工程管理は、工期遵守や原価低減、資機材の適正な配置をおこなう上で重要です。
適切な工程管理を効率的におこなうために、工程管理アプリのアプリを考えている方もいるでしょう。
アプリを利用すれば、写真や動画で複数の現場情報を把握することで効率的な工程管理がおこなえるため、大変便利です。
しかし工程管理アプリは、工程表作成や写真整理などには向いていません。
工程表作成や写真整理なども効率化するならば、PCでも使用できる工程管理アプリの導入がおすすめです。
本記事では、PCでも使用できる工程管理アプリ7選とアプリを選ぶポイントなどを解説します。
目次
工程管理アプリがPCで使用できる3つのメリット
「工程管理アプリをPCで使用できることにメリットを感じない」と考える方もいるでしょう。
上記の方に、工程管理アプリがPCで使用できる3つのメリットを解説します。
工程表作成の手間を軽減
PCでアプリを使用できれば、工程表作成の手間を削減可能です。
現在スマートフォンでも、テンプレートを選んで日付を選択するだけで工程表を作成できるアプリもあります。
しかしスマートフォンでの工程表作成は、標準的な工程表はスムーズにおこなえても少しイレギュラーな要素のある工程表の作成は、難しいことが多いです。
PCでの工程表作成は、工程表作成を効率的におこなえる機能が搭載されており、どのような現場の工程表作成にも対応します。
またスマートフォンよりも広い画面で、かつマウスを使用して工程表を作成できるため、スマートフォンよりも作業がしやすいです。
情報の網羅性
PCで作業すると、一画面で情報を網羅できるため作業効率化が向上します。
スマートフォンの画面で作業するよりも、PCのモニターの方が一画面で表示できる情報が多いため作業しやすいです。
また規模の大きい現場になるほど工期が長くなり、情報量が増えます。
加えて、PCでもダブルモニター(2画面)で作業するとさらに生産性を高めることが可能です。
事務方との情報共有
工程管理アプリをPCでも使用できると、事務方との情報共有がスムーズです。
施工管理者は基本的に現場へ出向いているため、情報共有のツールにはアプリを使用します。
しかし事務方は事務所におり、スマートフォンを使用しません。
スマートフォンでしか使えないアプリでは、事務方と施工管理者との情報共有に手間がかかります。
アプリで登録された情報をPCでも確認できれば、情報の伝達がスムーズとなり、会社全体の業務効率を高めることが可能です。
工程管理アプリを選ぶ5つのポイント
工程管理アプリをPCで使用するメリットは、理解いただけたと思います。
しかし「PCでも使える工程管理アプリを選ぶ方法がわからない」と悩む方もいるでしょう。
工程管理アプリを検討している方に、アプリを選ぶポイントを5つ解説します。
機能性
機能性はアプリを選ぶ上で、最初に確認すべきポイントです。
工程管理アプリに搭載されている主な機能は、以下を参照ください。
- 工程表の作成・管理
- 写真・図面・書類管理
- 工事関係者とのチャット・トーク
- 資料作成
同じサービスであっても、アプリとPCで使用できる機能が異なる場合があります。
例えばPCで工程表などの書類作成をおこない、アプリではPCで作成した資料を閲覧できる機能に限定されるなどです。
アプリを選ぶ際は、アプリとPCどちらの機能も確認しましょう。
操作性
操作性は業務の効率に関わるだけでなく、アプリ使用時のストレスにも影響を与えるため入念な確認が重要です。
操作性が悪いと「どこをタッチすればいいか判断できない」「頻繁にフリーズする」など、問題が発生します。
このような状況は生産性を悪化させ、使用者にストレスを与えます。
操作性の良いアプリを選ぶには、以下3つをおこないましょう。
- デモ画面で操作感を確かめる
- 使用者の意見を聞く
- 社内で最もITツールが苦手な方を想定してアプリを選ぶ
費用
費用体系の確認は、アプリを使い続ける上で重要です。
現在主流の工程管理アプリの料金体系は、月額課金制が大部分を占めます。
月額課金制の内訳は以下のようなパターンが多いです。
- 初期導入費
- 月々の使用料
- オプション料金
- カスタマイズ費用
上記の中で、初期導入費と月々の使用料はどのアプリでもかかります(一部無料のアプリもあります)。
オプション料金とカスタマイズ費用は、アプリによるため事前の確認が重要です。
特に使用したい機能がオプション扱いだと、追加で費用がかかるためアプリのコストパフォーマンスが悪くなります。
費用負担を抑えたい場合は、使用したい機能が標準で搭載されているアプリを選びましょう。
サポート体制
初めてアプリなどの業務効率化ツールを導入する場合は、サポート体制を確認しましょう。
特に導入時や導入の初期段階では、不具合や操作方法がわからないなどのトラブルが発生する可能性が高いです。
どのようなサポートがあるのかを確認しておくと、トラブルが発生しても冷静に対処可能で、時間を無駄にしません。
トラブル時の対応として問い合わせ方法は、電話・メールが一般的です。
また職人さんも参加できる導入時研修を開催してくれるアプリは、導入から業務への定着までスムーズにおこなえます。
セキュリティ対策
自社の大事なデータを守るためにも、セキュリティ対策に問題はないかも調べましょう。
主流となっている工程管理アプリは、アプリ提供会社のサーバーでデータを管理することが多いです。
以下の2つは最低限システム提供会社に確認しましょう。
- どこのサーバーを使用しているか
- データのバックアップ体制は問題ないか
PCでも使用できる工程管理アプリ7選
「アプリの選び方はわかっても、アプリが多すぎて選べない」「おすすめのアプリが知りたい」と考える方もいるでしょう。
解説した工程管理アプリを選ぶポイントを踏まえて、おすすめのアプリを7つ紹介します。
ソフト名 | サービスの特徴 |
---|---|
AnyONE | ・エクセルような操作感 ・施工写真はスマートフォンからアップロードできる ・クラウドサーバー『AWS』を使用している |
ANDPAD | ・さまざまな業種に対応している ・図面や指示書は保存するだけで工事関係者と共有できる ・疑問やトラブルにはカスタマーサポートが対応してくれる |
ダンドリワーク | ・直感的に使用できるデザイン ・情報更新は一斉通知される ・コンサルティングに近いサポートを受けられる |
テラ施工管理 | ・完全無料で使用できる施工管理アプリ ・現場ごとに掲示板を作成できる ・無料の個別相談 |
現場ポケット | ・現場管理に特化した4つの機能 ・初期費用が無料で導入できる ・自分のスマホで操作できる無料体験セミナーを実施している |
SITE | ・3つの機能に厳選しているため操作に迷わない ・現場でビデオ通話をおこなえる ・職人さんとは100人まで無料で連携できる |
アイピア | ・テンプレートで簡単に工程表を作成できる ・各案件の工程表を一覧できる ・Microsoft社のクラウド基盤「Microsoft Azure」を利用している |
AnyONE(エニワン)
AnyONEは、ほとんどの工務店業務を効率化できる業務効率化システムです。
PC版とアプリ版があり、それぞれでおこなえることが異なります。
PC版では以下のことがおこなえます。
- 顧客管理
- 工事・施工管理
- 見積り・実効予算作成
- 発注管理
- 入出金管理
- アフター管理
工事・施工管理では、工程表の作成がおこなえマウス1つで、簡単に工程表を作成できます。
さらに一画面で予定と実績を表示できるため、予実管理に手間がかかりません。
アプリ版では、PC版で作成した書類の閲覧や登録された顧客情報や現場情報を外出先から確認が可能です。
AnyONEはサポート体制が充実しており、電話やメール以外にも遠隔操作ツールを利用したサポートも提供しています。
無料でデモをおこなっており、事前に操作感を確かめられるため導入後の失敗を減らすことが可能です。
加えて情報を管理するクラウドサーバーは、米国Amazon社「AWS」を使用しているため、セキュリティレベルは国際基準と同等といえます。
詳しくは、AnyONEの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
ANDPAD
ANDPADはクラウド型の施工管理アプリで、以下のようなさまざまな業界に対応しています。
- 不動産
- ゼネコン
- 注文・分譲住宅
- リフォーム
- 設備工事
- 太陽光
- 塗装・屋根・外装
- 外構・エクステリア
- ディスプレイ
- 大規模修繕
工事関係の書類はアプリ内で管理が可能で、保存するだけで工事関係者と共有できます。
また疑問やトラブルを解決に当たるのは、専門のカスタマーサポートであらゆる疑問に対応できます。
詳しくは、ANDPADの機能や特徴、口コミ・評判についての記事をご確認ください。
ダンドリワーク
ダンドリワークは、現場管理を効率化できる施工管理アプリです。
直感的に使用できるデザインのため、ITが苦手な職人さんでも簡単に操作できます。
アプリ内で図面や仕様書など書類を管理でき、変更時にはアプリに通知が出るため工事関係者との情報共有に手間がかかりません。
またサポートに力を入れており、コンサルティングに近いサポートが期待できます。
さらに保存された情報は全て暗号化されているため、外部から情報を見られることはありません。
詳しくは、ダンドリワークの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
テラ施工管理
テラ施工管理は、完全無料で使用できる施工管理アプリです。
現場ごとに専用のグループを作成可能で、工事関係者との連絡手段を統一できます。
またメッセージを読んだ場合は、タップすると既読扱いになり、誰が未読なのか確認が簡単です。
また現場専用の掲示板も作成でき、以下のような工事に関わる重要な情報を保管できます。
- 各現場の注意事項
- 搬入・搬出経路
- 資機材の搬入日時
また以下のようなアプリに関する疑問は、無料のオンライン面談で何度でも相談できます。
- 上手く運用できるのか不安
- 機能を使いこなせるのか不安
- 職人さんに機能や運用方法を説明できる自信がない
パソコンでは報告書を作成可能で、エクセルの知識は不要です。
作成した報告書はそのままPDF出力ができます。
詳しくは、テラ施工管理の機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
現場ポケット
現場ポケットは、塗装会社が開発した現場管理アプリです。
操作性を重視して以下の4つに厳選されています。
- トーク
- アルバム
- 日報
- 報告書
撮影した工事写真をトーク画面にアップロードすると、リアルタイムでクラウド上に保存されます。
保存された写真はPCからでも確認できるため、事務方との情報共有に手間がかかりません。
また初期費用が無料で導入可能で、月額料金は税別8,800円(年間契約の場合)と安価に導入できます。
※月学契約の場合の月額料金は税別11,000円です。
さらに、自分のスマホで操作できる無料体験セミナーを実施しているため、実際の使用環境に近い状態で使用感の確認ができます。
詳しくは、現場ポケットの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
SITE
SITEは、3つの機能に厳選した施工管理アプリです。
- 案件管理
- チャット
- スケジュール
工事に関係する情報はSITEに集約されるため、SITEを確認するだけで工事に必要な情報を確認できます。
チャットでの情報伝達だけでなく現場でビデオ通話もおこなえ、施工状況を映しながら打ち合わせができるため、施工上の疑問点や問題点をすぐに解決が可能です。
さらに職人さんは無料アプリをダウンロードすれば、最大100人まで無料で連携できます。
また業界出身者が以下のサポートをおこなうため、導入や運用でトラブルが発生しづらいです。
- 導入時のレクチャー
- 協力会社を含めた説明会
- 活用方法の提案
- 運用ルールの作成
- 3ヶ月間サポート
- 機能マニュアル
機能や特徴、評判・口コミについて知りたい方は、SITEについて詳しく紹介している記事をご確認ください。
アイピア
アイピアは、建設業に必要な管理機能を備えた管理システムです。
工務店の業務を効率化するための機能が揃っています。
特に工程管理に欠かせない工程表は、テンプレートの活用や見積りの階層を項目に落とし込みことで素早く作成可能です。
また各案件の工程表を一覧できるため、経営者や管理者は自社の抱えている案件の動きを簡単に把握できます。
クラウド上に保存されたデータや書類は、スマートフォンがあれば外出先から確認が可能です。
情報を保存するクラウドサービスは、Microsoft社のクラウド基盤「Microsoft Azure」を利用しており、国際基準のセキュリティを実現しています。
詳しくは、アイピアの機能や特徴、口コミ・評判を解説した記事をご確認ください。
まとめ
本記事では、PCでも使用できる工程管理アプリ7選とアプリを選ぶポイントなどを解説しました。
施工管理者の負担を減らすためには、ITツールを活用した業務効率化が欠かせません。
本記事で紹介した工程管理アプリは、情報の共有や伝達をスムーズにし現場管理の負担を軽減します。
さらに現場で撮影した写真や情報はパソコンでも閲覧できるため、事務方との情報共有に手間がかかりません。
働き方改革への対応や離職率の低減などの方法に悩んでいる方は、本記事を参考に工程管理アプリの導入を検討してください。
しかし「7つの中から自社に合うアプリを選べない」と悩む方もいるでしょう。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。