リフォーム見積りソフトとは、リフォーム時の図面から見積りを作成するソフトです。
現状ソフトウェアを導入していない、または使っているソフトが使いづらい工務店担当の方もいるでしょう。
この記事では、リフォーム見積りソフトを選ぶポイントと7個のリフォーム見積りソフトの機能比較、おすすめのリフォーム見積りソフトを紹介しています。

リフォーム見積りソフトを比較した総合結果

リフォーム見積りソフトを10個厳選し、以下の軸で比較をおこないました。
結果を表にまとめたので、参考にしてください。
標準機能 | エクセル・CADとの親和性 | 操作性 | カスタマイズ | セキュリティ | サポート体制 | スマホ・タブレット対応 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
AnyONE | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ | ◎ | ◎ | ◯ |
ANDPAD | △ | ◯(CADの記載なし) | ◎ | ◯ | ◯ | ◎ | ◎ |
せきさん係長 | △ | – | ◎ | ◯ | △ | ◯ | × |
工務店クラウドEX | ◯ | ◯(同上) | – | ◎ | ◯ | ◎ | × |
アイピア | ◯ | ◯(同上) | ◎ | ◯ | ◯ | ◎ | × |
建設BALENA | ◎ | ◯(同上) | – | ◯ | – | ◎ | × |
リフォーム積算計画 | △ | ◯ | △ | – | – | ◯ | × |
SMAC工事管理 | – | ◯(同上) | – | ◯ | – | ◎ | × |
建て役者*1 | ◯ | △ | – | ◎ | ◎ | △ | × |
KojiNEO | ◯ | – | ◯ | – | – | ◯ | × |
この中で、特に評価が高いリフォーム見積りソフトについては、後ほど詳細を解説します。
総合評価が高かったのは「AnyONE」
10個のリフォーム見積りソフトの中で最も評価が高かったのは「AnyONE」です。
「AnyONE」は工務店に特化して作られた管理システムで、クラウド型で外部のどこにいても閲覧可能。
見積りはもちろん、営業管理からアフター維持管理、施工管理など幅広いマルチな機能を持っています。
セキュリティも高く、クラウドながら柔軟なカスタマイズも可能です。

機能・操作性で選ぶリフォーム見積りソフト

機能・操作性において、特にオススメなリフォーム見積りソフトを7つ紹介します。
自社が求めるのが多機能型か、使い勝手を重視するかを考えながら読んでみてください。
機能で選ぶリフォーム見積りソフト
多機能でマルチに利用できるリフォーム見積りソフトは以下の4つです。
多機能なものを選んでいるため、今度自社のDX化を推進していきたい企業におすすめです。
サービス名 | サービス詳細 |
---|---|
AnyONE | ・見積りに加えて施工管理やアフター管理も総合的に管理可能 ・工務店特化のシステムで操作性抜群 ・モバイル端末での閲覧可能 |
建設BALENA | ・情報を一元管理して業務の効率化が可能 ・他システムとの柔軟な連携も可能 |
工務店クラウドEX | ・情報の共有や管理が効率化 ・柔軟なカスタマイズが可能 ・操作が簡単で現場に取り入れやすい |
アイピア | ・見積もり発行から工程の管理も可能 ・カスタマイズで労務管理や給与管理も追加できる |
AnyONE(エニワン)

AnyONEは、工務店の業務に特化したソフトです。
見積り作成から請求管理、施工管理や図面・写真の管理までオールインワンでできるのが魅力。
多機能でありながら、月額18,000円から利用できてコスト面が心配な工務店の方にもオススメです。
カスタマイズやサポートも充実しており、導入後も安心して利用できます。
建設BALENA


建設BALENAは、建設業務を効率化することに特化したソフトです。
工事台帳や施工管理を1つのシステムで行うため、見積り情報をもとに請求書や契約書の発行も簡単にできます。
そのほか入出金管理や収支計算など、企業運営にかかる会計処理をサポートする機能も付帯しているソフトです。
さらに詳しい機能や特徴、評判・口コミを知りたい方は、建設BALENAを解説した記事をご確認ください。
工務店クラウドEX


工務店クラウドEXは、情報共有と管理を効率化できるソフトです。
カスタマイズが豊富であり、見積り作成以外にも労務管理や勤怠管理機能を追加できます。
見積りの作成や修正、請求の作成も簡単かつ部署を問わず前者で利用できるでしょう。
詳しく知りたい方は、工務店クラウドEXの機能や特徴、評判・口コミを解説した記事をご確認ください。
アイピア


アイピアは建設業界に特化した業務管理システムです。
社内の情報を一元管理でき、見積り作成や帳票の発行、請求書の作成も一括でできます。
インターネット環境があれば外部でも閲覧でき、外出の多い営業職やテレワークをしている社員でも利用しやすいでしょう。
詳しく知りたい方は、アイピアの評判・口コミを解説した記事をご確認ください。
操作性で選ぶ見積りソフト
次に、操作のしやすさで選ぶリフォーム見積りソフトを3つ紹介します。
使いやすさに欠けるソフトを導入しても、現場で活用されずに無用の長物に終わる可能性もあります。
現場に混乱が起きづらい操作性の良いリフォーム見積りソフトを導入しましょう。
サービス名 | サービス詳細 |
---|---|
AnyONE | ・エクセルと似た操作感で使いやすい ・クラウド型でモバイルでの閲覧可能 |
ANDPAD | ・クラウド型でモバイル対応 ・見積もりから図面管理も簡単 |
せきさん係長 | ・見積もり特化のツールで操作がシンプル ・遠隔サポートも利用できる |
AnyONE



AnyONEは、エクセルに似た操作感で使用しやすいと評判のソフトです。
エクセルと入力・操作がほぼ同じのため、現状エクセルを使っている企業には非常になじみやすいシステムでしょう。
万が一不明点が生じた際のサポートも充実していて、必要であればベンダーのスタッフが来社するサービスも利用できます。
ANDPAD


ANDPADは、外出先でも利用しやすく使いやすいリフォーム見積りソフトです。
すべての情報をクラウド管理でき、外出先でも情報の閲覧や入力ができます。
また社内チャットツールも兼ね備えており、コミュニケーションも取りやすくなるでしょう。
詳しくは、ANDPADの機能や特徴、評判・口コミを解説した記事をご確認ください。
せきさん係長


せきさん係長は、リフォームの見積りに特化したソフトです。
積算基準を自動で学習し、自動で見積りを作成してくれるため操作は非常にシンプル。
また、遠隔サポートも受けられるため、操作方法に疑問点があった場合でも安心です。
リフォーム見積りソフトを選ぶポイント


リフォーム見積りソフトを選ぶポイントは、以下の9つです。
リフォーム見積りソフトと一概に言っても、機能やセキュリティなどさまざまな要素があります。
使いやすく、現場作業員にも負担のないシステムを導入するためにも、ポイントを押さえておきましょう。
階層見積りの作成
リフォーム見積りソフトのほとんどは、階層見積りを作成できるようになっています。
改装見積りにしなければ、顧客に対してどの施工に対してどの程度の金額がかかっているかわかりづらく、合意形成が難しいためです。
建設業界や工務店向けのソフトには標準機能ですが、特化型でないソフトには階層見積り機能がついてないこともあるため、注意して選びましょう。
機能
リフォーム見積り以外にも、幅広い機能がついていた方が便利です。
例えば図面管理機能があれば、見積りとともに図面を一緒に顧客に提出ができます。
また、施工管理などの機能もついていると、工期の確認も簡単です。
バラバラのシステムで施工・見積りなどを管理するよりも、1つのシステムで一元管理した方が効率的なため、可能であればマルチな機能をもつリフォーム見積りソフトを選びましょう。
提供形態
リフォーム見積りソフトには、2つの提供形態があります。
- クラウド型
- オンプレミス型
クラウド型とは、オンライン上の仮想空間にデータを保管できる形式です。
オンプレミス型とは、自社サーバー上にソフトをインストールして使用する形式となります。
それぞれのメリットとデメリットを記載しておくので、自社の環境にあった提供形態のソフトを選びましょう。
クラウド型は導入が比較的簡単かつ安価で、初期設定なども不要です。
また、ネット環境があればどこでも閲覧できるため、テレワークや現場でのシステム利用にも便利でしょう。
さらに、ソフトウェアのアップデート等は提供元にて行うため、自社で運営のためのITチームを立ち上げる必要もありません。
反面カスタマイズ性がやや低く、ベンダーによっては自社の思うようにカスタムできない可能性があります。
また、サービス提供が終了した時点でシステムが使えなくなるため、永続的に利用できないリスクがあるのがデメリットです。
次に、オンプレミス型のメリットとデメリットを紹介します。
オンプレミス型は自社サーバー自体にソフトをインストールするため、カスタマイズ性が高いです。
また、自社サーバーでデータを保管するため情報保護にも適しています。
ただし、導入コストは高くサーバーや環境設定等に時間を要するため、導入に時間がかかるのが難点です。
またソフトによってはアプリに対応しておらず、クラウド型のように外部で利用できない可能性もあります。
さらに、ソフトのアップデート等は自社で対応する必要があるため、運営のためのリソースが必要です。
ベンダー側で保守等を行うサービスがある場合もありますが、月額費用が必要なため、費用面で負担になることが多いでしょう。
最近はクラウド型でもカスタマイズができたり、セキュリティも高いものが出ているため、使い勝手を考えると工務店にはクラウドの方が向いています。
エクセルとの親和性
工務店ではエクセルでデータ管理を行なっている場合も多いです。
リフォーム見積りソフトから見積書や帳票を出力、また集計したい際にcsvなどエクセルで出力できる機能はついていた方が便利でしょう。
また、入力の際に従来のエクセルと大きく操作が変わると、現場が混乱してシステム利用が浸透しません。エクセルとの親和性があり、操作感も似ているリフォーム見積りソフトを選ぶと良いでしょう。
費用
リフォーム見積りソフトを選ぶ際は、費用面も重視しましょう。
クラウド型であれば月額費用がかかり、オンプレミス型の場合は初期費用や保守費用がかかります。
自社で負担できるシステムの予算を考えて、適切なコストで運営できるソフトを選ぶべきです。
カスタマイズ性
リフォーム見積りソフトを選ぶ際はカスタマイズ性も重要です。
見積り書を出力する際の帳票を変更できるか、また必要な機能が見つかった時に追加できるか見ておきましょう。
あとから追加ができない買い切りのソフトを選んでしまうと、カスタマイズができずにほかのシステムを導入する結果となってしまいます。
システム導入前に完璧に必要機能を洗い出すのは難しいため、後ほどカスタマイズができるソフトを選ぶのがおすすめです。
サポート体制
ソフトを導入後に、不明点やバグが起きた場合にサポートを受けられるかを確認しましょう。
メールでの問い合わせのみでは、いまいち操作を理解できないこともあるはずです。
不明点をそのままにすると、結果的にせっかく導入したソフトが使いづらいものとなってしまいます。
オンラインでの問い合わせや来社しての研修など、きめ細かいサポートがあるソフトを選んでください。
セキュリティ
リフォーム見積りソフトには、顧客の個人情報や機密情報を保管することとなります。
そのため、セキュリティ面は重要です。
万が一個人情報漏洩になれば、顧客の信頼を失うだけでなく企業としての権威も失墜してしまうでしょう。
セキュリティが厳重かつ大事な情報を守れるシステムを選んでください。
複数端末への対応
リフォーム見積りソフトは、社内だけでなく社外で利用することもあるはずです。
営業担当が取引先で確認を行う際に、いちいち自社に電話して確認することは非効率的ではないでしょうか。
外部でもモバイル端末やアプリを使用して、見積りを確認できる複数端末に対応したソフトがオススメです。


まとめ
リフォーム見積りソフトの導入で、自社の業務を効率的かつ顧客にも親切な見積り提案が可能です。
数あるソフトの中でも、機能や操作性を特に重視して自社の今後のDX推進の動きや現場の作業員が入力しやすいものを選んでください。
しかし、実際に自社に何が適しているか分からないという方もいるでしょう。