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施工計画書の作成はテンプレートで効率化!無料のエクセルテンプレート3選

トラブルなく工事を終えるためには、施工計画書の作成が欠かせません。

一から作成すると手間がかかるため、ネット上で配布されているエクセルテンプレートの利用がおすすめです。

本記事では、施工計画書の概要からテンプレート利用によって得られる効果、さらにはおすすめの施工計画書テンプレート3種類について解説します。

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施工計画書とは

施工計画書とは

施工計画書とは工事をおこなう際の施工手段や方法を具体的に示す書類です。

具体的には工事の手順や進捗管理、安全管理の方法など工事着手前に把握しておくべき情報をまとめ、管理するために使用されます。

施工計画書を用いればより効率的に、安全に工事を進められるため工務店や建設業者にとって非常に重要な書類の1つです。

施工計画書についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

施工計画書を作成する前に把握しておくべきポイント

施工計画書を作成する前に把握しておくべきポイント

施工計画書を作成する前に把握しておくべきポイントとして、以下の3つがあげられます。

施工計画書を作成する前に把握しておくべきポイント
  • 工事を実施する手順
  • 作業員が担う役割
  • 工事に使用する機材・材料

上記のポイントを参考に、施工計画書をスムーズに作成しましょう。

工事を実施する手順

工事を進める際の手順の把握は、施工計画書作成の基礎です。

まず、工事全体の流れを大まかに把握し、各段階で必要な工程をリストアップします。

例えば、建物の基礎工事では「地盤調査」「掘削」「基礎の設置」という順序が基本で各工程ごとに注意すべき点を明記すれば、実施時のミスを防げます。

さらに、各工程の期間を設定した上での工期管理も重要です。

工期が遅れると全体の計画に影響が及ぶため、事前に想定される問題を洗い出しておく必要があります。

また、工事が複数の作業者・チームによって進行する場合、各チーム間の連携を考慮した手順設計が不可欠です。

作業員が担う役割

施工計画書には、各作業員が担う具体的な役割を明確に記載する必要があります。

工事現場では作業員ごとに異なる専門知識や技能が必要とされるため、役割分担をしっかり決めておきましょう。

例えば、重機操作を担当する作業員・安全管理を行う監督者・資材の搬入を担当するスタッフなどが役割として挙げられます。

明確な役割分担は現場での混乱を防いで作業効率を向上させるだけでなく、安全性の確保にも寄与します。

また、万が一トラブルが発生した際、誰が対応すべきかを明確にしておくと迅速な対応が可能です。

そのため、計画書には各作業員の役割だけでなく責任範囲や連絡経路も記載しておきましょう。

工事に使用する機材・材料

施工計画書を作成する際には、工事で使用する機材や材料のリストを詳細にまとめることが不可欠です。

工事に使用する機材・材料には、重機・工具などの機材に加えて建設資材・補助材料も含まれます。

各項目について種類・数量・使用時期を明記し、必要な手配が遅れないように管理します。

また、機材についてはメンテナンス状況や適切な使用方法を把握しておき、不具合が発生した場合の対応策も計画に含めておくと安心です。

材料に関しては品質・納入時期を事前に確認し、不良品や不足が発生しないように注意する必要があります。

施工計画書を作成する手順は全部で5ステップ

施工計画書を作成する手順は全部で5ステップ

施工計画書を作成する手順は、全部で以下の5ステップです。

施工計画書を作成する手順は全部で5ステップ
  • 工事の全体像を把握
  • 現場状況を確認
  • 発注者とのすりあわせ
  • 施工計画書のテンプレートを用意
  • 施工計画書を作成

上記のステップを参考に、施工計画書をスムーズに作成しましょう。

①工事の全体像を把握

施工計画書作成の第一歩は、工事全体の流れを把握することです。

具体的には、プロジェクトの規模・目的・工期・主要な工程を整理する必要があります。

例えば、住宅建設の場合は基礎工事・構造体工事・内装工事の順に進むのが一般的です。

また、予算や必要な人員の見積もりも具体的に洗い出せば、計画書作成の土台が固まります。

特に、想定されるリスクや課題についても考慮し、工事に伴う制約や注意点を把握しておきましょう。

②現場状況を確認

施工計画書を作成する際には、現場の具体的な状況の詳細な確認が欠かせません。

具体的には、地形・周辺環境・アクセスのしやすさなどを事前に調査します。

例えば、敷地が狭い場合は機材搬入が難しくなる可能性があるため、搬入ルートを事前に計画する必要があります。

さらに、天候や季節による影響も考慮しておくことが重要で、雨季や寒冷地では特別な対策が必要となるケースが多いです。

また、近隣住民への配慮や安全確保のため、騒音や振動の影響を最小限に抑える計画を立てることも求められます。

③発注者とのすりあわせ

施工計画書を作成する際には発注者との綿密なすりあわせが必要で、工事の具体的な要望や予算の範囲を正確に把握します。

例えば、建設物のデザイン・仕様・使用する材料について、発注者の希望を細かく確認します。

さらに、工期や工事中の調整事項についても発注者と十分に話し合うことが重要です。

特に、途中で変更が発生した場合の対応方法を事前に取り決めておくと後々のトラブルを防ぎやすくなります。

④施工計画書のテンプレートを用意

施工計画書を効率的に作成するためには、テンプレートを活用することが効果的です。

インターネットなどで公開されているテンプレートには、工事の目的・工程表・必要な資材や機材リスト・安全対策などの基本項目が含まれています。

テンプレートを基に、工事の特徴に応じてカスタマイズしていきましょう。

テンプレートを用意すれば、記載漏れや誤記を防ぐだけでなく作成時間の短縮にもつながります。

また、社内で統一されたフォーマットを使用すると関係者間での情報共有がスムーズとなります。

必要に応じて過去の施工計画書を参考にしながら、使いやすいテンプレートを準備しましょう。

⑤施工計画書を作成

最後のステップでは、今まで収集した情報を基に施工計画書を作成します。

計画書には、工事の概要・工程表・資材リスト・安全対策・緊急時の対応策などを含める必要があります。

各項目をわかりやすく整理し、誰が見ても理解しやすい内容に仕上げましょう。

また、計画書が完成したら、必ず関係者による確認を行い、必要な修正を加えます。

現場監督や作業員が実際に使用する資料であるため、実用性を意識した計画書の作成が重要です。

施工計画書テンプレートの作り方

施工計画書テンプレートの作り方

施工計画書テンプレートの作り方は3つあります。

施工計画書テンプレートの作り方
  • エクセルなどでオリジナルテンプレートを作る
  • 無料テンプレートを利用する
  • ソフトのテンプレートを使用する
【建設業】見積書の有効期限とは?設定する理由や注意点も解説

エクセルなどでオリジナルテンプレートを作る

施工計画書テンプレートを、自社オリジナルで作成できます。

エクセルなどの表計算ソフト、またはワードソフトなら操作感に慣れている社員も多いため、ミスを最小限にして施工計画書のテンプレートが作れるでしょう。

自社でテンプレートを作っておけば、自社で請け負うことが多い工事の種別などに合わせて、使いやすい雛形にできる点がメリットです。

一方で必要な項目が漏れるなどのミスも発生しやすいため、自社で施工計画書を作る場合はサンプルを見ながらミスのないように作りましょう。

施工計画書を自作する際の作成例

施工計画書を自作したい方向けに、作成例を紹介します。

国土交通省 東北地方整備局 建政部-33.施工計画書作成例(参考)に、理想的な施工計画書の事例が掲載されています。

必要な項目や書き方の事例を学べる作成例となっているため、自作する場合の参考になるでしょう。

無料テンプレートを利用する

おすすめの方法は無料の施工計画書テンプレートの利用です。

エクセルやワードで作られた施工計画書テンプレートをダウンロードするだけで、手軽に施工計画書を作成できます。

必要な項目などはすでにテンプレートに記載されているため、抜け漏れなどのミスが発生しません。

ソフトのテンプレートを使用する

施工計画書作成ソフトを使えば、テンプレートの用意なくソフト上の項目に情報を打ち込めば施工計画書を作成できます。

ソフトの導入費用がかかりますが、最も楽に施工計画書を作れる方法といってもよいでしょう。

ただしITリテラシーの低い社員が扱えない可能性があるなど、誰でも使えるわけではない点がデメリットです。

施工計画書テンプレートの導入効果

施工計画書テンプレートの導入効果

施工計画書テンプレートの導入により企業が得られる効果は少なくありません。

施工計画書テンプレートの導入効果
  • 作業の効率化
  • ミスの軽減
  • 受注率アップ
  • 安全管理の向上

作業の効率化

エクセルテンプレートの導入により、従業員の作業効率化が期待できます。

すでに施工計画書の基本的な部分ができあがっており、一から作成する必要がないためです。

テンプレートによっては、自社で使用する形に適しておらず修正する必要があります。

ただし基本的にはテンプレートに沿って情報を入力するだけで、手間はほどんどかかりません。

作業効率がアップすれば時間の節約にもなります。

他の業務に人員を充てられるだけでなく、残業削時間減などにもつながるでしょう。

時間外勤務申請承認書

ミスの軽減

テンプレートを利用すれば、作成時のミスの軽減につながります。

施工計画書は記載する項目が多いため、1から作成するとなると書き漏れなどのミスが発生する恐れがあります。

テンプレートであれば、すでに項目が用意されており内容に沿って情報を入力していくだけであるため、記載ミスの可能性は下がるでしょう。

受注率アップ

テンプレートの利用は、受注率のアップも期待できます。

例えば、発注者に提出した計画書が理解しやすい内容であれば、発注者から高い評価を受けられるでしょう。

また、施工計画通りに工事を進められれば、さらなる高評価につながります。

発注者からの評価が高ければ、その後の工事の受注にもつながりやすくなるため、受注率アップも期待できます。

安全管理の向上

施工計画書の目的は工事を効率的かつ安全に進めることです。

そのために施工計画書には安全管理の方法まで、細かく記載する必要があります。

事前に施工計画書を作成して安全管理の方法を見直すことで、現場で働く職人や作業員を守って安全に工事を進められるでしょう。

施工計画書のテンプレートを使用する注意点

施工計画書のテンプレートを使用する注意点

施工計画書のテンプレートは便利ですが、使用する際にはテンプレートに記載されている項目に抜け漏れがないか確認しましょう。

また入力する情報は、自分以外の関係者が見ても理解できるように、内容を明確に記入しましょう。

項目に抜け漏れがないか確認

施工計画書のテンプレートを使用する際は、項目に抜け漏れがないか必ず確認してください。
施工計画書に記載する項目は以下の通りです。

・工事概要
・計画工程表
・現場組織表
・指定機械
・主要船舶・機械
・主要資材
・施工方法(主要機械、仮設備計画、工事用地等を含む)
・施工管理計画
・安全管理
・緊急時の体制および対応
・交通管理
・環境対策
・現場作業環境の整備
・再生資源の利用の促進と建設副産物の適正処理方法
・その他

【引用】国土交通省 東北地方整備局 建政部-33.施工計画書作成例(参考)

「テンプレート=完璧」というイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし工事によっては、そのまま使用できないものもあります。

書き漏れを防ぐためにも、必ずテンプレートを使用する前は上記の項目を確認しましょう。

内容を明確にする

施工計画書は、工事を進めるための指標であるため、内容は明確に記載してください。

テンプレートを使用するときは、内容に沿って情報を入力すれば、計画書自体は完成します。

しかし内容が薄いと現場で働く方たちにとっては使い勝手の悪くなるのが問題点です。

そのような事態を避けるために、情報を入力する際は5W1Hを意識しましょう。

内容を明確にする
  • 誰が(Who)
  • いつ(When)
  • どこで(Where)
  • 何を行うのか(What)
  • なぜするのか(Why)
  • どのようにするのか(How)

なお、作成のタイミングなどについては、施工計画書を作成するときの基本的な注意点を説明している記事をご覧ください。

【無料あり】施工計画書エクセルテンプレート3選

【無料】施工計画書テンプレート2選

インターネット上ではさまざまな施工計画書テンプレートのダウンロードが可能です。ここではおすすめのテンプレートとして、以下の3つを紹介します。

【無料】施工計画書テンプレート3選
  • 施工計画書ひな形集(改訂版) 日建連関西支部 IT専門部会
  • ひな形ジャーナル
  • 各自治体の様式集
エニワンExcelテンプレート

施工計画書ひな形集(改訂版) 日建連関西支部 IT専門部会

工計画書ひな形集(改訂版) 日建連関西支部 IT専門部会
【引用】日建連関西支部 IT専門部会

施工計画書ひな形集(改訂版) 日建連関西支部 IT専門部会は、一般社団法人日本建設業連合会の関西支部IT専門部会が提供する施工計画書テンプレートです。

以下の工事に使用できるテンプレートです。

  • 仮設
  • 土工事
  • 躯体工事
  • 建具工事
  • 外装
  • 防水
  • 屋根工事
  • 内装
  • 住設機器工事
  • 外構
  • 解体
  • 改修

上記のさまざまな工事の施工計画書テンプレートをエクセル形式でダウンロードできます。

ひな形ジャーナル

ひな形ジャーナルは、ひな形ジャーナルプロジェクトが運営するテンプレート集約サイトです。

ひな形ジャーナルプロジェクトは、MacやWindows、スマートフォンなどの各種端末で使用できるテンプレートの提供を目的に掲げています。

ひな形ジャーナルではビジネス向けのひな形、個人向けのひな形、業界関係者向けのテンプレートを提供しています。

ひな形ジャーナルが提供する施工計画書テンプレートは、7枚綴りの総合施工計画書です。エクセルではなくワード、ページズに対応している点が特徴です。

テンプレートをダウンロードするには、無料の会員登録が必要です。

施工計画書以外にも、工事請負契約書や工程表など建築業界で使用頻度が高いテンプレートをダウンロードできるため、この機会に登録することをおすすめします。

各自治体の様式集

各自治体も施工計画書の様式を提供しています。

お住まいの自治体の「工事関係書類様式集」から、施工計画書のエクセルテンプレートを無料でダウンロードできます。

自治体の施工計画書ダウンロードページの例

上記テンプレートの中でも、岐阜県テンプレートはパターン別に添付書類の雛形もついており便利です。

また地方自治体により別途テンプレートが公開されている場合もあるため、最寄りの役所などへ問い合わせても良いでしょう。

施工計画書に関するよくある質問

施工計画書に関するよくある質問として、以下の3つを紹介します。

施工計画書に関するよくある質問
  • 施工計画書には何を記載すべき?
  • 施工計画書の作成は法的に義務化されている?
  • 施工計画書と施工要領書の違いは?

施工計画書に関して疑問点がある場合は、上記質問への回答を参考にしてください。

施工計画書には何を記載すべき?

​​施工計画書には、工事を安全かつ円滑に進めるための詳細な情報を記載します。

具体的には、工事の概要・工程表・必要な資材や機材・安全対策・緊急時の対応策などを記載するのが一般的です。

例えば、工事の概要には工事の目的・施工場所・期間・発注者名などを明記します。

工程表には、各作業のスケジュールや関連するチームの役割を記載します。

さらに、安全対策には現場での注意事項やリスク回避策を具体的に盛り込むことが重要です。

施工計画書の作成は法的に義務化されている?

施工計画書の作成は、工事の種類や規模に応じて法的に義務づけられている場合があります。

特に、建設業法や労働安全衛生法において、一定の条件下で施工計画書の作成・提出が求められています。

建設業法における義務建設業法第26条の3では、主任技術者や監理技術者に対し、施工計画の作成や工程管理、品質管理などの技術上の管理を行う責務が定められている。また、請負代金が500万円(税込)以上の工事では、施工計画書の作成が義務づけられている
労働安全衛生法における義務労働安全衛生法では、特定の危険作業や有害作業を含む工事に対して、安全衛生計画の策定が求められている。例えば、高所作業や深掘削作業などが該当し、これらの作業を含む工事では施工計画書に安全対策を詳細に記載する必要がある。

さらに、発注者や元請業者からの要求で法的義務がない場合でも施工計画書の提出が求められるケースが多いです。

したがって、施工計画書は多くのケースで必須となっており、工事の円滑な進行と安全確保のためにも適切に作成する必要があります。

施工計画書と施工要領書の違いは?

施工計画書と施工要領書は建設工事における重要な書類であり、異なる役割と目的を持っています

施工計画書は元請業者が作成するもので、工事全体の計画や方針を包括的にまとめた書類です。

施工計画書には、「工事の概要」「工程計画」「組織体制」「使用資機材」「安全管理計画」「品質管理計画」「環境対策」などが含まれます。

施工計画書は、工事の全体像を把握し、関係者間での情報共有を図るための書類です。

一方、施工要領書は、協力業者(下請業者)が施工計画書を基に作成する書類です。

施工要領書では、「具体的な作業手順や方法」「使用する機材・材料」「安全対策」「品質基準」などを詳細に記載します。

施工要領書は、現場作業員が実際の作業をスムーズに行うための手引きとなる役割を果たす書類です。

つまり、施工計画書は工事全体のマクロな視点からの計画を示し、施工要領書は各作業のミクロな視点からの具体的な手順を示すものです。

両者は相互に補完し合い、工事の円滑な進行と高品質な成果物の実現に寄与します。

まとめ

今回は施工計画書の概要、テンプレートの利用によって得られる効果、テンプレート利用時の注意点、おすすめの無料テンプレート2種類について解説しました。

施工計画書テンプレートは、業務効率化につながる便利なものです。

ただし、テンプレートといっても全ての工事、全ての企業でそのまま利用できるわけではありません。

利用にあたっては、項目を必ずチェックし内容の書き漏れに注意してください。