建設業の業務効率化には、ITツールが欠かせません。
しかし「業務の効率化のため」という理由で計画なくITツールを導入すると、管理が煩雑になり手間や費用がかかります。
読者の中にも「業務ごとに使い分けているITツールを1つにまとめたい」と考えている方がいるでしょう。
ITツールを1つにまとめるならば、建設業向けのERPシステムの導入がおすすめです。
本記事では、建設業向けのERPシステムの選び方とおすすめのシステム7つを解説します。
目次
建築業向けERPシステムの選び方
ERPシステムとは「ヒト・モノ・カネ・情報」の4つの経営資源を一元管理するシステムのことをいいます。
建設業でERPシステムを導入すると、部署の垣根を越えた情報の活用や業務効率の向上が可能です。
ここでは、建設業向けのERPシステムの選び方を解説します。
建築業のルールに対応している
建設後のルールに対応しているシステムを選びましょう。
建設業は他業界と比べて、下記のような独特のルールが多いです。
- 建設業独自の勘定科目
- 工事進行基準
- 外注費
一般的なERPシステムでは、建設業のルールに対応していないことがあります。
ERPシステムを選ぶ場合は、建設業に特化しているシステムを選びましょう。
セキュリティの堅牢性
セキュリティの堅牢性は、システムを選ぶ上で非常に重要です。
ERPシステムは、業務に関連する下記のような情報を集約します。
- 顧客情報
- 案件情報
- 見積り情報
- 原価情報
- 担当者情報
一度、情報流出が発生すると甚大な被害を被るだけでなく、取引先からの信頼を失うことも考えられるでしょう。
システムを検討する際は、どのようなセキュリティ対策をおこなっているか、システム提供会社に確認しましょう。
カスタマイズ性
システムの使い勝手を良くするために、カスタマイズ性の確認もおこないましょう。
導入するシステムによっては、下記のような自社独自の仕様にカスタマイズできます。
- 見積り書の形式を現在のエクセルテンプレートと同じにしたい
- 承認フローを現在と同じにしたい
- 担当者によって閲覧できるデータの権限を変えたい
また、システムを使用していく中で「機能を変更・追加したい」と考える場合もあるでしょう。
さまざま要望に柔軟に応えられるカスタマイズ性の高いERPシステムを選ぶ方が、長期間に渡り不満なく使用できます。
おすすめ建築業向けERPシステム7選
建設業におすすめのERPシステムは、下記の7つです。
製品名 | AnyONE | PROCES.S | e2movE | どっと原価3 | KojiNEO | 建て役者 | ANDPAD施工管理 |
評価 | (4.5 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3 / 5.0) | (3 / 5.0) | (3 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (4.5 / 5.0) |
補助金・助成金 | 2023年対応 | 掲載なし | 掲載なし | 掲載なし | 2018年対応 | 2023年対応 | 2023年対応 |
料金 | お問い合わせ | お問い合わせ | お問い合わせ | ライト参考月額13,000円 (利用者1ライセンス) | ・オンプレ版: 75万円~95万円+ライセンス費用 ・クラウド版 -基本料金月額3万円+ライセンス月額3,500円/1クライアント -初期費用 20万円 | ・初期費用3万円~58万円 ・プラン料金4,000円~80,000円 | お問い合わせ |
デモ | 無料体験デモ | 掲載なし | オンライン | 無料サンプル版 | 掲載なし | デモサイト無料体験 | 掲載なし |
基本機能数 | 8 | 15 | e2movE 工事/e2movE 販売/e2movE 支払い/e2movE 会計で異なる | 34 | 10 | 10 | 7 |
スマホアプリ | あり | なし | なし | 掲載なし | なし | なし (iPadでの使用は可能) | あり |
他ソフトとの連携 | あり (エクセルやCSV形式データの引き継ぎも可能) | 掲載なし | ・勘定奉行 ・アラジンオフィス ・楽楽精算 ・楽楽明細 ・Oracle Cloud Infrastructure | ・支払管理 ・会計連動 ・会計ERP ・日報管理 ・Excelフリーモジュール | PCA会計パッケージとAPI機能でリアルタイム連携 | 可能 | なし |
オプション カスタマイズ | ・各種帳票カスタマイズ ・エクセル修正レクチャー | カスタマイズ可能 | あり(お問い合わせ) | カスタマイズ可能 (別途有償対応) | カスタマイズ別途相談 | ・5機能カスタマイズ可能 ・オプション7機能 | 他11製品(機能)あり |
アフターサポート | ・無料ヘルプデスク ・バージョンアップ(自動配信) ・オンライン打ち合わせ ・追加講習 | ・業務アプリケーション運用支援 ・Q&Aサポート ・オンサイト保守サービス ・パッケージの無償リビジョンアップ ・ネットワーク運用支援 ・ハードウェア運用支援サービス | ・電話 ・メール ・リモートサポート | ・専用サポート回線 ・バージョンアップ ・法改正対応 ・専用ホームページ ・ポータルサイト ・その他 | ・メール/電話/ FAX ・リモートコントロール/オンサイト(交通費別途) ・バージョンアップ | 掲載なし | ・カスタマーサクセス ・スタマーサポート |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
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AnyONE(エニワン)
AnyONEは、エニワン株式会社が提供する工務店・リフォーム会社向けの業務効率化システムです。
顧客管理からアフター管理まで、工務店が必要とする機能全般が備わっています。
またカスタマイズも可能です。
公式サイトによると、下記のようなカスタマイズができます。
- 帳票類を自社オリジナルの形式にできる
- 会計ソフトの連携
また、データを集約するクラウドサーバーには、米国Amazon社提供の『AWS』を採用しています。
『AWS』は国際基準のセキュリティを持っており、世界の名だたる企業が使用しているクラウドサーバーです。
詳しくは、AnyONEの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
またエニワンはIT導入補助金にも対応しており、現在IT導入補助金の申請が簡単に理解できる資料をプレゼントしています。
PROCES.S(プロセス)
PROCES.Sは、株式会社内田洋行ITソリューションズが提供している建設・工事業に特化したERPシステムです。
多様な機能が用意されており、必要な機能を組み合わせて自社に最適なシステムにカスタマイズできます。
部署の垣根を越えて使用できるシステムです。
下記のような工事関係者全員が1つのシステムを使用できるため、複数のITツールを使用する必要はありません。
- 営業担当者
- 経理担当者
- 工事担当者
- 経営者
工事担当者の工事経歴や資格なども管理できるため、監理技術者や主任技術者の選任する手間が軽減されます。
詳しくは、PROCES.Sの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
e2movE(イー・ツゥー・ムーブ)
e2movEは、三谷商事株式会社が提供する建設や建材業界に特化したERPパッケージです。
実行予算作成から工事代金入金まで対応しているため、工事に関するお金の流れを1つのシステムで管理できます。
また400以上に導入実績があり、さまざまな会社の悩みを解決してきました。
詳しくは、e2movEの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
どっと原価3
どっと原価3は、株式会社建設ドットウェブが提供している中小規模向けの原価管理システムです。
工事に関する原価管理を効率化するための機能を搭載しています。
契約によっては、最大200人まで同時接続できるため規模を拡大しても、問題なく使用できるシステムです。
案件登録からデータ分析まであらゆるニーズに対応可能できます。
また、サーバーの保守・運用は不要のため自社の主要業務に集中可能です。
詳しくは、『どっと原価3』の機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
KojiNEO
KojiNEOは、株式会社マテハンソフトが提供する建築業向けの工事原価管理システムです。
工事代金や業者請求などをシステムが自動仕訳するため、業務効率化だけでなく人的ミスを防止できます。
パソコンごとに使用者を決めるため、システムにアクセスする従業員の管理に手間がかかりません。
また他社会計ソフトと連動できます。
同じ内容を会計ソフトに二重入力する必要はありません。
詳しくは、KojiNEOの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
建て役者
建て役者は、株式会社システムサポートが提供するカスタマイズに強みを持つ工事管理システムです。
工事管理に必要な機能が揃っており、工事に関する情報はシステムに集約できます。
16年で600社以上への導入実績があり、さまざまなカスタマイズ要望に対応した経験があるため、現状のシステムで満足できない会社におすすめのシステムです。
詳しくは、建て役者の機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
ANDPAD(アンドパッド)
ANDPADは、株式会社アンドパッドが提供している導入企業数No.1のクラウド型施工管理サービスです。
ゼネコンが請け負うような大規模案件から専門工事までと、幅広い業種で使用できます。
またスマートフォンでの操作に対応しており、外出中や移動中に業務の追加や情報の更新が可能です。
詳しくは、ANDPADの機能や特徴、口コミ・評判についての記事をご確認ください。
まとめ
本記事では、建設業向けのERPシステムの選び方とおすすめのシステムを7つ紹介しました。
ERPシステムは、1つでさまざまな業務に対応できるため、ITツールの管理が煩雑となっている会社におすすめです。
ERPシステムといっても、システムより違いがあるため最適なシステムは会社ごとに異なります。
本記事を参考にして自社に最適なERPシステムを導入してください。
しかし「自分では最適なERPシステムを選ぶ自信がない」と考える方もいるでしょう。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。