工程’s(こうていず)とは、工程表作成専用ツールです。
エクセルでの工程表作成を効率化するためには、関数やマクロの知識が必要で簡単ではありません。
工程表作成専用ツールを導入すると、誰でも工程表作成業務を効率化可能です。
本記事では、工程表の作成業務を効率化できる工程’sの機能や評判・口コミを紹介します。
工程’sとは?
工程’sは、工程表作成や工程管理のための専用ツールです。
見やすい工程表の作成、各工程の関連付け、進捗や実績管理、日程計算、作成した工程表のテンプレート化など、工程に関わる業務を1つのツールで完結させられます。
フォーマットが統一されるため、工程表作成者によって見栄えや使い勝手が変わることなく、属人化を防ぐことが可能です。
また操作性に優れており、マウスだけの操作で簡単に工程表の作成ができます。
会社概要
工程’sの開発・販売を行っている株式会社ウェッブアイは、2000年に設立されました。
会社概要は下記の通りです。
会社名 | 株式会社ウェッブアイ 英文:Web I Laboratories, Inc. |
info@webi.co.jp | |
設立 | 2000年2月9日 |
代表取締役社長 | 森川勇治 |
主な事業内容 | プロジェクトマネジメント、計画管理分野における以下の製品・サービスの提供 ・ソフトウェアパッケージの開発販売 ・システムコンサルティング及び個別システムの受託開発 ・当社製品の導入コンサルティング、運用支援、操作教育 ・一般PM教育及び個別の教育プログラムの開発 ・PMO支援サービス |
資本金 | 50,000千円 |
従業員数 | 単体:79名、連結:98名 ※ PM関連資格取得者 44名(PMP:2名、PMS:10名、PMC:32名) ※2022年3月現在 |
本社所在地 | 本社 〒135-8071 東京都江東区有明3-6-11 東京ファッションタウンビル東館9階【MAP】 TEL 03-3570-2391(代表) FAX 03-3570-2393 札幌オフィス 〒060-0806 北海道札幌市北区北6条西6丁目2番地 三共電気6・6ビル 3階【MAP】 TEL 011-792-9183 FAX 011-792-9184 ※電話、FAXともに現在準備中となります。 おいらせオフィス 〒039-2187 青森県上北郡おいらせ町緑ヶ丘一丁目50番地2092【MAP】 TEL 0176-52-5706 FAX 0176-51-0162 豊川オフィス 〒442-0863 愛知県豊川市平尾町番皿3番地1【MAP】 TEL 0533-63-0806 FAX 0533-63-0725 大阪オフィス 〒530-0003 大阪府大阪市北区堂島2-2-23白雲ビルヂング3F【MAP】 TEL 06-6136-3845 FAX 06-6136-3846 周南オフィス 〒745-0016 山口県周南市若宮町2丁目33番地 PHビル3階【MAP】 TEL 0834-39-6331 FAX 0834-39-6335 長崎オフィス 〒850-0862 長崎県長崎市出島町1-43ながさき出島インキュベータ405号室【MAP】 TEL 095-895-7072 FAX 095-895-7074 Bangkok Office Level 8 Park Ventures Ecoplex,57 Wireless Road,Lumpini, Patumwan,Bangkok 10330 Thailand【MAP】 TEL +66 2 3093540 |
関連会社 | 株式会社エス・ティー・シックス 〒039-2180 青森県上北郡おいらせ町住吉三丁目50-2085 キューハイムD【MAP】 TEL 0176-52-5706 FAX 0176-51-0162 株式会社エス・ティー・テン 〒442-0863 愛知県豊川市平尾町番皿3番地1【MAP】 TEL 0533-63-0716 FAX 0533-63-0725 |
登録・許認可等 | プライバシー・マーク認定番号第10824081号 (JIS Q 15001:2006) 労働者派遣事業 派13-311050 |
加盟団体 | 日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ) 一般社団法人コンピュータソフトウェア協会 (CSAJ) ビジネスプラットフォーム革新協議会 BPIA 公益社団法人日本経営工学会 公益社団法人 日本オペレーションズ・リサーチ学会 スケジューリング学会 |
沿革 | 2000年2月 東京都千代田区一番町に本社設立 2000年4月 東京都港区赤坂に本社移転(移転登記5月) 2002年10月 ソフトラブ・ジャパン株式会社を買収し、子会社化(現在 株式会社エス・ティー・シックスに社名変更) 2003年1月 工程表作成ツール「工程’s」 リリース 2003年10月 EPMシステム「PREGARE」リリース 2004年8月 東京都江東区有明に本社移転 2006年12月 大阪オフィス 開設 2007年7月 PM教育コース開始 2010年9月 愛知支社 豊川事務所 開設 2011年3月 子会社 株式会社エス・ティー・シックスの本社を青森県上北郡おいらせ町に移転 2011年3月 おいらせオフィス 開設 2011年6月 子会社 株式会社ふるさと元気センターを設立 2012年1月 工程計画共有データベース「Planow」リリース 2012年8月 PMO支援サービス開始 2012年10月 バンコク オフィス 開設 2014年11月 高速スケジュールエンジン「カムイオラーリオ」リリース 2015年9月 子会社 株式会社ふるさと元気センターの社名を株式会社 エス・ティー・テンに変更 2016年5月 長崎オフィス 開設 2018年6月 工程コラボレーションシステム「Promio Orario」リリース 2022年4月 周南オフィス 開設 2022年7月 札幌オフィス 開設 |
工程’sのサービス
工程’sの機能を用途別に紹介します。
分かりやすい工程表の作成
工程’sの分かりやすい工程表を作成するための機能は下記3つです。
- 一行に複数の工程表示
- 工程表が見やすくなるレイアウト機能
- 多彩なシンボル
一行に複数の工程表示
一行に複数の工程を配置できるため、一枚の工程表でより多くの情報を表現できるため、視認性が高まります。
一行に一工程しか配置できないツールの場合工程表が縦に長くなり、下記のデメリットが考えられます。
- 視認性が悪くなる
- 印刷に大量の紙を消費する
工程表が見やすくなるレイアウト機能
工程表を見やすくするためのレイアウト機能は下記2つです。
- 長文テキストの途中での折り返し
- 縦書き・横書きの選択
「一行に複数工程を配置すると、文字を表示するスペースがなくなり見づらくなる」とが考える方もいるでしょう。
文字が見づらいと感じたときは、上記2つのレイアウト機能を活用すると、視認性が高まります。
多彩なシンボル
工程は、左・中・右の3つのシンボルを組み合わせて表現します。
20以上の形状と多彩な色から選択できるため、誰の目から見ても見やすい工程表を作成可能です。
また有料のカスタマイズになりますが、要望に合わせて独自のデザインを使用することもできます。
バーレイアウト機能
工程’sは必要な情報をバーの周りに、複数配置可能で一目で確認可能です。
下記のような常に確認したい情報をバーの周りに配置すると、情報の確認漏れを防げます。
- 工事を担当する協力業者
- 作業場所
- 危険作業の有無
また、各情報やバーの表示サイズを変更可能で、余白の設定機能もあります。
これらの機能を活用すると、画面表示時と印刷時で最適な工程表を作成可能です。
マルチビュー
工程’sはマルチビュー機能があるため、協力業者別や社員別など、複数の視点から計画の策定ができ、矛盾のない工程表を作成可能です。
大規模な工事になるほど、用途に合わせて下記のような工程表を複数作成します。
- 全体工程表
- 一ヶ月工程表
- 成果物別工程業
しかし工程表の数が増えるほど、メンテナンスに手間が掛かり、工程表間の整合性が取れず矛盾が起きやすくなります。
複数の視点から計画のチェックを行うことで、工程間の矛盾を防止することが可能です。
また工程に変更を加えると、他の工程表にも変更が反映されるため、同じ工程を何度も編集する必要はありません。
要約工程の管理
工程’sでは、工程をグループ化し要約工程(グループバー)を作成可能です。
要約工程は、最初の工程の開始日と最後の工程の終了日をもとに自動で期間が更新されます。
要約工程を活用すると、大日程や中日程での管理も可能となり、工事全体を把握することが容易になるでしょう。
進捗・実績管理
作業の進捗度を、作業バーの上に配置できるため一目で進行状況を確認可能です。
初期計画と現在の計画の比較も可能で、プロジェクトを分析を容易にします。
現場ごとのカレンダー機能
日時の表現を自由に設定でき、現場ごとに適した日時表示で工程表を作成可能です。
- 年(西暦)
- 月
- 日
- 通し月
- 通し週
- 通し日
協力業者ごとの休日や稼働時間をカレンダーに登録できるため、無理のない計画を策定できます。
また各工程は、設定された休日などの情報をもとに表示されるため、非稼働日や稼働できない時間が一目で把握可能です。
日程計算
工事が最短で終了する日程のシミュレーションが可能です。
工程の関連付けを行うと、接続関係とカレンダー情報にもとづいて最短で工事が終了するように、作業を前詰めで再配置できます。
また後工程に影響のない範囲で工程を遅らせることもできるため、不必要に後工程が早まることはありません。
またクリティカルパスを表示することで、余裕のない作業を把握でき、重点的に管理するべき作業が明確になります。
テンプレート化
標準の工程表をテンプレート化できます。
テンプレート化すると、工程表を作成の時間や手間の削減になり、業務効率化につながるでしょう。
さらにプロジェクトの規模ごとに複数のテンプレートを用意すると、計画の漏れがなくなり工程表の質を均一化できます。
工程’sの特徴
工程’sの特徴を下記5つ紹介します。
快適な操作性
マウス操作だけで、簡単に工程の作成や更新を行えます。
手書きと同様に直感的な操作ができるため、PC操作が苦手な方でも簡単に工程表の作成が可能です。
定期的なバージョンアップ
「保守・運用サポート」「教育製品トレーニング」「コンサルティング」を通じて、寄せられる顧客の声やニーズを製品にフィートバックしています。
バージョンアップでは、新機能の追加だけでなく、データモデルの変更を行わないことも目指しています。
データモデルの変更を行わないことで、顧客ごとのカスタマイズされたシステムに不具合が起きることなく使い続けられるようになり、システムに投資した金額が無駄になりません。
TSV形式での出力・入力
工程’sでは外部システムとの連携をスムーズに行うため、TSV形式での出力と入力(TSVインポート・エクスポート)に対応しています。
TSVファイルは、エクセルに対応しているため「エクセルで作成していた工程表の取り込み」や「工程’sで作成した工程表をエクセルに取り込むこと」が可能です。
最適なプログラム開発
工程’s自体をカスタマイズすることはできませんが、顧客に合わせたプログラム(ユーティリティプログラム)を開発し、機能を拡張させることは可能です。
公式サイトにユーティリティプログラムの例として、下記2つが紹介されています。
- データインターフェイスプログラム
- 集計プログラム
①データインターフェイスプログラム
外部システムと工程’sの間でデータをやり取りするプログラムです。
既存で使用しているシステムに工程の情報がある場合、データの重複入力を防げます。
②集計プログラム
工程に入力された数量や備考欄に設定された数値を集計するプログラムです。
幅広い範囲での集計が可能で、必要部品の集計やコストや予算集計に役立ちます。
充実のサポート体制
工程’sには6つのサポートが用意されています。
評価版・資料ダウンロード | 製品の評価版を始めとする各種データ及びマニュアル等の製品関連資料をダウンロードしていただけます。 |
カスタムデモンストレーション環境構築 | お客様が製品をお試しいただけるデモンストレーション環境を構築致します。お客様の業種・プロジェクトに合わせたデモンストレーション環境の構築ができます。 |
ユーザーサポート(保守サービス契約者向け) | 工程’sやPREGAREの操作・運用のご相談・ご質問。業務プロセス上の障害への対応などについてご案内しています。 |
工程表データ移行サービス | お客様が既にお使いの工程表・日程表などを、お使いのファイルから工程’sファイルへデータ移行をお手伝いします。 |
製品トレーニング | 短時間で基本的な操作を習得させたい企業様や、より高度な計画機能をマスターしたいお客様向けに、各製品のトレーニングプログラムをご用意しています。 |
インストールサービス | Planow、PREGAREをご導入のお客様へ、お客様がお持ちの環境へインストールを行うサービスを提供しています。 |
サーバ提供サービス | お客様がご購入されたPlanow・PREGAREを弊社提供のクラウド環境へ配置することで、サーバ維持管理などの負担を軽減することができます。 |
メールニュースのご案内 | プロジェクトマネジメントに役立つノウハウや、製品を有効にご活用いただくためのヒント集などをメールマガジンとして配信しております。 |
また、オンラインセミナーやオンライントレーニングも定期的に実施しているため、導入後すぐ工程’sの活用が可能です。
工程’sの料金
公式サイトに工程’sの料金プランは記載がないため、料金を知りたい方は問い合わせが必要です。
しかし建設業労働災害防止協会には、工程’sの料金は「148,000円/本」と記載がありました。
※公式サイトには料金についての記載がないため、ITツール紹介サイトに掲載されている情報を記載しています。
工程’s導入の流れ
工程’s導入の流れは下記の通りです。
要望を伝えます。
どのような処理を希望するかを伝えます。
①②を踏まえて最適な提案が行われます。
③をもとに条件を調整し、問題なければ契約です。
運用中の問題などをサポートしてもらえます。
工程’sの動作環境は、公式サイトによると下記の通りです。
オペレーティングシステム | Windows 8.1、10の32bitおよび64bit ※ セットアップには、管理者権限が必要です。 ※ Windows 11 の対応につきましては、2022 年の実施を予定しています。 |
ソフトウェア | .NET Framework 4.7.2以降 PDFリーダー ※ ヘルプファイル(PDF形式)を表示する際には、PDFリーダーが必要です。 Windows8以降のWindowsには、PDFリーダーが付属しています。 |
ハードウェア | 画面解像度:1280×1024 以上 他、上記オペレーティングシステムが動作する環境 |
工程’s利用者の本音をチェック!
工程’sの利用者は、どのような本音を持っているでしょうか。
導入前に、評判と口コミをチェックしましょう。
工程’sの口コミ
若年社員のスキルによっては、工程計画の精度が低いことがあったものの、1週間程度の予定までしか見通せなかった担当者でも、数週間から数ヶ月先まで見通せるようになりました。日々の工程表メンテナンスが非常に楽になり、異動によるローカルルールの再学習が不要になりました。
【引用】工程’sの利用により工程管理手法を統一し精度の向上と施工品質の向上を実現-お客様の声
社内展開のために強力に支援していただき、今では全社標準ツールとして着実に普及しています。
【引用】全社標準の工程管理ツールを導入、業務標準化から利益率改善へ-お客様の声
自社業務に合わせたアドオン開発もいただき、業務は各段に効率化したのを実感しています。
工程’sの総合評価は★★★☆☆
工程’sの導入で、若年社員でも精度の高い工程表を作成できるとの口コミがありました。
メンテナンスが楽になったとの声もあり、業務効率化に貢献するツールといえるでしょう。
ツールを浸透させるための支援も行なっており、標準ツールとして社内に定着させるサービスも手厚いとの評価されています。
しかし公式サイトに料金が記載されていないため、問い合わせが必要な点には注意が必要です。
まとめ
今回紹介した工程’s(こうていず)は、工程表作成専用ツールです。
見やすい工程表の作成、各工程の関連付け、進捗や実績管理、日程計算、作成した工程表のテンプレート化など、工程に関わる業務を1つのツールで完結させられる点が特徴だといえます。
また、サポーター体制が充実しており、導入後すぐに業務で活用できるでしょう。
工程表の作成の属人化や社内の工程表のフォーマット統一を考えている方は、工程’sの導入を検討してはいかがでしょうか。
また、工程表だけでなく、業務全般で生産性向上を図りたい方は、業務効率化システムの利用がおすすめです。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。