近年、DXやITといったワードが盛んに取り上げられているように、企業ではさまざまなテクノロジーを駆使して業務の効率化を図り、生産性を向上させる動きが活発となっています。
この流れは建設業界においても同様で、さまざまな工程がシステムを導入することで効率化されつつあります。
こうした流れから、自社でもシステム化を検討する工務店も多いかと思いますが、いざ始めようと思うと何から取り組めばいいかわからない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、建設業のシステム化で取り組むべきポイントについて、おすすめのシステムもあわせて紹介します。
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目次
建設業におけるシステム化の現状
建設業界では、生産性向上のためにあらゆる工程のシステム化が進んでいます。
この取り組みは国も積極的に介入しており、国土交通省では「i-Construction」という委員会を立ち上げ、建設業界のシステム化を促す施策に数多く取り組んでいます。
実際にこの「i-Construction」では、以下の項目を重点的に取り組んでいます。
「建設現場を最先端の工場へ」では、ロボット技術やデータを活用して品質管理・工程管理をおこなうことで、建設現場を技術集約型の最先端工場にすることを掲げています。
また、最先端のサプライチェーンマネジメントを導入することで、施工段階における原材料の調達や運搬、部材の組み立ての行程を効率化し、生産性の向上を目指しています。
こうした取り組みに関して、これまでの既成概念を打破し、継続的に改善することを重要としているため、今後も建設現場ではシステム化が大きく進んでいくでしょう。
建設業においてシステム化が進む理由
ここでは建設業においてシステム化が進む理由について解説します。
具体的には以下の2点が考えられます。
人材不足
まず1点目が慢性的な人材不足であるという点です。
建設業界は近年慢性的な人材不足に陥っており、国土交通省の発表している「建設業界の現状とこれまでの取組」において、2017年における建設業の就業者数は498万人で、ピーク時である1997年の685万人よりも約27%も減少しています。
また、建設業における労働者の割合も年々高くなっており、高齢者が大量に離職する見込みとなっていることから、今後も人材不足が深刻化していくことが予想されます。
現在、人材不足の対応施策として、建設現場における3K(きつい、危険、汚い)のイメージ改善や若手人材の確保がおこなわれていますが、これらの施策には成果を出すまでに非常に時間がかかるため、即効性の見込めるシステム化が推し進められています。
生産性が低い
2点目が、生産性が低いという点です。
建設業は、バブル崩壊後に労働力過剰の時期が続いたため、労働力で生産性をまかなえており、生産性を向上させる取り組みが必要ありませんでした。
他の業界と比較してもシステム化の取り組みがそこまでおこなわれず、生産性が低いままの状態が続いています。
また、建設業界特有の事情として、工事ごとに内容が異なるため、仕組み化などが難しいという問題も関係しているでしょう。
このような状況から、建設業界では生産性の低い状態が続いたため、早急なシステム化を求められています。
建設業でシステム化に取り組むべきポイント
ここでは、建設業でシステム化に取り組むべきポイントについて解説します。
具体的には以下の3点が挙げられるでしょう。
情報共有・管理
1点目が情報共有・管理の部分です。
社内での情報共有やデータの管理などは、最もシステム化が進めやすい箇所と言えます。情報共有や管理は、建設業におけるメインの業務ではないため、ないがしろにされがちです。
しかし、毎日おこなう作業でもあるため、システム化を進めることで多くの時間を創出できます。
また、紙ベースで情報を管理している場合は、システム化を進めることで紙代などのコスト削減が可能です。
最近ではスマホから勤怠情報を入力できるシステムなどもあるため、こうしたシステムを導入すれば大きく生産性を向上できるでしょう。
移動コスト
2点目が移動コストです。
人の移動もシステム化により大きく効率化できる部分で、特に遠方の工事現場とのやりとりが多い企業ではコストと時間を大きく削減できます。
単純に交通費を抑えられるだけでなく、効率化した時間を本来集中すべき業務に充てることも可能で、残業代の削減にもつながります。
また、会議もシステム上で実施できるため、わざわざ会議のために事務所に集まる必要もなく、会議に伴う人的コストの削減も可能です。
従業員の安全管理
3点目が従業員の安全管理です。
建設現場では多数の従業員が作業にあたっており、全員の身の安全や体調管理を人的に管理するのには限界があります。
安全面においては、現場にカメラを設置し、その様子をシステム上から閲覧できる安全対策用のシステムなどもリリースされています。
建設業において安全管理は非常に重要な要素の1つであるため、システム化で効率化したい部分です。
建設業でおすすめのシステムを3選紹介!
ここでは、建設業でおすすめのシステムを紹介します。
具体的には以下3つのシステムがおすすめです。
また、建設業用システムに関しては、「建設管理システムとは?機能一覧と自社に最適なシステムの選び方」でも解説しているため、気になる方はチェックしてみてください。
AnyONE
1つ目が、「AnyONE」です。
AnyONEは、工務店向けの業務効率化システムで、2,700以上の企業が導入しているおすすめのシステムです。
工務店での顧客管理から施工管理、見積作成、発注、入出金管理など建設業におけるあらゆる業務をシステム1つでサポートしてくれるため、複数のシステムを導入する必要がなくコスト削減にもつながります。
- 顧客管理
- 帳票管理
- 工事管理
- 物件管理
- 実行予算管理
- 支払い管理
- 請求・入金管理
- 図面・写真管理
- アフター・メンテナンス管理
ITツールが苦手な方でも、エクセル感覚で操作が可能なシステムのため、初めての導入でも安心して使うことができるでしょう。
作業効率化につながるエクセル・帳票の無料テンプレートも公開しています。
ANDPAD
2つ目が「ANDPAD」です。
ANDPADは、工事現場の効率化から経営改善まで一元管理できる施工管理システムです。
- 写真・資料管理
- 日報
- 工程表
- チャット
- カレンダー(α版)
- オプション
電話、FAX、メールなどで煩雑になりやすいコミュニケーションをチャット上でできるため、情報共有の利便性に優れている点が特徴です。
スマートフォンからの操作も可能で、図面や工程表のアプリを起動すれば、どこでも最新のデータを確認でき、現場での情報共有に優れたシステムと言えるでしょう。
Photoruction
3つ目が「Photoruction」です。
Photoructionは、施工管理の業務プロセスを効率化できるクラウド型システムです。
- 写真機能
- 図面機能
- 工程機能
- タスク機能
- 検査機能
- 書類機能
- ストレージ機能
現場での写真もスマートフォンやタブレットから撮影することで、自動的に管理でき、クラウド上で保存できるため、データ共有が簡単にできることが特徴です。
工程表やプロジェクト管理表などもシステム上で作成〜管理できるため、データ作成の効率化も図れる上、必要なデータをすぐに把握することができます。
まとめ
建設業では人材不足や生産性が低いという背景から、システム化が急速に進んでいます。
最近では建設業に特化した業務効率化システムが多数出ているため、自社の業務効率化を考えている場合は、一度システムの導入を検討してみることをおすすめします。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。