業務の効率化やDXとして利用される施工管理アプリ。
種類が多く、どれを導入すべきかわからないという方も多いでしょう。
本記事では、施工管理アプリの効果や失敗しない選び方、おすすめの施工管理アプリ10選を解説します。
「施工管理アプリを導入して、効率的に業務を進めたい」と考えている方はご一読ください。
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施工管理アプリとは
施工管理アプリとは顧客や案件のデータをクラウド上に集約し、ネット環境とスマホやタブレットがあれば時間と場所を選ばずに、情報共有をおこなえるツールです。
施工管理アプリの主な機能は下記の通りです。
- 顧客管理
- チャット
- 工程管理
- 日報作成
- スケジュール管理
- 見積り作成
- 実行予算・発注管理
- 入出金管理
- アフター管理
施工管理アプリのメリットや期待できる効果
施工管理アプリにはさまざまな機能が搭載されていますが、施工管理アプリを導入するメリットや期待できる効果は下記の4つです。
残業時間の短縮
施工管理アプリは空き時間を有効活用し、残業時間の抑制に貢献します。
ネット環境とスマホやタブレットがあれば、従来は事務所に戻らなければできなかった業務も時間と場所を選ばずに遂行可能です。
施工管理アプリを用いれば、下記のような使い方も考えられます。
- 現場写真のアップロードを現場でおこなう
- 協力会社の見積りを移動時間中に確認する
- 現場へ直行直帰し日報は自宅で作成する
円滑な情報共有
クラウド上に情報を集めるため、スムーズにタイムリーな情報共有をおこなえます。
施工管理アプリを活用した情報共有のメリットは下記の通りです。
- 経営者や管理者は各案件の状況をリアルタイムで把握できる
- 現場で問題が発生した場合、現場にいながら写真を用いて状況説明がおこなえる
- 担当者以外でも顧客からの問い合わせに対して、最新の進捗状況を把握したうえで対応可能
さらにクラウド上で情報共有をおこなう場合、電話と異なり相手の都合に合わせる必要がありません。
スムーズなコミュニケーション
施工管理アプリのチャットや掲示板機能を活用すれば、コミュニケーションのストレスがなくなります。
- 連絡手段を統一できる
- 現場情報の保管場所が統一されるため、現場情報に対する認識のずれがなくなる
- 関係者全員に一斉連絡ができる
- 緊急時以外電話を使わなくなる
- チャットの使い方次第で現場の入退場も管理できる
具体的には上記のような効果が期待できます。
売上と利益の向上
売上と利益の向上も施工管理アプリを導入するメリットです。
施工管理アプリの中には、顧客の「定期点検時期」「アフターメンテナス時期」を知らせてくれるものもあります。
点検の必要な時期を逃さずに、顧客を訪問すればリフォームやメンテナンスの相談など新たな商談につながりやすいです。
また協力会社と連絡ミスなど発生させず、しっかり連携が取れて入れば無駄な費用が掛からず原価を抑えられるため一つひとつの案件で利益を残せるようになるでしょう。
施工管理アプリを選ぶ5つの方法
施工管理アプリはいくつもの会社が提供しており、それぞれ特徴が違います。
自社にあった施工管理アプリを選ぶためには、しっかりと比較検討することが重要です。
ここでは、失敗を防ぐ施工管理アプリの選び方を5つ紹介します。
アプリのターゲットを確認する
アプリにはメインの利用者となる「ターゲット」が設定されています。
検討しているアプリのターゲットに自社が当てはまるのかを確認しましょう。
確認したうえで「アプリのターゲットではない」と判断した場合は、そのアプリの導入はおすすめできません。
なぜならターゲットから外れているアプリを導入しても、不満が溜まり乗り換えを検討する可能性が高いからです。
気になるアプリがあれば必ずアプリをターゲットを確認し「自社がアプリのターゲットになっているか」を確かめましょう。
具体的なターゲットの例としては「大企業向けか中小企業向け」「予算に余裕のある企業か予算に余裕のない企業か」などが考えられます。
必要な機能を洗い出す
「多機能で工務店業務を一気通貫でおこなえるもの」から「機能を制限し操作性を高めているもの」など施工管理アプリは多種多様のため、自社に合うアプリを選択するためには「施工管理アプリに求める機能を明確にすることが重要です。
例えば下記のような視点から洗い出すとよいでしょう。
- 改善したい業務はどこか
- 普段業務で悩んでいることはどこか
- 自社の課題に感じている部分はどこか
- 施工管理アプリのどこに魅力を感じているか
- 施工管理アプリを導入して何の問題を解決したいのか
上記の視点で欲しい機能を絞り込めば「機能が多すぎる」「シンプルすぎて課題を解決できない」といった状況を防げるでしょう。
面倒に感じる方もいるかもしれませんが、施工管理アプリの選び方を間違えないためにも是非実践してみてください。
予算を明確にする
施工管理アプリの費用感はさまざまで、アプリに掛けられる予算を明確にすることで選択肢を絞ることが可能です。
また基本的に施工管理アプリは「無料アプリ」「課金性の有料アプリ」「定額制の有料アプリ」の3つに分類されます。
それぞれの特徴を下記の表にまとめたため、参考にしてください。
特徴 | |
---|---|
無料アプリ | 最低限の機能だけでシンプル データ容量や利用人数によって料金が発生する |
課金性の有料アプリ | 基本機能以外にオプションなどを使用すると、追加費用が発生する データ容量や利用人数によって料金が発生する |
定額制の有料アプリ | データ容量や利用人数に制限なし 追加料金が発生しない |
当てはまらないアプリもあるため気になるアプリは販売元への問い合わせをおすすめします。
操作性を確かめる
施工管理アプリを選ぶうえで操作性は非常に重要です。
職人さんにもアプリを使用してもらうことを想定している場合、操作が難しいと職人さんはそもそもアプリを使ってくれません。
操作性は導入した施工管理アプリを業務に定着させるための重要な要素です。
利用が想定されるメンバーの中で、一番ITに苦手意識を持っている方を思い浮かべて操作性の確認をおこなうとよいでしょう
具体的には下記の4つの視点で操作性を確認してみましょう。
- 直感的に操作できるか
- 画面はシンプルか
- マニュアルを見なくとも、何となく使えるか
- 説明を受けなくとも、何となく使えるか
サポート体制を確認する
サポート体制の充実度は、安心して施工管理アプリを利用するために重要です。
「アプリの操作方法が分からない」「業務に定着させたい」「アプリ上でトラブルが発生した」などそれぞれの問題に対して、どのようなサポートがあるのかは事前に確認しましょう。
製品名 | AnyONE | KANNA | ANDPAD施工管理 | SITE | Photoruction | CAREECON for WORK施工管理 | ダンドリりワーク | Kizuku | 現場ポケット |
評価 | (4.5 / 5.0) | (2.5 / 5.0) | (4.5 / 5.0) | (3 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (2.5 / 5.0) |
補助金・助成金 | 2023年対応 | 掲載なし | 2023年対応 | 2022年対象 | 2023年対応 | 掲載なし | 2023年対応 | 掲載なし | 掲載なし |
料金 | お問い合わせ | お問い合わせ | お問い合わせ | 月額450円×利用人数+初期費用 | 有料版 ¥3,980/月/人 + ¥980/月/プロジェクト ~ | ・初期設定/レクチャー費用20万円 ・28,000円月 (※年契約一括払いの場合。 月払いの場合は30,000円/月) | 初期費用20万円~ 月額利用料19,800円/月~ | ・初期費用110,000円 ・基本料金月額22,000円〜55000円 | ・初期費用無料 ・月額8,800円~ |
デモ | 無料体験デモ | 無料体験デモ | 掲載なし | 掲載なし | 30日無料体験 | 掲載なし | あり | なし | なし |
基本機能数 | 8 | 3 | 7 | 3 | 11 | 6 | 5 | 4 | 4 |
スマホアプリ | あり | あり | あり | なし (スマホからの使用は可能) | あり | あり | あり | なし | なし |
他ソフトとの連携 | あり (エクセルやCSV形式データの引き継ぎも可能) | なし | なし | なし | Excel・PDF 出力 | 掲載なし | あり | 掲載なし | 掲載なし |
オプション カスタマイズ | ・各種帳票カスタマイズ ・エクセル修正レクチャー | カスタマイズ可能 (別途有償対応) | 他11製品(機能)あり | カスタマイズ可能 (別途有償対応) | なし | アカウント/ストレージ追加 | オプション7機能あり | オプション5機能あり(有料) | 掲載なし |
アフターサポート | ・無料ヘルプデスク ・バージョンアップ(自動配信) ・オンライン打ち合わせ ・追加講習 | オンラインでの操作説明会 | ・カスタマーサクセス ・スタマーサポート | 運用サポート | 現場への操作説明会 | ・電話/メール ・お問い合わせフォーム | ・チャット ・電話/WEBミーティング | ・運用オンラインミーティング ・ヘルプデスク | ・現場ポケット説明会社 ・ZOOMでの個別相談 |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
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おすすめ施工管理アプリ10選
おすすめの施工管理アプリを10種類紹介します。
特徴や基本機能も併せて紹介するため、ぜひ参考にしてください。
AnyONE(エニワン)
AnyONEは工務店・リフォーム会社のために作られた、業務一元化のためのオールインワン基幹システムで、工務店業務全般の効率化を考えている会社におすすめです。
PC版とスマホ版があり、それぞれ機能に違いがあるため2つを組み合わせて使用することで、より便利に活用できます。
スマホ版の主な特徴は下記の通りです。
- 予定の確認・追加
- 顧客情報や営業履歴の確認
- 現場写真のアップロード
- 図面の確認
- 見積りや工程表、書類の確認
- 登録している物件の地図表示
AnyONEではPC版で顧客情報の登録や見積り・工程表作成をおこない、スマホ版では外出先での情報確認が主な使用方法です。
PC版の詳しい機能や評判・口コミについて知りたい方は、AnyONEについて詳しく紹介している記事をご確認ください。
また、AnyONEは今すぐ使えるエクセルテンプレートも配布しています。
システム導入の前に、一旦社内で業務を効率化したいという方は、試しに使用してみてはいかがでしょうか。
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KANNA(カンナ)
KANNAは、中小規模の現場を多く抱えている会社のための施工管理アプリです。
機能は下記の4つに厳選されているため「欲しい機能が決まっている」「シンプルな操作性を求めている」企業におすすめします。
- 案件管理
- 写真・資料管理
- 現場関係者とのチャット(グループの作成も可能)
- 日報作成
機能や特徴、評判・口コミを知りたい方は、KANNAについて詳しく説明している記事をご確認ください。
ANDPADボード(アンドパッドボード)
ANDPADボードとは、1日程度で完結する短期工事をメインに行う方のために開発された稼働管理アプリです。
特に下記の業種での利用をおすすめします。
- 流通
- メーカー
- 修繕メンテナンス
- 原状回復
- サッシ・建具工事
- 看板サイン工事
- 給湯器工事
主な機能は下記の通りです。
- 案件情報の管理・共有
- 予定の編集・確認
- 作業報告
- 現場への経路検索
機能や特徴、評判・口コミを知りたい方は、ANAPADボードについて詳しく紹介している記事をご確認ください。
SITE(サイト)
SITEは現場情報共有ツールです。
機能は下記の3つに絞られているため「シンプルな施工管理アプリを求めている方」におすすめします。
- 案件管理
- チャット
- スケジュール
機能や特徴、評判・口コミについて知りたい方は、SITEについて詳しく紹介している記事をご確認ください。
Photoruction(フォトラクション)
Photoruction(フォトラクション)は建設・土木の生産支援クラウドサービスです。
スーパーゼネコンが担当するプロジェクトから住宅施工まで、あらゆる規模の案件に対応できます。
- 写真の登録・整理
- 図面の保存・閲覧・共有
- 工程表の作成・閲覧・共有
- タスク管理
- 日報や作業指示書などの書類作成
機能や特徴、評判・口コミを知りたい方は、Photoructionについて詳しく紹介している記事をご確認ください。
CAREECON for WORK施工管理
CAREECON for WORK 施工管理は、施工管理者のデスクワーク負担を軽減するためのクラウドツールです。
施工管理者のデスクワークを1つのツールでおこなえるようになるため「電話・メール・エクセル」など業務に合わせてツールを使い分けることはなくなります。
主な機能は下記の通りです。
- 案件管理
- 写真管理
- 図面・画像編集
- 書類作成
- 掲示板
機能や特徴、評判・口コミを知りたい方はCAREECON for WORKについて詳しく紹介している記事をご確認ください。
ANDPAD(アンドパッド)
ANDPADは、導入企業数No. 1の施工管理アプリです。
現場の効率化だけでなく経営改善までおこなえるアプリで「施工管理業務から経理業務まで」幅広い業務に対応しています。
また豊富なオプションが用意されているため、必要に応じてカスタマイズ可能です。
基本機能は下記を参照ください。
- 写真・資料管理
- 日報作成
- 工程表作成
- 稼働管理
- チャット
- 営業管理
- カレンダー
オプションなど詳しい機能や特徴、評判・口コミについて知りたい方は、ANDPADについて詳しく紹介している記事をご確認ください。
ダンドリワーク
ダンドリワークは工務店やリフォーム会社、専門工事会社を対象とした施工管理アプリです。
「年間棟数が1〜5棟の会社」「数千棟をこなす会社」まで会社の規模に関わらず導入されています。
主な機能は下記をご確認ください。
- 写真・資料管理
- 工程業の共有
- 受発注
機能や特徴、評判口コミを知りたい方は、ダンドリワークについて詳しく紹介している記事をご確認ください。
Kizuku(キズク)
建築現場の効率化と品質確保を図ることを目的としたコミュニケーションアプリです。
年配の職人さんでも簡単に操作できるように設計されています。
Kizukuのサービス内容は基本機能とオプション機能に分かれており、基本機能は下記の3つです。
- トーク
- 図書共有・写真管理
- 入退場管理
オプション機能や特徴、評判・口コミを知りたい方は、Kizukuについて詳しく紹介している記事をご確認ください。
現場ポケット
現場ポケットは建設・塗装・リフォーム現場に特化したコミュニケーションアプリです。
初期導入時には無料で「現場ポケット説明会社」「ZOOMでの個別相談」をおこなってくれるため、初めて施工管理アプリを利用する会社でも安心して導入できるでしょう。
- トーク
- 掲示板
- アルバム
- 日報作成
- 報告書作成
特徴や評判・口コミを知りたい方は、現場ポケットについて詳しく紹介している記事をご確認ください。
まとめ
本記事では、施工管理アプリの概要と失敗しない選び方、おすすめの施工管理アプリ10選を解説しました。
施工管理アプリはアプリごとに強みやターゲットが決まっているため、自社の課題や改善したいポイントを把握したうえで、選ぶのが失敗しない選び方です。
しかし紹介したアプリだけでも10個もあるため「なかなか自分では選べない」という方もいらっしゃるでしょう。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。