2024年4月1日から建設業でも時間外労働の上限規制が始まるため、対応策を模索している会社は多いでしょう。
残業時間を削減する方法として、工事管理ソフトを導入し業務を効率化する方法がおすすめです。
本記事では工事ソフトを選ぶポイントと目的別のおすすめ工事管理ソフトを紹介します。
目次
工事管理ソフトを選ぶポイント

工事管理ソフトは便利ですが、自社に合わないソフトを導入してしまうと「効率化したい業務に対応していない」「従業員が使いこなせない」など問題が発生する可能性があります。
下記3つのポイントを把握し、自社に合った工事管理ソフトを選んでください。
必要な機能が標準で備わっていること
必要な機能が標準で備わっているかは、事前に確認しましょう。
工事管理ソフトの中には、標準機能の他にオプション機能を用意しているソフトもあります。
オプション機能の使用には追加費用が掛かり、想定外の出費が発生し資金繰りが悪化することもあるでしょう。
標準で必要な機能が備わっているか必ず確認し、導入後に公開しないようにしましょう。
操作が簡単なこと
工事管理ソフトを業務に定着されるためには、操作が簡単なソフトを選びましょう。
便利な工事管理ソフトも現場で働く方が使用しなければ、導入する意味はありません。
使用者の中で一番ITツールに苦手意識のある方でも簡単に操作できるソフトを選ぶことをおすすめします。
サポート体制が整っていること
トラブルが発生した場合、業務に支障が出ないようにサポート体制がしっかりしている工事管理ソフトを選びましょう。
どのようなソフトでも、トラブルが発生する可能性はあります。
トラブルの解決に手間取ると、業務が滞り時間の無駄です。
サポート体制がしっかりしていれば、いざトラブルが発生してもすぐに解決可能で、スムーズに業務を進められるでしょう。
工事管理ソフトを比較検討した結果

ここでは、7社が提供する工事管理ソフトを一覧表にして比較します。
システム導入時の参考にしてください。
※各業者とも公式サイトの情報を参考に、評価を付けています。(2022/6/28現在)
ソフト名 | 標準機能 | 操作性 | サポート体制 | カスタマイズ | セキュリティ | スマホアプリ |
---|---|---|---|---|---|---|
AnyONE | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ◎ | ○ |
ANDPAD | △ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ◎ |
ダンドリワーク | △ | ○ | △ | ○ | ◎ | ○ |
CAREECON for WORK 施工管理 | △ | ○ | ○ | × | △ | ○ |
KANNA | △ | ◎ | △ | ○ | △ | ○ |
現場ポケット | ○ | ◎ | ○ | – | ○ | ◎ |
ビジネス・プロセスマネージャー | △ | ○ | △ | ◎ | ○ | ○ |
総合評価が高い工事管理ソフトは「AnyONE」
先程の表で総合的に高い評価を得ていたのは、「AnyONE」でした。
AnyONEは、標準機能に工務店業務に欠かせない機能が備わっていることが特徴です。
他のソフトは、オプションで機能追加をおこなう必要があり、費用が嵩んでしまいます。
プライベートクラウドが使用できるため、セキュリティ面も安心です。
またカスタマイズにも対応しており、標準外の外部ツールでも連携できる点も強みといえます。
項目・分類別で見る!おすすめ工事管理ソフト

ここでは下記2つの項目別・分類別におすすめの工事管理ソフトを紹介します。
標準機能の充実度で選ぶ
工事管理ソフトを選ぶなら、標準機能が充実しているソフトがおすすめです。
必要な機能がオプションの場合、追加費用が掛かってしまいます。
ここでは、工務店業務を幅広くカバーできる工事管理ソフト4つ紹介します。
ソフト名 | サービス詳細 |
---|---|
AnyONE | ・工務店業務全般に対応している ・大手から一人親方まで使用可能 ・エクセル感覚で使用できる |
ANDPAD | ・標準機能は施工管理業務に特化している ・オプションはバックオフィス業務が充実 |
ダンドリワーク | ・必要な情報にスマホからアクセス可能 ・コミュニケーションツールを統一できる |
CAREECON for WORK 施工管理 | ・ネット上で画像や図面を編集できる ・さまざまな業種で使用可能 |
AnyONE(エニワン)

AnyONEは2,700社以上に導入実績あります。
また継続率は99.4%を超えており、一度導入すると手放せないシステムといえるでしょう。
工務店業務の全てに対応しているため、大手工務店やリフォーム会社、一人親方までさまざまな規模で活用可能です。
また、スマホがあれば外部から簡単に情報共有がおこなえるため、情報共有のために帰社する必要がなくなります。
ANDPAD(アンドパッド)

ANDPADは、33万人のユーザーを抱える施工管理アプリです。
写真や資料の自動整理や日報・工程表の作成など現場管理をおこなう上で欠かせない機能が備わっています。
また、チャット機能もあり連絡ツールをANDPADで統一すれば、電話・FAX・メールを使い分ける必要はありません。
オプション機能が充実しており、検査やOB点検、メンテナンス管理などのアフターフォロー業務にも活用可能です。
詳しくは、ANDPADの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
ダンドリワーク

ダンドリワークは、建設業界出身者が作った施工管理アプリです。
現場情報の一元管理や写真・資料管理、掲示板機能やチャット機能が備わっています。
情報の集約や連絡ツールの統一をおこなえるため、業務を効率化可能です。
またオプションで、工程表作成や受発注機能なども追加できます。
クラウド上で業務をおこなえるため、ペーパーレス化につながり経費削減も可能です。
詳しくは、ダンドリワークの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
CAREECON for WORK 施工管理
CAREECON for WORK 施工管理は、建設業のさまざまな業種で活用できる施工管理アプリです。
案件管理や写真管理、クラウド上で図面・画像編集や報告書・工程表作成、掲示板機能など施工管理者のデスクワークを楽にするための機能が備わっています。
図面・画像編集はスマホやタブレットを持ち歩いていれば、現場で是正内容や注釈を記入できるため、大変便利です。
また、マニュアルが充実しており公式サイトを見るだけで、使い方の不明点を解決できます。
詳しくは、CAREECON for WORK 施工管理の機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
費用の低さで選ぶ
ここでは、予算に余裕のない会社でも使用できる工事管理アプリを紹介します。
業務効率化を体験したい方におすすめのため、検討してみてください。
ソフト名 | サービス詳細 |
---|---|
KANNA | ・0円から使用できる施工管理アプリ ・基本機能は無料で使用できる ・カスタマイズもできる |
現場ポケット | ・月額8,800円で利用可能 ・初期費用は無料 ・現場管理の機能に特化 |
ビジネス・プロセスマネージャー | ・月額16,500円〜利用可能 ・住宅会社の業務を効率化するための機能が揃っている ・カスタマイズにも対応している |
KANNA(カンナ)

KANNAは、0円から使用できる施工管理アプリです。
基本機能は、現場管理・写真や資料管理・報告書作成・チャットやその他機能の5つです。
オプション機能もあり、カスタマイズすることで自社に最適なアプリへ変更することも可能です。
詳しくは、KANNAの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
現場ポケット

現場ポケットは初期費用無料で、月額(税別)8,800円(年間契約の場合)で使い放題のコミュニケーションアプリです。
トーク機能・掲示板機能・アルバム機能・日報機能・報告書作成機能とコミュニケーションを円滑におこなうための機能が揃っています。
ITに苦手意識を持っている方でも簡単に使用できる設計のため、昔ながらの職人さんでも迷うことなく扱えます。
また全ての機能をスマホで使用でき、帰社後の業務を減らすことが可能です。
詳しくは、現場ポケットの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
ビジネス・プロセスマネージャー

ビジネス・プロセスマネージャーは、住宅会社向けに作られた問題解決のためのオールインワンツールです。
物件情報の共有や工程表作成、写真管理やTODOリストによるタスク管理をおこなえます。
公式サイトによると、10ユーザーの場合の利用料金は下記の通りです。
- 初期費用:200,000万円(税別)
- 月額料金:24,000円(税別)
また工事情報はすべてビジネス・プロセスマネージャーに蓄積されるため、情報の属人化を防げます。
詳しくは、ビジネス・プロセスマネージャーの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
まとめ
本記事では、工事管理ソフトの選び方や項目別のおすすめソフトを紹介しました。
さまざまな会社が工事管理を効率化するソフトを提供していますが、抱える現場数や規模によって最適なソフトは異なります。
解説したソフトの選び方を参考し、自社に最適な工事管理ソフトの導入で工事管理を効率化してください。
しかし「どの工事管理ソフトが良いのか判断できない」と悩む方もいるでしょう。