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建設業における3ムとは?言葉の意味から具体例、改善方法まで解説!

建設業をはじめ製造業などでも使われる「3ム」という言葉は、生産性や生産品質に関わる重要なキーワードです。

建設業は3ムが発生しやすい業界といえますが、3ムを放置してしまうとさまざまなリスクや損失につながってしまいます。

今回は建設業における3ムについて、言葉の意味から具体例や改善方法まで解説するため、ぜひ参考にしてください。

建設業における3ムとは

建設業における3ムとは

3ムとは、「ムリ、ムダ、ムラ」を意味する言葉です。

建設業以外にも製造業をはじめあらゆる業界で使用される言葉であり、アルファベット表記の「3M」や「ムダ、ムラ、ムリ」の語尾を取った「ダラリ」と呼ばれることもあります。

3ムが放置されてしまうと、生産性や品質の低下、職場環境の悪化などにつながりかねません。

ここではまず「ムリ、ムダ、ムラ」がそれぞれどのようなものかについて、建設業における具体例を交えながら解説します。

建設業における3ムとは
  • 「ムリ」とは
  • 「ムダ」とは
  • 「ムラ」とは

「ムリ」とは

ムリとは、手段よりも目的を優先することで能力よりも負荷が大きくなってしまっている状態を指します。

ムリの具体例として、利益を上げるために無理な工期を設定して現場に過剰な負荷がかかっている状態などがあげられるでしょう。
そのほかにも、以下のような例があげられます。

建設業における「ムリ」の具体例
  • 作業員に能力以上の作業を行わせる
  • 必要な休憩を挟まず長時間作業を行わせる
  • 作業に対して人員が不足している
  • 許容範囲を超える使い方で機器・設備を使用している
  • 管理やメンテナンスが不足している
  • 必要な強度や性能に満たない資材を使用している
  • 現実的でない納期・工期を設定している

このようにムリには、人に対するムリだけでなく設備や資材に対するムリも含まれます。
ムリについて考える際は、人だけでなく現場のリソースすべてに対して過剰な負荷がないかを考えるようにしましょう。

このようなムリを放置した場合、安全性や品質管理における重大なリスクに直面する可能性があります

人に対してムリが生じている場合は労働災害につながってしまう可能性があるほか、従業員満足度の低下や離職といったリスクにもつながりかねません。
また設備や資材に対するムリが生じている場合も労働災害のリスクがあるほか、作業上問題なく完成したとしても品質に問題が残る可能性があります。

これらのリスクを避けるためには、人員配置や作業内容、使用設備、資材の見直しなどを行い、ムリが生じない環境作りが必要です

「ムダ」とは

ムダとは、目的よりも手段を優先することなどにより、リソースを効率的に活用しきれていない状態のことです。

生産の現場では、このムダが顕著な課題として現れることが多く、優れた生産方式の代名詞である「トヨタ生産方式」においても以下のようにムダが7つに分けて定義されています。

7つの「ムダ」とは
  • 手持ちのムダ
    行うべき作業がなく、手持ちぶさたの状態。
    建設業においては資材不足や工程遅れ、過剰な人員の配置などにより発生します。
  • 在庫のムダ
    必要以上の在庫を抱えている状態。
    建設業においては、資材や機材を必要以上に多く抱えることで、保管やメンテナンスのコストが過剰に生じている状態などがこれにあたります。
  • 動作のムダ
    作業員の動作のうち、道具を探したり持ち替えたりするなど付加価値を生まないもの。
    建設業は工具などを用いて作業を行うことが多いため発生する機会も多いですが、作業が標準化されていなかったり訓練が不足していたりする場合に発生しやすくなります。
  • 運搬のムダ
    モノの移動や仮置きなどが必要以上で、非効率的な状態。
    建設業においては、資材や機器、車両などの置き場所が悪く頻繁に配置直しが必要な状態などを指します。
  • 造りすぎのムダ
    必要以上に生産してしまっている状態を指し、在庫のムダや動作のムダ、運搬のムダを発生させるため最悪のムダと言われています。
    建設業において完成品(建築物)を造りすぎてしまうということは考えにくいです。
    しかし施工計画に不備があったり、共有が不十分であったりすると作業工程において造りすぎのムダを発生させてしまう可能性があります。
  • 加工のムダ
    必要以上の加工や仕上げ作業、検査を行うこと。
    建設業は「職人技」として技術や作業が標準化されていないケースが多いですが、加工のムダはそのような場合に発生しやすくなります。
  • 不良・手直しのムダ
    不良品の手直しや廃棄など、本来不要な作業。
    建設業においては、完成品の状態が設計書の想定を満たしていない場合に手直し工事を行う場合などがこれにあたります。

業務改善を行う際に徹底的な排除が求められるムダですが、建設業は文化や業務性質上ムダが潜んでいる可能性は大いにあります。

これらのムダを放置した場合、生産性が低下し工期の遅れや利益の減少を発生させる可能性もあるでしょう。

建設業は効率的な生産が求められる一方で、作業の標準化や見直しが進んでいないケースも多いため、ムダが発生しないよう特に注意しなければなりません。

このような「ムダ」を排除するためには、現状ムダとなっている作業などを洗い出したで、本当に必要なものかどうか徹底的に見直す必要があります

「ムラ」とは

ムラとは、ムリとムダが混在することで作業量や品質にバラつきが生じている状態を指します。

建設業においては、ムリな工期設定や「手持ちのムダ」によって業務の忙しさに波がある状態や、ムリな人員配置や「動作のムダ」によって品質が一定でない状態などがあげられるでしょう。
そのほかの具体例としては、以下のようなものがあげられます。

建設業における「ムラ」の具体例
  • 教育不足・標準化不足により技能に個人差がある
  • 不適切な施工計画により作業量や作業時間に波がある
  • 機器の使用状況が非効率的で、使用時間や摩耗状況にバラつきがある
  • 建築材料のチェックが甘く、品質にバラつきがある

ムリと同様あらゆるリソースに対するムラが存在するため、ムラについて考える際は広い視点でバラつきが生じていないか確認することが重要です。

このようなムラを放置してしまうと、品質管理に問題が生じるリスクがあるほか、従業員満足度の低下なども生じる可能性があります

ムラを解消することで作業量や収益などを一定に保ち、先の見通しも立てやすくなるため、業務や経営の安定化にもつながるでしょう。

これらのムラを解消するためには、ムリやムダを無くしつつ平準化を行う必要があります

3ムの改善方法

3ムの改善方法

業務改善のためには、3ムを可能な限り排除することが重要です。

最後に3ムの改善方法について、3つのSTEPに分けて解説します。

3ムの改善方法
  • 3ムの可視化と5Sの徹底
  • 優先順位付けと改善方法の策定
  • 実践と効果測定

STEP1:3ムの可視化と5S活動の徹底

3ムを改善するためには、まず現在生じている3ムをすべて洗い出し、見える化を行う必要があります

具体的にどのようなムリ・ムダ・ムラが生じているか確認できなければ、改善手段や改善可否についての検討ができないためです。

現在生じている3ムを確認する際は、生産性や機械の稼働状況など定量的なデータを集めると良いでしょう。
さらに日報などから定性的なデータも収集できれば、3ムが発生している細かい原因まで究明できる可能性があります。

これらのほかには動画で作業の様子を確認するという手段もありますが、この場合は長時間の映像データを保存できるクラウドシステムや、リアルタイムでの確認が可能なクラウドカメラなどを活用すると良いでしょう。

また5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を徹底して整然とした職場環境ができていれば、3ムの可視化も行いやすくなります

こちらには別KW記事「建築における業務改善とは?業界の現状から具体的な業務改善手法まで解説!」を関連記事として設置することを想定しています。

STEP2:優先順位付けと改善方法の策定

3ムを洗い出したら、優先順位を付けて改善方法を策定します

3ムは想像以上に潜んでいるものであり、たとえ対策を行っている現場であってもすべてを解消することは難しいでしょう。
そのため実現可否や品質維持に配慮しながら、対処するポイントを選定して改善にあたることが必要です

具体的な改善方法としては、施工計画書などの見直しといった既存のリソースを効率化する方法のほか、ICTの導入により抜本的に業務改善を行う方法があります。

STEP3:実践と効果測定

STEP2で策定した改善方法を実践し、効果測定までしっかりと行います

この時、定量的な測定など効果が判明する方法で測定を行い、「今回の改善ではどれ程の成果が得られたか」「次の改善はどのように行うか」などを明確にすることが重要です。

この点を怠るとそれこそ「ムダ」になってしまうため、十分に注意しましょう。

まとめ

今回は建設業における3ムについて、言葉の意味から具体例、改善方法まで解説しました。

3ムは建設業において発生しやすい課題ですが、解消することで生産性や職場環境の改善などにつながります。

3ムを改善するためには、今回紹介したように可視化や優先順位付けに基づく改善方法の実践と効果測定が必要です。
取り組みの入り口となる可視化を徹底するためには、一度業務自体を洗い出す必要があります。

業務の洗い出しは、ソフトウェアを活用することで漏れなく客観的に行うことが可能です。

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