建設業界では営業に経理、工事や建設にかかるさまざまな項目があり、ERPはそれらの業務を効率化します。
今回は建設業向けERPの基本情報や導入のメリット、ERPを導入する際の注意点などをわかりやすく紹介します。
目次
建設業向けERPとは

ERP(システム)とは、企業資源を有効活用することを目的として、複数の業務を行えるようになっているシステムのことを指します。
- 人事・給与管理
- 販売管理
- 生産管理
- 購買管理
- 会計管理
- 営業管理
特に建設業の会計処理は一般的は事務作業よりも複雑な処理が求められるため、とても大変です。
建設業向けERPを導入すれば、社員の負担を軽減でき、業務の効率化が期待できます。
ERPの種類
ERPには以下の2種類があり、それぞれシステムの構築場所が異なります。
- オンプレミス型ERP
- クラウド型ERP
オンプレミス型ERP
オンプレミス型ERPシステムは、自社のサーバー上にシステムを構築して利用できます。
- 自社に合わせたカスタマイズが簡単
- 使用してる既存のシステムと連携するできる
- 導入コストや初期費用が高い
クラウド型ERP
クラウド型ERPシステムは、インターネット上にシステムを構築し、社員がそのシステムにアクセスして利用します。
- インターネット上でシステムを構築するため、自社サーバーの保有が不要
- 自社サーバーの維持に必要なランニングコストがかからない
- インターネット上で管理しているためセキュリティ面での不安がある
建設業向けERP導入のメリット

建設業向けERPを導入することで、以下のようなメリットが得られます。
- データの一元管理でミスを防げる
- 業務効率アップ
- 適格な経営判断が可能
データの一元管理でミスを防ぐ
一元管理とは、デーや情報を一箇所にまとめて、必要な時に出し入れしやすいように管理することです。
一度記入・登録したデータは、必要な箇所に転記されたり引用することができるため、二重入力の手間やミスを減らせます。
会社で管理するデータは重要なデータが多く、間違えないようにチェックする人数を数人確保している場合はその必要が無くなります。
業務効率アップ
リアルタイムで経営、営業、人事などの情報を一元管理できるため、必要なデータを集める手間や時間が必要なく、業務効率を上げることが可能になります。
建設業では自社のデータだけでなくクライアントの情報や経理など、さまざまな業務が発生しますが、処理のスピードが格段上がります。
適格な経営判断が可能
建設業向けERPで社内のデータを一元管理することで、管理業務が軽減されます。
売上や生産コスト、仕入れや在庫状況、現在の会社経営状況をリアルタイムで確認できるため、データを元に組織のリソースを有効に活用するための対策を練ることができます。
ERPは働いている社員だけでなく、経営者側からしても導入するメリットのあるシステムです。
ERP導入する際の注意点

ERPを導入する際の注意点は以下3点です。
- 自社に合ってないと意味がない
- 導入後の体制が整っていない
- 専門知識がある社員がいない
自社に合っていないと意味がない
ERPは様々な機能が搭載されており、データ管理や作業効率を上げることができますが、逆に言えば機能が充実しすぎているとも言えるでしょう。
そのため、不必要は機能ばかり充実しているERPを選んでも使いにくくなり、導入コストが高くなるというデメリットもあります。
ERPを導入する際は自社に合ったERPや必要や機能が最低限搭載されているERPを選ぶことをおすすめします。
導入後の体制が整っていない
いざ、ERPを導入しても導入後の体制が整っていなければすぐに利用することは難しいです。
ERPを導入する際は事前にどのような運用範囲で運用していくのかを社内で検討した上でERPを導入しましょう。
専門的知識がある社員が必要
ERPの初期設定やトラブル時の対応などのサポートは充実していますが、企業の運用方法をマネジメントするサービスはありません。
ERPの導入において、経営の指揮をとる方の存在は重要です。
会社の業績アップなどの目標を達成するためには経営などの専門的に知識がある社員がいなければ、満足したシステムの構築は難しいと言えるでしょう。
失敗しないERP導入の手順

ERPは以下のような手順で導入することで、導入後の失敗を無くすことが可能です。
- 体制を整える
- 業務整理を行う
- 導入形式に応じて設備を整える
- ERPの初期設定を行う
体制を整える
ERP導入後にスムーズに運用するためにも、導入前に体制を整えることが大切です。
誰がどのシステムでどの業務を行うのかなどを、あらかじめ社内で話あっておきましょう。
業務整理を行う
ERPは既存のシステムとの連携も可能で、業務最適化を図れます。
ERP導入前に、連携するシステムやERPで行える業務、行えない業務を分類しておくと、導入後はスムーズに運用できるでしょう。
導入形式に応じて設備を整える
ERPシステムにはオンプレミス型とクラウド型の2種類があります 。
オンプレミス型を導入する際は、サーバー調達やネットワークの構築・変更などを行わなければいけません。
このようなインフラ設備には時間や手間がかり、効率の良い運用の妨げになってしまうこともあります。
また、インフラ設備などに割くリソースがない企業であれば、クラウド型ERPを選ぶと良いでしょう。
ERPの初期設定を行う
基本的に、初期設定は各ERPシステムの導入パートナーに従って進めていきます。
難しい設定などを自分で行うことはありませんが、初期設定のサポートを受けている時に自社の最適な設定にしたいことを伝えると、それに応じた設定をサポートを受けながら行うことができます。
まとめ
今回は、建設業向けERPの基本情報や導入のメリット、ERPを導入する際の注意点などを紹介しました。
ERPを導入することで社員の工数負担の削減や業務効率化、適切な経営判断ができるため、今すぐにでも導入することをおすすめします。