建設業は工事部門だけでなく営業部門の業務に特化した建設業向け生産管理システムなら、営業と工事部門の連携を強化できます。
しかし、建設業向け生産管理システムの選び方やおすすめシステムがわからず導入が進まない方もいるでしょう。
この記事では建設業向け生産管理システムの概要と選び方、おすすめの生産管理システム5つを紹介します。
目次
建設業向け生産管理システムとは
建設業向け生産管理システムの概要を解説します。
生産管理システムは製造業でよく用いられるシステムですが、建設業界においても重要な役割を果たします。
まずは生産管理システムの概要を理解し、システム導入を検討しましょう。
営業管理と工事管理を一体化したシステム
一般的な生産管理システムとは、製造業の製造ラインと営業活動を一元管理する製品です。
建設業における生産管理システムとは、営業管理と工事管理を一体化したシステムです。
受注した案件の積算や見積り作業のあとの受注や契約書の作成、さらに工事現場における工程管理や原価管理などをひとつのシステムで管理できます。
ERPとの違い
建設業界において生産管理システムと混同されやすいERPについて解説します。
ERPとは基幹システムのことで、建設事業者の業務全体を一元管理できるシステムです。
生産管理システムが営業と工事現場の管理に特化したシステムであることに対し、ERPは営業や工事管理以外に、経理や会計など事務業務、アフター管理など幅広く管理します。
建設業向けのERPについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
建設業向け生産管理システムで管理できる業務
建設業向け生産管理システムで管理できる業務は以下のような業務です。
- 顧客情報の管理
- 商談管理
- 積算
- 見積り管理
- 請求書管理
- プロジェクト案件管理
- 工程管理
- 原価管理
- 受発注管理
先述したように建設業向け生産管理システムは、営業から工事現場の管理までに特化したシステムです。
営業による商談や見積りデータを流用し、原価管理などにも活用できるため、営業から施工管理までをスムーズに管理できます。
複数のシステムを使って営業と施工管理が業務を実施している場合、双方の情報を共有できず連携に時間差が生じたり、顧客からの問い合わせ時に案件状況をいちいち確認する手間が生じます。
その点生産管理システムを導入しておけば、営業と工事部門の情報連携がスピーディになり、リアルタイムで情報を共有できるでしょう。
建設業向け生産管理システムの選び方
建設業向け生産管理システムを選ぶ際は、以下5つのポイントを重視しましょう。
生産管理システムを使うシチュエーション、自社フローを想定してシステムを選んでください。
外出先での使用
建設業向け生産管理システムを選ぶ際は、外出先で使用できるか確認しましょう。
外出先でシステムにアクセスできないと、施工管理や営業が社外にいるときに情報を入力したり、共有したりできません。
自社サーバーへソフトウェアをダウンロードするオンプレミス型の場合は、自社ネットワークに接続しないとシステムを共有できないため、外部からアクセスしたい場合はリモートデスクトップの設定などが必要です。
面倒な手続きを省いて社外から生産管理システムへアクセスしたいなら、クラウド型システムを選びましょう。
インターネット環境があればいつでもシステムへアクセスでき、閲覧や編集作業が効率化します。
自社の工事規模や営業フローへの適合
自社で請け負う工事規模や営業フローと、生産管理システムの相性が良いか確認しましょう。工事規模が大きいほど見積り階層も増え、アクセスするユーザーも増えるためです。
規模が合わないとせっかくシステムを導入しても、限定的な人員しかシステムが使えない事態が起こり得ます。
また、自社の営業や工事フローどおりにシステムが運用できるかもチェックしましょう。生産管理システムには無料体験版やデモシステムが用意されているため、導入前の比較段階で複数のシステムのデモを使い、営業や施工管理担当に使い勝手を確認してもらってください。
予算
建設業向け生産管理システムの利用には、初期費用と月額利用料(あるいはソフトウェア購入料)がかかります。
クラウド型は初期費用が安価で月額利用料も比較的安価な傾向にありますが、システム利用期間が長いほどランニングコストかかります。
一方でオンプレミス型は導入費用が高価で、システムのメンテナンスの費用も必要なため、予算面もよく検討してシステムを選びましょう。
セキュリティ
生産管理システムには、自社と施主の機密情報を保管するため、セキュリティも重要です。
クラウド型の場合はセキュリティソフトの導入やアップロードに関しては、サービス提供者側が実施します。
ただし、サービスの質は提供会社によるため、事前にクラウドサービス提供者にアクセス認証の方法や情報セキュリティの内容を確認しましょう。
サポート
建設業向け生産管理システムは、建設業の業務に特化して作られています。しかし、使用するI社員のリテラシーによっては操作が難しいこともあるでしょう。
そこで建設業向け生産管理システムの導入事業者が、どこまでのサポート体制を敷いているか確認してください。
操作方法のマニュアルがあるか、不明点をすぐにメールや電話で問い合わせできるかなどを確認しましょう。充実したサポート体制がある事業者のシステムであれば、導入前だけでなく導入後もトラブルなく運用できます。
【2024年最新】建設業向け生産管理システム5選
建設業におすすめの生産管理システムを5つ紹介します。
製品名 | AnyONE | ANDPAD | アイピア | 建て役者 | 建設WAO |
評価 | (4.5 / 5.0) | (4 / 5.0) | (3.8 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3 / 5.0) |
補助金・助成金 | 2024年対応 | 2024年対応 | 2024年対応 | 2023年対象 | 掲載なし |
料金 | お問い合わせ | お問い合わせ | ・初期費用12万円~51万円 ・最低月額利用料金1万円~3万円 ・ユーザー追加2,000円/1ユーザー | 4,000円〜(月額/5ライセンス) | 問い合わせ |
デモ | 無料体験デモ | 掲載なし | 無料体験デモ | 掲載なし | 掲載なし |
基本機能数 | 8 | 7 | 18 | 11 | 16 |
スマホアプリ | あり | あり | なし (スマホからの使用は可能) | あり | あり |
他ソフトとの連携 | あり (エクセルやCSV形式データの引き継ぎも可能) | なし | あり | あり | あり |
オプション カスタマイズ | ・各種帳票カスタマイズ ・エクセル修正レクチャー | 他11製品(機能)あり | カスタマイズ可能 (別途有償対応) | カスタマイズ可能 (別途有償対応) | 各種機能を組み合わせて利用可能 |
アフターサポート | ・無料ヘルプデスク ・バージョンアップ(自動配信) ・オンライン打ち合わせ ・追加講習 | カスタマーサクセス | ・メール/電話 ・動画マニュアル ・リモート研修 | 各種問い合わせ/セミナー | セミナー/イベント |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
内容の正確性、適切性、最新性および完全性を保証するものではありません。
※ロゴおよび商標に関する権利は、個々の権利所有者に帰属します。
※掲載に関するお問い合わせは、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
AnyONE
AnyONEは建設業に特化した生産管理システムです。
建設業の業務効率を高めるために作られたシステムで、営業管理からアフター管理まで建設業の業務をひとつのシステムで統合できます。
顧客情報の管理はもちろん見積もりや発注作業、工程表の作成や原価管理もこのシステムひとつで完結するため、他部署との連携もスピーディになるでしょう。
また、AnyONEはエクセルと同じように操作できるため、ITに疎い社員も扱いやすい点がメリットです。
サービス利用継続率も99.5%と高く使いやすさにも定評があるため、ぜひ建設業の生産管理をしたい方は利用してみましょう。
詳しくは、AnyONEの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
ANDPAD
ANDPADは現場の管理はもちろん、営業向けの受発注管理ができる生産管理システムです。
小規模な専門工事から大規模工事まで幅広い工事に対応しており、中小の工務店から大規模建設事業者まで幅広く利用されています。
工事管理に必要な施工管理や図面管理、チャット機能のほか営業による見積もり作成や承認作業もすべてツール上で完結するワークフロー機能も搭載。
生産管理だけでなく、経営面の情報まで統合したいと考えている方はぜひ導入を検討しましょう。
詳しくは、ANDPADの機能や特徴、口コミ・評判を解説した記事をご確認ください。
アイピア
アイピアは工務店・リフォーム会社で愛用されている生産管理システムです。
顧客情報や見積もり、営業進捗の確認もこのツールで全て完結します。
さらに、営業部門で作成した見積もりは自動的に工事部門へ連携されるため、あらためて工事データを入力する必要はありません。
現場の日報提出もアイピアからできるため、施工管理の残業時間削減にも役立つでしょう。
詳しくは、アイピアの機能や特徴、口コミ・評判を解説した記事をご確認ください。
建て役者
建て役者はこれまで720社以上に導入された生産管理システムです。
営業部門に必須な顧客管理や商談の共有はもちろん、見積もりや契約書作成までこなします。
さらに、工程管理や原価管理のほか実行予算の管理、集計作業も自動で実施できます。
詳しくは、建て役者の機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
建設WAO
建設WAOは建設業のために作られた生産管理システムです。
複数のシステムラインナップを組み合わせて導入できるため営業管理と見積もり、工事管理のみなど生産管理に必要な機能に絞った導入が可能です。
また豊富なカスタマイズ対応により、自社フローに合わせて使い勝手を調整できます。
機能の組み合わせで生産管理システムにも、ERPにもなる便利なシステムです。
まとめ
建設業の営業活動と工事現場の管理は別の業務のように見えますが、実は繋がりも深く多元管理により情報共有の遅れが生じるなどの弊害があります。
そこで活用したいシステムが『建設業向け生産管理システム』です。
記事では5つの生産管理に活用できるシステムを紹介しましたが、どのシステムを選べば良いか分からず迷っている方もいるでしょう。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。