工事見積りソフトは多くの会社が提供しており、どの見積りソフトを選べば良いか迷ってしまう方は多いのではないでしょうか。
また、自社に合わないシステムを導入した場合、導入までの手間と費用が無駄になることもあるでしょう。
この記事では、工事見積りソフトを選ぶポイントと10個のシステムの比較、そして機能と操作性で特に優秀なシステムを紹介します。
目次
工事見積りソフトを選ぶポイント
工事見積りソフトを選ぶポイントを6つ紹介します。
自社が求める機能、操作性などを踏まえて厳選し、工事見積りソフトを選びましょう。
標準機能
工事見積りソフトを選ぶ際は、まずは機能面を検証しましょう。
一般的に工事見積りソフトには、下記のような機能が装備されています。
- 見積り書テンプレートの作成
- 既存見積り書の取り込み・使用
- 見積り項目明細の作成
- 見積り単価マスタの作成・管理
- 精算
- 請求書発行
見積りに関連する機能はもちろん、精算や請求書発行も一括でおこなえるのが一般的です。
特に建設業に特化した見積りソフトは、工事の詳細を記録し複雑な原価管理をマスタ管理できます。
適した工事内容
工事見積りソフトにも得意分野があり、工事内容に応じてシステムを選びましょう。
一般的な建設業の工事以外にも、電気・土木など自社が担当する工事内容に合わせたツールを選ぶべきです。
階層見積り
工事見積りの場合は、階層見積りを作成した方が顧客に理解も得やすく、複雑な内訳を明記できます。
単純に内訳一覧を記載するよりも、階層ごとに分けた方が明瞭に見積りの根拠が提示でき、信頼感にもつながるでしょう。
建設業向けの見積りソフトでは標準装備されていることが多いですが、念のため階層見積りが可能かチェックしてください。
操作性
工事見積り作業は複雑であり、ミスが許されない仕事です。
操作性の悪いツールを導入すると現場で使いづらく浸透しない、または人為的なミスが起きやすくなります。
工事見積りソフトには「トライアル」「デモ利用」ができるツールが多いため、なるべく現場の社員に事前に試用してもらい、使いやすいシステムを選んでください。
リアルタイム共有
工事見積り情報をリアルタイム共有でき、モバイル端末で利用できるかも大事です。
近年はテレワークの推進や省人化の動きがあり、アプリや外部から情報を閲覧できるシステムの方が使用しやすいでしょう。
現場から見積り情報を確認する、また営業が簡単に見積りをスマートフォンなどで取引先に見せられます。
エクセルとの親和性
既存の見積り書を取り込み、データを再活用できる工事見積りシステムが便利です。
例えば工事原価表をエクセルで作成しておけば、簡単に取り込んでマスターデータとして利用できます。
csvファイルの取り込みができ、また出力ができるか確認しておきましょう。
工事見積りソフトを比較した総合結果
標準機能 | エクセル・CADとの相性 | カスタマイズ性 | サポート体制 | セキュリティ | スマホアプリ機能 | 操作性 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
AnyOne | ◎ | ◎ | ◯ | ◎ | ◎ | ◯ | ◎ |
アイピア | ◎ | ◯ | – | ◎ | ◯ | ◯ | ◯ |
ジョブカン見積 / 納品 / 請求書 Desktop22 | ◯ | – | △ | ◯ | ◯ | – | ◯ |
やよいの見積・納品・請求書22 | ◯ | – | ◯ | ◎ | – | – | ◯ |
見積CRAFT | ◯ | △(カスタマイズが必要) | ◯ | △ | ◯ | ◯ | ◯ |
建築みつも郎17 | ◯ | – | – | △ | ◯ | – | ◯ |
みつもり主任 | ◯ | ◯ | – | △ | ◯ | – | ◯ |
みつもりLIGHT | ◯ | ◯ | ◯ | △ | ◯ | – | ◯ |
Kensuke Neo | ◯ | ◯ | – | ◯ | – | – | ◯ |
MtWin | ◯ | ◯ | – | △ | – | – | ◯ |
工事見積りソフトを10個厳選し、7つの軸にわけて比較しました。
ソフト購入時の参考にしてください。
※各業者とも公式サイトの情報を参考に、評価をつけています。(2022/8/25現在)
総合評価が高い工事見積りソフトは「AnyONE」
10個の工事見積りソフトを比較した結果、総合的に「AnyONE」が最もおすすめであるという結論になりました。
「AnyONE」はエクセルとの親和性が高く、操作感もエクセルに似ているため、現場へ浸透しやすいです。
項目・分類別で見る!おすすめ工事見積りソフト
それでは、以下2つの項目・分野別に特におすすめの工事見積りソフトを紹介します。
工事を円滑におこなうために欠かせない機能と、現場への浸透において重要な操作性で分類しました。
自社に合う工事見積りソフトを探す際の検討材料としてください。
標準機能で選ぶ!おすすめ工事見積ソフト
標準機能が豊富なおすすめ工事見積りソフトは以下の3つです。
サービス名 | サービス詳細 |
---|---|
AnyONE | ・工務店業務に特化している ・見積りだけでなく工期管理、営業支援も一括でできるオールインワンシステム ・エクセルと似た操作感で使いやすい ・導入後のサポートが手厚い |
アイピア | ・スマホ・タブレットで操作できる ・見積り以外にも発注書の作成や顧客管理もできる ・サポートの充実度が高い |
建築みつも郎17 | ・大規模工事にも対応している ・見積書の作成から原価管理もできる ・押印機能もあり承認作業も効率化する |
AnyONE(エニワン)
AnyONEは、建材販売会社が本当に工務店が使いやすいシステムを目指して開発したソフトです。
AnyONEには、下記のような見積りを作成するための便利機能が搭載されています。
- エクセルからのコピー・一括更新で過去の見積り情報を活用
- 見積り書は多数階層に対応し、幅広い工事に適応
- 原価に対して想定の粗利益率を一括更新し、自動計算できる
- 税込金額の自動揃え機能
- 見積りごとに契約状況ステータスを保持
- 同様の工事のデータを呼び出し、実行予算に流用
見積り作成だけでなく、施工管理・請求管理や図面や写真もひとつのシステムで管理できます。
システムで情報を一元管理できるため、業務効率化の促進にもなるでしょう。
詳しくは、AnyONEの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
さらに、AnyONEは、すぐに活用できるエクセルテンプレート集を無料で配布しています。
手軽に業務効率化を体験してみたい方は、利用してはいかがでしょうか。
アイピア
アイピアは、見積りの作成や帳票発行、請求書管理もできる工事見積りシステムです。
エクセルと似た操作感で見積り作成操作が簡単な上、複数階層見積り作成ができるため、大規模工事にも対応できます。
また、過去情報のコピー、エクセルインポート等も可能で、作業時間の短縮が期待できるでしょう。
クラウド型のシステムのため、インターネット環境があればどこからでも閲覧できます。
テレワークを促進している工務店、現場や営業先で見積り書を参照したい企業におすすめです。
詳しくは、アイピアの評判・口コミを解説した記事をご確認ください。
建築みつも郎17
建築みつも郎17は、大規模工事に対応している工事見積りソフトです。
階層化が6段階まで可能で、詳細な内訳を記載した見積書が作成できます。
エクセルでの出力も簡単に可能で、エクセルとの親和性が高いことも特徴です。
見積り作成・原価管理を1つのソフトでおこない、また押印・承認機能を搭載しているため、承認作業も1つのソフトで対応できます。
詳しく知りたい方は、建築みつも郎17の機能や特徴・口コミを解説した記事をご確認ください。
操作性で選ぶ!おすすめ工事見積ソフト
次に、現場で使いやすい操作性を持った工事見積りソフトを3つ紹介します。
サービス名 | サービス詳細 |
---|---|
AnyONE | ・エクセルに似た操作感で直感的に扱える ・アプリの使用が可能で外部から閲覧できる ・サポートが充実していて困った時も安心して利用できる |
見積CRAFT | ・操作がシンプルで扱いやすい ・国土交通省が定めた公共建設工事向けの積算基準がすでに登録されている ・エクセルデータの数量表などを取り込める |
みつもり主任 | ・見積り書の作成が簡単にできる ・クラウド対応で外部からのアクセスもできる ・柔軟なカスタマイズができる |
AnyONE(エニワン)
AnyONEへエクセルとの親和性が高いだけでなく、操作自体もエクセルに似ています。
そのため、すでにエクセルをお使いの工務店の方は抵抗なく取り入れることができるでしょう。
専用アプリで外部端末からの情報閲覧ができ、スムーズに作業員へ情報伝達ができることもポイントです。
また、サポートが充実しているため、万が一分からない点もベンダーに確認したり、自社へ訪問してもらってレクチャーを受けられます。
詳しくは、AnyONEの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
見積CRAFT
見積CRAFTは、シンプルな画面で直感的に操作できます。
一般的なWindowsの画面と似ているため、Windows OSを使用している企業は特に使いやすいでしょう。
公共工事にも対応しており、国交省が定めた積算基準が登録されているなど細かい点に配慮されています。
また、エクセルデータの数量表を取り込め、既存の見積りデータを利用して効率的に見積り作成ができるでしょう。
みつもり主任
みつもり主任は、クラウド対応で外部からのアクセスが容易な工事見積りソフトです。
見積り書の作成自体もシンプルで明快で分かりやすく、また自社のフローなどに合わせて柔軟なカスタマイズができます。
見積り書自体にカタログの写真を挿入できる「カタらぼリンク」という機能が搭載されており、クライアントに理解を得やすい見積書を簡単に作成できます。
詳しくは、みつもり主任の機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
まとめ
工事見積りは顧客との信頼関係においても非常に大切な作業です。
作業を効率化しミスなく業務をおこなえるようにするためにも、工事見積りソフトを比較・検討して自社に合うものを選びましょう。
また建築DXを推進している企業の方は、見積りだけでなく自社情報を一元管理できるソフトがおすすめです。
工事見積りと合わせて請求管理や工期管理もできると、作業が効率化し自社の労働環境改善にもつながります。
一括管理に長けたマルチな業務効率化ソフトのおすすめも気になる方もいるでしょう。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。