工程表作成ソフトの導入により施工管理技士の作業効率だけでなく、情報共有も容易にできるようになります。
しかし工程表作成ソフトを選ぶポイントがわからないと悩んでいる方もいるはずです。
今回は、工程表作成を作成する目的や分かりやすい工程表を作成するために役立つソフトの選び方、おすすめのソフトを紹介します。
目次
工程表作成の目的
工程表はなぜ施工に重要なものなのでしょうか。
主な目的としては、以下が挙げられます。
適正な人員管理
施工現場において、人員の調整はとても重要です。
人員が多すぎて無駄にコストを掛けてしまうこともよくありませんが、少なすぎては効率的に作業が進みません。
施工箇所と人員の適度な調整が必要です。
工程表があると、各工程ごとに必要な人工がわかります。
工程表を確認の上、完了しなくてはならない期間に合わせて、費用対効果の合う人員を調整しましょう。
作業の効率化による工期短縮
工程表の活用によって作業が効率化し、工期短縮が可能です。
期日や役割を記載すると、誰がいつまでに何をおこなうかが明確となります。
また、工程表の組み方を工夫することで、現場に空きがある状態をなくしスムーズに進む順序で作業をおこなうことができ、工期短縮につながります。
トラブルへの適切な対処
現場では、どれだけ準備を整えていても、トラブルが発生することはあります。
例えば、天候による作業のロスや急な機械の故障、作業員の欠勤などのイレギュラーなことが発生します。
事前に工程表に空白期間を設けておけば、トラブルが発生しても空白期間で対処可能です。
余裕のある工程表を作成していれば、トラブルが起きても適切な対処がおこなえます。
工程表ソフトを導入するメリットとデメリットを比較
工程表ソフトの目的を理解したところで、導入するメリットとデメリットを比較してみましょう。
工程表作成ソフトのデメリットは導入費用およびITリテラシーの低い社員が操作できないリスクです。
工程表作成ソフトの導入には初期費用または月額利用料が必要です。
また、作業する社員のITリテラシーによっては操作に慣れるまでに時間を要します。
新しいソフトを使いこなせず、従来の方法に戻ってしまうリスクがあるため、導入初期は特に何度も研修をおこない、マニュアルを整備する必要があります。
一方で工程表作成ソフトを導入すれば進捗状況を可視化できるため、施工管理者も現場の職人も進捗を一目で把握しやすいです。
また工程表を表計算ソフトなどで作るよりも簡単操作で作成・修正作業できるため、工程表作成の時間も短縮できます。
さらに工程表作成ソフトの導入により、残業時間を削れる点もメリットです。
施工管理技士は現場巡回などの作業を終えてから事務所へ戻り、工程表の修正や確認をおこなうため、どうしても帰宅が遅くなる傾向にあります。
工程表作成ソフトを導入しておけば外に出ていても工程表の修正や確認ができるため、移動時間で修正作業を済ませて事務作業の時間を短縮できるでしょう。
工程表作成ソフトを選ぶポイント
納期やトラブル対応に関わる工程表作成は、正確さが重要です。
また、工程表をいかに効率的に作成するかで施工管理の生産性が変わります。
工程表作成の正確性や効率を上げるためには、工程表作成ソフトを使うことがおすすめです。
工程表作成ソフトを選ぶポイントを押さえて、自社に合ったソフトの導入を検討してください。
利用環境に合った形態
ソフトには買い切りの「パッケージ型」や、インターネット上のサーバーで必要な分を利用する「クラウド型」といった提供形態があります。
利用する環境によって、最適なソフトは一律ではありません。
工程表の確認や編集を現場からもおこなう場合は、端末でどこからでも使用可能なクラウド型を選びましょう。
エクセルとの互換性
ソフトを導入する際には、協力業者に工程表を共同作成してもらう場合があるかを考えましょう。
共同作成する場合は、業者にソフトの導入を強いるわけにはいかないため、エクセルなどのツールとの連携や出力ができるソフトを選ぶ必要があります。
機能の拡張性
工程表作成ソフトには、利用できる機能が「工程表作成」のみではなく「工事台帳作成」や「発注管理」など幅広く使えるものや、ほかの会計ソフトなどと連携ができるソフトもあります。
「現在利用しているソフトとの連携」「将来使う可能性のある機能」を踏まえて検討しましょう。
価格
ソフト導入による費用対効果を検討しましょう。
似たようなソフトでも、搭載されている機能やプランにより料金は異なります。
ソフト導入によって「削減されるコスト」「解決される課題」あり、ソフト導入による効果とソフトの費用を算出しましょう
サポートの充実度
工程表作成ソフト導入する前に、サポートの充実度を確認してください。
導入サポートはもちろん、導入後の操作方法やバグへの対応などに即時で対応してもらえるか、動画マニュアルの提供があるかなどをチェックしましょう。
工程表作成ソフトのデメリットでも説明したとおり、操作に慣れるまでは現場社員へ負荷がかかります。
なるべく作業員の負荷を減らすためにサポートが充実しており、操作方法の不明点をすぐに解決できるサポート体制が整ったソフトを選ぶべきです。
おすすめの工程表作成ソフト
製品名 | AnyONE | アイピア | smartsheet | Project Canvas | 工程’s | 工程さん | Cost Navi工程表 |
評価 | (4.5 / 5.0) | (4 / 5.0) | (4 / 5.0) | (2.5 / 5.0) | (4 / 5.0) | (4 / 5.0) | (4 / 5.0) |
補助金・助成金 | 2024年対応 | 2024年対応 | 2024年対応 | 不明 | 2024年対応 | 要問い合わせ | 2024年対応 |
料金 | お問い合わせ | ・初期費用12万円~51万円 ・最低月額利用料金1万円~3万円 ・ユーザー追加2,000円/1ユーザー | ・プロは月784円 ・ビジネスは月2,768 円 | ・年間ライセンス 4,400 円 ・3年ライセンス 12,540 円 | お問い合わせ | 3,938円 (週間工程表は無料) | お問い合わせ |
デモ | 無料体験デモ | 無料体験デモ | 無料体験デモ | 無料体験デモ | 無料体験デモ | 60日間デモあり | 1ヶ月デモ体験あり |
基本機能数 | 8 | 18 | 12 | 5 | 8 | 5 | 4 |
スマホアプリ | あり | なし (スマホからの使用は可能) | あり | なし | あり | なし | なし |
他ソフトとの連携 | あり (エクセルやCSV形式データの引き継ぎも可能) | あり | あり | 掲載なし | TSV形式での出力と入力(TSVインポート・エクスポート)に対応 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
オプション カスタマイズ | ・各種帳票カスタマイズ ・エクセル修正レクチャー | カスタマイズ可能 (別途有償対応) | カスタマイズ可能 | 掲載なし | 他3製品(機能)あり | 要問い合わせ | 機能別ソフトあり |
アフターサポート | ・無料ヘルプデスク ・バージョンアップ(自動配信) ・オンライン打ち合わせ ・追加講習 | ・メール/電話 ・動画マニュアル ・リモート研修 | ・アドバイザリー サポート | ・サポートフォーム | 定期的なバージョンアップ | 有償サポートあり | メール/電話/FAXによる問い合わせ対応 |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
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工程表はエクセルを使用して作成することができますが、時間単位の切り替えや休日情報の表示・非表示に対応するには非常に手間がかかります。
今回は主にガントチャート工程表を作成するのに便利なソフトを紹介します。
AnyOne
AnyONEは、建築業界に特化しているクラウド型の業務効率化ソフトです。
幅広い機能を有しており、工程表の作成以外にも各種帳票の作成や顧客や営業、アフターなどの管理もできます。
また、エクセルからのコピー&ペーストや一括貼り付けも可能なため、ITリテラシーがあまり高くなくても簡単に操作可能です。
さらに、導入実績3,300社超で、業界No.1を誇る基幹システムのため、品質も期待できます。
さまざまなプランがあるため、工程表作成のみから始めて、その後ほかの機能追加も考えてみてはいかがでしょうか。
詳しくは、AnyONEの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
アイピア
アイピアは顧客管理、見積書作成、原価管理などあらゆる業務管理を一元化できるソフトです。
案件情報や原価情報とも紐づいているため、あらゆる情報をつなげて全体を管理できます。
また、工程表をPDFまたはエクセル形式でダウンロードできるため、業者との共有などもスムーズでしょう。
工程表だけでなくさまざまな情報を一元化したい方に向いているソフトです。
詳しくは、アイピアの機能や特徴、口コミ・評判を解説した記事をご確認ください。
smartsheet(スマートシート)
smartsheetは、世界190ヵ国で83,000以上の企業・組織が利用しているプロジェクト管理ツールです。
ガントチャート、カードビューなどのテンプレートを豊富に取り揃えてお り、プロジェクトの規模や状況に合わせて柔軟に利用できます。
エクセルやスプレッドシートに操作方法が近く、非常に使いやすいツールです。
また、Gmail、Slackなどのコミュニケーションツール、SalesforceやTableauなどのデータ分析ツールとスムーズに連携できるため、プロジェクト情報を一元管理するプラットフォームとしても活用できます。
工務店特化型のツールではありませんが、利用者には建設業者もいます。
高機能かつ英語表記のため、初めてのソフト導入には少しハードルが高い面もあるでしょう。
Project Canvas
Project Canvasは工事の工程に限らず、あらゆる業種の「プロジェクト管理」にも使用できるソフトです。
Project Canvasの特徴は「工程表を複数人で同時編集する」ことを想定した設計になっていることです。
工程表を作成中に共有モード・シングルモードをいつでも切り替えることができます。
また、共有モード状態なら複数のユーザーが同時に工程表を編集可能です。
ただし、共有モードが利用できる人は自社内など同じネットワークに居るユーザーのみで出先での確認などはできないため、移動中の活用を検討している方には向いていないでしょう。
工程’s
工程’sは、手書きのような感覚で細かい操作ができる工程表作成に特化したソフトです。
さまざまな部門の幅広い業務において高品質な工程設計が可能です。
業務、プロジェクトに合った計画を効率的に策定し、最適なプロジェクト管理をおこなえます。
まずは工程表作成だけをデジタル化したい方におすすめです。
料金は、お問い合わせよりご確認ください。
詳しくは、工程’sの機能や特徴、口コミ・評判を解説した記事をご確認ください。
工程さん
工程さんはAmazonでも人気の工程表作成ソフトです。
週間工程表作成機能は無料で利用でき、ほかライセンスも3,938円で購入できます。
工程表作成に特化しており、5種類の工程表作成を非常に簡単な操作でできるためITに疎い社員でも簡単に操作できる点が人気の理由です。
操作画面がExcelとほぼ同じ構成となっており、Excelで工程表を作っている工務店にぜひおすすめしたい工程表作成ソフトです。
Cost Navi工程表は自由自在に工期シミュレーションをおこない、精度の高い工程表作成をサポートしてくれるソフトです。
ダウンロード版とサブスク版があり、予算に合わせて初期費用を抑えた導入も可能となっています。
工期のシミュレーションはもちろん、直感的な操作で工程表の作成や修正作業ができるため、施工管理の業務が効率化します。
さらにネットワーク工程表をたった2ステップで作成できる「Cost Navi工程表Auto」なども販売されており、使用頻度の高い工程表の種類に応じてソフトを選べます。
まとめ
今回は工程表作成の目的と作成に役立つソフトの紹介をしました。
工程表を作成することで、適切なリソース確保や効率的な施工をおこなえ、工期短縮につながります。
重要な資料だからこそ、ソフトなどを活用し精度の高い資料作成を行うことも大切です。
紹介したソフトの中から自社の課題に合ったソフトを選定し、正確で効率的な工程表作成に役立ててみてください。
しかし「自社にあったソフトがどれか選べない」と悩む方もいるでしょう。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。
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