工程管理クラウドは、インターネットを介して工程管理をおこなうサービスです。パソコンやスマホ、タブレットで利用できます。建築業界の工事品質向上やコスト削減に貢献できるでしょう。
今回は、工程管理クラウドの概要や選ぶポイント、機能・セキュリティ別のおすすめサービスを紹介します。
目次
工程管理クラウドとは
工程管理とは、工事品質の向上やコスト削減を目指して、工事現場に関する業務を管理することです。
スケジュールをうまく管理したり、無駄な人員を減らすことで工事品質を上げ、コストの適正化を図れるでしょう。
このような工程管理を実行するために、建設事業者は「工程管理クラウドサービス」を導入しています。
クラウドとは、インターネット経由でサービスをユーザーに提供するものです。
つまり、工程管理クラウドは、インターネットを介して工程管理を実現するサービス。パソコンやスマホ、タブレットでの使用が基本です。テレワークを始めとする遠隔業務とも相性が良く、効率的に業務を進められるでしょう。
工程管理クラウドを選ぶポイント
具体的なポイントを4点解説します。
料金体系
投資した金額よりも利益が見込めることが、工程管理クラウドを購入する第一の判断材料でしょう。
主な料金体系には、「買い切り型」と「月額型」があります。
買い切り型は、一度にまとめて支払って、導入後には基本的に費用がかからない料金体系です。買い切り型は金額が高くなりがちですが、基本的にずっと使うことができます。
月額型は、毎月一定額を支払う料金体系です。1回あたりの支払額を抑えられ、使った月数分だけ料金が発生します。
中には、買い切り型と月額型をミックスした料金体系も存在します。
機能性
自社内の課題を解決できる機能を備えているかも重要な判断ポイントです。
「事務処理に時間がかかっている」「現場での情報共有ができていない」などの具体的な課題を明らかにしてから、導入を考えましょう。
ちなみに、課題の発見をサポートしてくれるサービス提供会社もあります。営業担当者にヒアリングをしてもらい、自社課題を浮き彫りにしましょう。
他システムとの連携
エクセルやCADなど、自社内ですでに利用しているシステムと連携を取れるかも考えましょう。
既存システムとの相性が悪ければ、「データ入力の二度手間」「データの写しミス」などのトラブルも発生するかもしれません。
セキュリティ
インターネットを介するため、セキュリティ対策は必須です。
昨今では、コンピュータウイルスやハッキングなどで、機密情報の漏えい被害に遭う企業も少なくありません。
情報流出は企業の信用問題にも直結するため、セキュリティ対策の整っている工程管理クラウドをおすすめします。
工程管理クラウドを比較した総合結果
下記では、いくつかのポイントで工程管理クラウドを比較しました。
標準機能 | エクセル・CADとの親和性 | 操作性 | カスタマイズ | セキュリティ | サポート体制 | |
---|---|---|---|---|---|---|
AnyONE | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ | ◎ | ◎ |
SITE | △ | ー | ◎ | × | △ | ◎ |
建設BALENA | ◎ | ◯ | ー | ◯ | ー | ◎ |
ダンドリワーク | △ | ◯ | ◯ | ◯ | ◎ | △ |
建て役者 | ◯ | △ | ー | ◎ | ◎ | △ |
総合評価が高い工程管理クラウドは「AnyONE」
総合的にみて最もおすすめの工程管理クラウドは「AnyONE」という結果になりました。
「AnyONE」は、工程管理に限定されない機能の網羅性、万全なセキュリティ体制などで業界でもトップクラスの実績を誇ります。
まず、AnyONEの導入から検討してはどうでしょうか。
項目・分類別で見る!おすすめ工程管理クラウド
6つの工程管理クラウドを機能面やセキュリティ面で評価します。
機能性で選ぶ
自社課題をクリアできる機能を有しているか、チェックしてみてください。特に機能が充実している工程管理クラウドを紹介します。
クラウド名 | サービスの特徴 |
---|---|
AnyONE | ・2,700社以上の導入実績、お客様継続率99.4% ・生産性向上やコスト削減に貢献 ・顧客管理から実行予算管理まで多岐にわたる機能 |
SITE | ・情報共有を円滑にするツール ・1ユーザーあたり10GBのクラウドストレージ ・スケジュールを色分けで管理 |
建設BALENA | ・導入企業200社以上 ・システムを柔軟にカスタマイズ可能 ・他のクラウド会計システムとの連携に対応 |
AnyONE
AnyONEは、業界内トップクラスの人気を誇る、工程管理クラウドサービスです。なんと、導入企業は2,700社超え、お客様継続率は99.4%に達します。
工程管理以外にも、手広く建設事業者に必要な機能をカバーしており、生産性向上やコスト削減の実現に貢献してくれるでしょう。
具体的な機能では、見込み客へのアプローチ履歴を保存・編集できる「顧客管理」や、現場の収支状況を明らかにする「実行予算管理」などを有します。
- 顧客管理
- 帳票管理
- 工事管理
- 物件管理
- 実行予算管理
- 支払い管理
- 請求・入金管理
- 図面・写真管理
- アフター・メンテナンス管理
作業効率化につながるエクセル・帳票の無料テンプレートも公開しています。
SITE
SITEは、現場の情報共有を主軸とする工程管理クラウドです。
案件管理機能では、顧客の情報や施工写真、図面写真などを管理して、業務効率化を目指せます。1ユーザーあたり10GBのクラウドストレージがあり、図面で7万枚、写真で1万枚のデータ保存が可能です。
スケジュール機能では、社内外で現場のスケジュールを共有できます。
現場ごとのスケジュールを色分けできるため、パッと見ただけで状況を把握可能です。管理者・責任者は、全員のスケジュールをチェックでき、マネジメントもしやすくなるでしょう。
建設BALENA
建設BALENAは、導入企業200社を超える工程管理クラウドです。
- 工事台帳
- 見積もり・請求書作成
- 入出金管理
- 収支計算分析
機能の充実度だけでなく、建設業における幅広い事業形態に対応できるよう、システムを柔軟にカスタマイズ可能です。
クラウド会計ソフトの「マネーフォワード」や「Freee(フリー)」との連携もでき、会計業務の効率化にも貢献するでしょう。
セキュリティで選ぶ
万全なセキュリティ体制を整えている工程管理クラウドを紹介します。
クラウド名 | サービスの特徴 |
---|---|
ダンドリワーク | ・「ムリ・ムダ・ムラ」をなくすアプリ ・専用プラットフォーム上のチャット機能 ・チャットで24時間365日サポート |
AnyONE | ・2,700社以上の導入実績、お客様継続率99.4% ・AWS採用の強固なセキュリティ ・担当者ごとにログイン・パスワードを管理 |
建て役者 | ・建築業界の経営を見える化 ・24時間365日、データセンターの監視体制 ・顧客管理や原価管理、アフター管理にも対応 |
ダンドリワーク
ダンドリワークには、図面や工程表の情報を共有したり、現場ごとの受発注を見える化して経理業務を削減できるなど、工程管理に欠かせない機能がそろっています。
機能の一つである「チャット」では、専用のプラットフォーム上でやり取りできるため、プライベートで使っているチャットと区別して運用可能です。
万一、不具合などあれば、カスタマーサポートがすぐに対応。チャットによる問い合わせは、24時間365日で受け付けています。
AnyONE
AnyONEは、強固なセキュリティ体制を構築しています。
AnyONEでは、世界的にも有名で多くの企業から指示されている『AWS』を採用。
230ものセキュリティ・コンプライアンス・ガナバンスの機能やサポートを含んでおり、高い信頼を得ています。
さらに、AnyONEではログイン管理機能として、担当者ごとにパスワードを設定可能です。
各担当者のログイン・パスワードを管理側が把握でき、パスワードの失念時にも適切に対応できます。
建て役者
建て役者は、「建築業界の経営を見える化する」ことをビジョンに掲げる工程管理クラウドです。
顧客管理や契約管理、実行予算管理、発注管理、原価管理、アフター管理などにも対応しています。
建て役者のセキュリティでは、24時間365日でデータセンターの監視体制を敷いています。
利用時には、パソコンやタブレットで証明書のインストールが必須です。
URLを入力し建て役者のシステムにアクセスしようとしても、証明書がなければ、表示すらされません。
まとめ
工程管理クラウドの導入により、現場スタッフの負担解消だけでなく、企業財政の健全化にもつなげられます。セキュリティ対策が整い、機能も充実している工程管理クラウドを選んではどうでしょうか。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。