施工体制台帳とは?書類の内容と書き方を詳しく解説

施工体制台帳は工事に着手するまでに完成させることとなりますが、記入する項目の複雑さに困っている方も多いのではないでしょうか。

しかし、項目について理解しておけば、記入は容易となるはずです。

本記事では施工体制台帳の概要や書き方、添付する書類の3点について解説します。

施工体制台帳とは?

施工体制台帳とは?

施工体制台帳とは、工事にかかわる元請け下請けなどの企業の情報や担当者、施工内容などをまとめた書類のことです。

どのような場合に作成が必要なのか、書類の提出先や保存期間について以下を参考にしてください。

施工体制台帳とは?
  • 作成義務のある工事
  • 提出先
  • 提出期限
  • 保管期間

作成義務のある工事

施工体制台帳の作成義務は、「公共工事」と「民間工事」で異なります。

公共工事は入札契約適正化法によって、金額にかかわらず下請け契約をした時点で作成しなければなりません。

民間工事は下請けの総額が4,000万円(建築一式工事は6,000万円)以上のすべての工事が作成するように定められています。

工事の発注者や金額によって作成・提出の義務が異なるため注意してください。

提出先

公共工事の場合、発注先の担当者へ提出しましょう。

施工体制台帳の作成はすべての工事で必要ですが、公共工事だけ提出が義務づけられています

一方の民間工事は発注先から提出の依頼があった場合のみで構いません。

工事関係者がいつでも確認できるように、現場内の見やすい場所に掲示しておきましょう。

提出期限

施工体制台帳の提出期限は、工事の着工前です。

施工体制台帳だけではなく施工体系図やそのほかの添付書類など、提出しなければならない書類は山のようにあります。

発注元から指定された期日までに提出しましょう。

保管期間

施工体制台帳は引き渡しから5年間は必ず保管してください(建設業法施行規則28条)。

建築会社で作成・使用された書類は「建設業法」で保存期間が定められているため、個人・企業の考えで処分することはできません。

例えば、引き渡しから3年後にトラブルが発生した際、施工体制台帳を提出できなければ責任を問われてしまいます。

建設業製法で定められている保管期間内に処分してしまうと、法令違反により罰金を科される可能性もあり得るため、引き渡しから5年間はしっかりと保管してください。

施工体制台帳の書き方

施工体制台帳の書き方

施工体制台帳は記入項目が多いため、作成にかなりの時間を要しますが、一度「どの情報を記入するのか」を理解すれば効率的に作成できるようになるでしょう。

施工体制台帳の記入項目
  1. 会社名
  2. 事業所名
  3. 建設業の許可
  4. 工事名称及び工事内容、発注者の名称または住所
  5. 工期
  6. 契約日
  7. 契約営業所
  8. 発注者の監督員名・権限及び意見申出方法
  9. 監督員名・権限及び意見申出方法
  10. 現場代理人名・権限及び意見申し出方法
  11. 監理技術者・主任技術者名
  12. 資格内容
  13. 専門技術者名・資格内容・担当工事内容
  14. 外国人建設就労者の従事の状況(有無)
  15. 外国人技能実習生の従事の状況(有無)
  16. 健康保険等の加入状況

各項目の書き方を、以下でわかりやすく解説します。

施工体制台帳、施工体系図等 - 国土交通省
【引用】建設産業・不動産業:施工体制台帳、施工体系図等 – 国土交通省

会社名

会社名は元請業者ならびに下請業者を記入します。

所在地や連絡先等も含めて記入してください。

また、責任の所在を明らかにするためにも下請業者の記入も欠かさずにしましょう。

事業所名

事業所名の欄には、工事を請け負う会社の事業所を記入してください。

同じく所在地や連絡先等を記入しましょう。

建設業の許可

担当する施工内容に関係なく、元請業者が有する建設業の許可をすべて記入してください。

建設業の許可は、特定建設業許可(下請け契約が4,000万円以上の工事)と一般建設業許可(特定以外の工事)に分けて記入しましょう。

許可業種の名称は略称で構いません。

工事名称及び工事内容、発注者の名称または住所

発注者との契約書に記載されてある内容を記入します。

発注者が個人の場合は氏名、個人事業主の場合は代表者の氏名のみです。

屋号は必要ありません。

工期

契約書に記載してある工期を記入します。

工期とは、工事の着工から竣工(工事完了)までの期間です。

「自」には工事が開始した日、「至」には工事が完了した日を記入しましょう。

契約日

契約日は、契約した日付をそれぞれ元請業者と発注者が記入します。

契約営業所

元請側の契約は、工事請負契約書に記載してある会社の名称と住所を、下請側の契約は、下請負契約をした営業所の名称と所在地をそれぞれ記入しましょう。

発注者の監督員名・権限及び意見申出方法

発注者の監督員名の欄には、発注者から通知されている監督員の氏名を記入します。

権限欄には「請負契約書第〇〇条記載の通り」、意見申出方法は「文書による(契約書第〇〇条の通り)」と記載してください。

条文の番号を間違えないように注意しましょう。

監督員名・権限及び意見申出方法

監督員名欄には、現場監督の氏名を記入しましょう。

監督員を配置しない場合は、「空欄」もしくは「配置なし」と記入してください。

権限欄には「下請契約書第〇〇条記載の通り」、意見申出方法の欄には「文書による」と書くことを覚えておきましょう。

現場代理人名・権限及び意見申し出方法

現場代理人の氏名を記入します。

権限及び意見申出方法には、権限欄は「下請契約書第〇〇条記載の通り」、意見申出方法は「文書による」と記載しましょう。

監理技術者・主任技術者名

監理技術者か主任技術者の氏名を記入します。

建設業許可を受けた業者は、すべての工事に主任技術者を配置しなければなりません

また、特定建設業許可が必要な工事の場合は元請業者から監理技術者を配置しなければなりません(主任技術者の配置は不要)。

資格内容

資格内容の欄には、監理技術者もしくは主任技術者の資格を記入しましょう。

監理技術者の資格については、下記のホームページをご覧ください。

【参照】監理技術者の資格要件|一般財団法人 建設業技術者センター ホームページ

専門技術者名・資格内容・担当工事内容

専門技術者を配置する場合、「氏名」「保持資格」「専門技術者が担当する工事の内容」3つの項目を記入してください。

専門技術者は、「主任技術者」の条件を満たさなければならないため、保持資格の欄に主任技術者を記入しましょう。

担当する工事の内容の欄には、専門工事を詳細に記入しましょう。

ただし、専門工事の金額が500万円未満の場合、専門技術者は不要です。

外国人建設就労者の従事の状況(有無)

外国人建設就労者とは、日本国内で建設業スキル身につけ、その後も日本で働くことを前提として雇われている外国人人材のことを指します。

スキルを身につけてから、そのまま日本で働き続けるか、一時帰国した後に来日して働くといった2パターンがあります。

元請けに外国人建設就労者がいる場合、もしくは就労の予定がある場合は「有」に〇をしましょう。

下請けで外国人建設就労者が働いていても、元請けで働いていなければ「無」に〇で記入しましょう。

外国人技能実習生の従事の状況(有無)

外国人技能実習生とは、日本へ建設業のスキルを学びに来た外国人のことで、外国人建設就労者とは異なり、数年後には母国へ帰ること前提として雇われています

外国人技能実習生がいる場合は「有」に〇、雇用の予定がない場合は「無」に〇をしましょう。

健康保険等の加入状況

健康保険等の加入状況は「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」の加入状況を記入します。

各保険の事業所整理番号と事業所番号を明記し、加入状況によって事業所整理番号を使用してください。

添付が必要な書類

添付が必要な書類

書類をチェックする人によって求められる添付書類にバラつきはありますが、下記3点は必ず添付してください。

添付が必要な書類

①発注者との契約書の写し

②下請けと元請けとの契約書の写し

③監理技術者もしくは主任技術者が持っている資格を証明する写し

添付書類は、チェックする人によって必要とされる書類にバラつきがあり、各事務所や地域によって別途指導している場合もあります。

提出したあとに不備を指摘されないためにも、事前に確認しておくと良いでしょう。

また、ひとつひとつの書類に個人情報や会社の重要な情報が記載されているため、取り扱いには十分注意してください。

 まとめ

施工体制台帳とは、どのような体制で工事を行うのか明確にするための重要な書類です。

すべての工事で作成するように義務づけられてはいますが、書類をチェックする人によって、記入内容や添付書類の有無がまちまちです。

今回解説したことを参考に、だれが見てもわかるような書類を作成しましょう。

また、施工する工事現場の数が増えるほど、書類の数も膨大となり、管理業務そのものが負担となります。

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