工務店の中の業務において見積作成は欠かせないものですが、一から作成すると手間がかかります。
見積書を効率よく作成したい場合は、クラウド型の見積書作成システムの利用がおすすめです。
本記事では見積書を作成する目的、見積書作成システム導入により期待できる効果、おすすめのシステムを4つ紹介します。
目次
見積書作成の目的

見積書は、工務店が仕事を受注するうえで欠かせないものです。
ここでは、見積書を作成する主な目的として以下の3点について解説します。
納品内容や価格の確認
見積書は、クライアントに対して納品内容や工事の価格を確認してもらうために作成します。
口約束で金額や工事内容の話をしていても、忘れてしまうケースや認識違いが起こるケースもあるでしょう。
そのような認識のズレからトラブルに発展する可能性もゼロではありません。
見積書を作成しておけば、納品内容や価格が書面で明確になるため、トラブル回避につながります。
社内の情報共有
見積書の作成は、社内での情報共有にも活用可能です。
規模の小さい工務店だと、社員一人ひとりの裁量が大きいため、概算を算出する際にばらつきが生まれる可能性があります。
概算の内容が共有できていないと、クライアントが「なんで●●さんは××円だったのに▲▲さんは◆◆円になるの?」となり、信頼関係にも影響を及ぼすでしょう。
見積書を作成し社員が誰でも閲覧できるように保管しておけば、内容が共有できるため、概算算出時のばらつきも起こりにくくなります。
クライアントへの催促
見積書の作成は、クライアントに対する判断の催促にもなります。
商談中にクライアントがなかなか判断を下さず、発注まで至らないケースは少なくないでしょう。
商談が長引きそうな時に有効期限を記載した見積書を提出すれば、「有効期限までに判断してください」という形でクライアントの判断を促せます。
また発注書をセットにして提出すれば、さらなる催促になるでしょう。
見積書作成クラウドの導入効果

見積書作成にクラウド型のシステムを導入している企業は少なくありません。
ここでは、導入によりどのような効果が得られるのか以下の3点について解説します。
業務効率化
クラウド型見積書作成システムの導入により、見積書作成を始めとした経理業務の手間が省け業務効率化が図れます。
見積書作成システムを利用すれば、過去の見積書のデータを流用した見積書や請求書作成ができ、短時間で各種帳票の作成が可能です。
また、システムによっては会計ソフトと連動し、請求書を作成すれば自動的に売上勘定が記録されるものもあります。
このように、見積書作成システムを導入すれば、経理業務が大幅に効率化されるでしょう。
脱属人化
クラウド上に見積書が保管されるため、全社員がどこからでも確認ができ、脱属人化につながります。
企業によっては、見積書を一部の社員のみが作成しているケースもあるでしょう。
中には、作成手順が担当者しかわからない、見積書がどこに保管されているかわからないといったこともあるかもしれません。
そのような状態で、見積作成を担当している社員が退職・異動すると、作成方法がわからなくなる可能性があります。
一方で見積書作成システムを利用すれば、過去のデータを流用して見積書作成ができるため、業務のブラックボックス化防止・脱属人化が可能となります。
ペーパーレス化
クラウド型見積書作成システムで作成した見積書は全てクラウド上に保管され、簡単にメールに添付してクライアントに送付できるため、ペーパーレス化が実現します。
印刷不要となれば、用紙代やインク代などがかからないため、経費削減にもつながるでしょう。
【無料】おすすめのクラウド型見積書作成システム4選

クラウド型の見積書作成システムの中には、無料トライアル期間が設けられているものや無料プランがあるものも少なくありません。
ここでは、無料トライアル・無料プランのあるおすすめの見積書作成システムとして以下の4つを紹介します。
ここで取り上げているシステムは工務店向けのものではなく、汎用性の高いクラウド見積作成システムです。また、無料トライアルのあるシステムは無料の期間にも注意する必要があります。
なお、クラウド型見積書作成システムの導入を検討している場合は、工事管理・業務効率化システムを比較した記事もご覧ください。
misoca

「misoca」は、弥生株式会社が提供する見積作成システムです。
見積書作成は、フォーマットに沿って情報を入力するだけででき、作成後はワンクリックで送付できます。
消費税や源泉税といった税計算はあらかじめ設定されているため、計算ミスの心配もありません。
さらに、見積書から納品書や請求書への変換、請求書を活用した領収書・検収書の作成なども行えるため、経理業務の効率化にもつながるでしょう。
料金プランは以下の通り3種類が用意されています。
有料プランは2023年3月31日(金)まで、「初年度無償キャンペーン」を実施しています。詳細はキャンペーンページでご確認ください。

マネーフォワード クラウド請求書

「マネーフォワード クラウド請求書」は、株式会社マネーフォワードが提供する見積書作成システムです。
こちらのシステムでは、「閲覧のみ可能」「編集も可能」などユーザー別に権限管理がおこなえます。「担当者以外が間違えて請求書を上書きしてしまう」といったリスクを回避可能です。
また、毎月発行している請求書の自動作成にも対応しており、請求書の発行忘れの心配もありません。
さらに同社が提供する会計ソフトと連携すれば支出データの自動記帳もおこなえるため、業務効率化も図れるでしょう。
料金プランは3種類あり、年額プラン・月額プランが選べます。
1ヶ月の無料トライアルも利用可能です。
ちなみに、2022年6月以降は一部の料金プランが変更予定です。詳しくはマネーフォワードの公式ページをご確認ください。

ツカエル見積・請求書オンライン

「ツカエル見積・請求書オンライン」は、ビズソフト株式会社が提供する見積書作成システムです。
シンプルで直観的に扱える操作画面が特徴で、初めて利用する方でも安心して利用できます。
また請求書のカスタマイズ機能を備えており、見積書のカラー変更や社判の位置変更など自社の形に合わせたアレンジが可能です。
そのほかにも、同一クライアントの複数の請求書をまとめた「合計請求書」の作成ができるため、一つひとつ請求書を作る手間が省けます。
料金プランは以下の2種類で、500円/月という低価格から利用できる点が特徴です。また、Proプランの機能を使える「30日間無料トライアル」も用意されています。

見積 RICH

「見積 RICH」は、株式会社コネクティボが提供する見積書作成システムです。
これまでに同システムを導入した企業は1,300社を超えており、実績は申し分ありません。
実績だけでなく機能面も充実しています。例えば、見積は承認フローが設定されているため、未承認の見積を誤って送付するといった心配はありません。
また、外出先からでも承認できるため、承認までの待ち時間が長くなるケースも少ないでしょう。
さらに、見積書を始めとした各種帳票は全てPDFで発行されるため、印刷コストの削減も可能です。
料金プランは2種類ですが、ユーザー数によって月額料金が変動するため注意してください。
なお、最大で2ヶ月の無料トライアルも利用できます。

まとめ
今回は、見積書の作成目的から見積書作成システム導入による効果、さらにはおすすめのシステムなどについて解説しました。
工務店に欠かせない見積書作成業務は、システムの導入により効率よく行えます。
業務効率化を図りたい、脱属人化、コスト削減を実現したいといった工務店はぜひシステムの導入を検討してみてください。
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