ARCHITREND ZERO(アーキトレンドゼロ)は、工務店やリフォーム会社向けの、3D建築CADです。
間取り図やパースの作成、法規チャック、プレゼン資料の作成などさまざまな業務の効率化に対応します。
本記事では、ARCHITREND ZEROのサービスや特徴、料金、口コミを解説します。

目次
ARCHITREND ZEROとは?

ARCHITREND ZEROは、住宅設計に特化した3D建築CADです。
簡単に間取り図を作成でき、間取り図に対応したパースもワンクリックで作ることができます。
VRを活用すると、お客様はこれから建てる家をリアルに想像できるため、プレゼンの成功に近づくでしょう。
加えて、従来は手間と時間がかかっていた法規チェックも、確認漏れがあると知らせてくれる機能があり大変便利です。
作図経験のない方でも、パズル感覚で作図できるためストレスなく、使用することができるでしょう。
会社概要
ARCHITREND ZEROの開発・販売に携わっている福井コンピュータアーキテクト株式会社は、東証1部上場の福井コンピュータホールディングス株式会社の関連会社です。
福井コンピュータホールディングス株式会社より、新設分割されて立ち上げられました。
会社概要は下記の通りです。
社名 | 福井コンピュータアーキテクト株式会社 |
連絡先 | TEL 0776-67-8850(代) FAX 0776-67-8851 |
設立 | 2012年7月2日 |
代表取締役社長 | 佐藤 浩一 |
本社所在地 | 〒910-0297 福井県坂井市丸岡町磯部福庄5-6 |
事業内容 | 建築CADソフトウェアの開発及び販売 |
資本金 | 1000万円 |
グループ会社 | 福井コンピュータホールディングス株式会社 福井コンピュータ株式会社 福井コンピュータスマート株式会社 福井コンピュータシステム |
ARCHITREND ZEROのサービス
ARCHITREND ZEROのサービスを用途別に解説します。
確認申請チェック

確認申請用の図面を自動でチェックしてくれます。
記載漏れや不具合の確認はもちろんのこと、会社ごとの独自のチェック項目も簡単に追加でき、まとめて自動チェック可能です。
もし不備がある場合は修正を促してくれるため、作業の手戻りに減少につながります。
図面検索機能

過去の図面を検索して、新たなプランニングへ活用することも可能です。
「図面が多すぎて把握できていない」「自身が携わっていない図面も利用したい」などの悩みも、図面検索機能が解決してくれるでしょう。
また、CADを使用していない部署や担当者でも過去の図面データをプラン集として利用できます。
会社がプラン集を取りまとめ、各部署に配布する仕組みを作れば、全社員が質の高いプラン集でプレゼンすることも可能です。
ただし、図面検索機能を使うためには、『ARCHITREND Manager』が必要なことには注意しましょう。
豊富な建材・住宅設備データ
『3Dカタログ.com』の活用で、豊富な建材・住宅設備データを利用することが可能です。
メーカーの規格や色で、具体的な仕様の検討を行えるため、お客様との打ち合わせの密度が高くなるでしょう。
また『3Dカタログ.com』のデータとCADデータを紐づけることで、プレゼン資料や積算なども、建材や設備のデータと連携できます。
メーカーの規格そのままの建材がプレゼン資料に反映されれば、より実物に即した内容でプレゼン資料が作成可能です。
図面で使用した建材や設備の価格が、積算データに反映されれば、価格を打ち込む手間がなくなります。
注意点として、3Dカタログ.comのデータを利用するためには、3Dカタログ.com【有料会員A・B】どちらかのご契約が必要です。
VRによるプレゼン
VRを活用すると、お客様は実際に建てた家の中にいる感覚を体験できます。
- 自由に歩き回る
- 壁の色と家具の色を確認する
- 天井の高さを確認する
- 家具を置いたときのスペースを確認する
- 大人や子供のそれぞれの目線で空間を体感できる
上記のことを図面上で行うことは不可能です。
VRによるプレゼンはお客様にとって、これから建てる家をリアルにイメージできるメリットがあります。
工務店にとってのメリットは、早期にお客様の要望を引き出し、プランに反映させられれば、何度もプランニングする手間が減り、業務量の削減にもつながることです。

ARCHITREND ZEROの特徴

3D建築CADはARCHITREND ZEROだけではありません。
ここでは他の3D建築CADとの違いを理解するために、ARCHITREND ZEROの特徴を解説します。
導入企業40,000社
福井コンピュータアーキテクト株式会社は、ARCHITREND ZERO以外にも建築業界の業務の効率化につながるソフトをさまざま販売しています。
これらのソフトを導入している企業は、40,000社にもなります。
図面の連動
図面が連動していない場合、1箇所変更があると関係する図面1枚1枚訂正しなければならず、非常に手間です。
ARCHITREND ZEROでは、間取り図または間取り詳細図を作図すると、その図をもとに矩計図や立面図、展開図と連動します。
間取り図を作成すれば、任意の方向から何枚でも矩計図や立面図、展開図を作図できるため、作業時間の短縮にが可能です。
また間取り図だけでは、家具などの高さ関係の検証ができません。
しかし瞬時に矩計図や立面図、展開図が作成されると、高さ関係の検討も容易に行えるため、手戻りを防ぐことができます。
サポート体制
ARCHITREND ZEROのサポートは『電話サポート』『リモートサポート(電話サポート付帯サービス)』の2つです。
1級建築士など有資格者が多数在籍しているため、専門的な知識をもとに対応してくれます。
電話サポート
口頭で、操作方法や機能ついての疑問についてお問い合わせ可能です。
リモートサポート(電話サポート付帯サービス)
「電話だけでは、疑問が解決しないかもしれない」と不安な方は、リモートサポートを利用しましょう。
お客様のパソコン画面をオペレーターと共有し、操作方法を教えてもらえます。
言葉だけでは理解しづらいことも、画面を確認しながらサポートしてもらえるのであれば、パソコン操作が苦手な方でも、疑問点を解決できるでしょう。
他ソフトとの連携
エクセルや工務店向け業務効率化システム『AnyONE』と連携することで、さらなる業務の効率化につながります。
エクセル
エクセルで下記のような積算データを管理している企業も多いでしょう。
- 積算単価
- 名称
- 単位
エクセルとARCHITREND ZEROを連携すると、もともと管理していた項目をもとに自社仕様の積算システムの構築が可能です。
エクセルから簡単に入出力できる機能があるため、再度積算システムを構築する手間はありません。
AnyONE

AnyONEは下記の項目を、会社全体で管理・共有できる機能を備えています。
- 顧客情報
- 案件の進捗
- 見積りや受発注
- 定期点検の日程
- クレームや顧客の要望
図面や見積りを作成しても、案件の進捗をしっかり管理できなければ、売上につなげることは難しいです。
そのため「担当者でないと案件の進捗を把握していない」状況は、望ましい状況とは言えません。
例えば、案件の状況がソフト内に蓄積されていれば、会社全体で案件管理ができるため、案件の状態をいつでも確認することができ、仮に問題が発生してもすぐに対処できるでしょう。
案件が担当者任せになっていることを問題視している方は、AnyONEの導入を検討してはいかかでしょうか。
ARCHITREND ZEROの料金

ARCHITREND ZEROの料金を決める要素は、使用したい機能の数や種類です。
ここでは下記2つのラインナップに絞って紹介します。
スタートパッケージラインナップ
スタートパッケージラインナップは下記の3つです。



ARCHITREND ZEROの導入を検討していて「どれを選んだらいいか分からない」方は、スタートパッケージラインナップをベースに、使いたい機能を考えてみてください。
オプションパッケージラインナップ
オプションパッケージラインナップは下記4つです。




スタートパッケージラインナップで物足りない方は、オプションの追加がおすすめです。
ARCHITREND ZERO導入の流れ

ARCHITREND ZERO導入の流れと動作環境は下記の通りです。
ホームページよりダウンロードか郵送するかを選択します。
業務に合うソフトの提案と見積りをしてもらいます。
提案もとにデモを行います。
稼働開始後は、専任スタッフのサポートが受けられます。
OS | Windows 10 October 2020 Update バージョン20H2 Windows 8.1 (推奨:64bit) ※ARCHITREND ZEROには、64bit版OS用の64bit版プログラムと32bit版プログラム(WOW64対応)があります。 ※「ARCHITREND V-style」は64bit版プログラムのみとなります。32bit版OSでは動作致しません。 |
CPU | Core i5以上(推奨 Core i7) ※デュアルコアCPUは、レイトレーシング時のマルチスレッド処理に対応。 ※CPUは、intel社製に限ります。 |
必要 メモリ | 64bit版OS:8.0GB以上(推奨:16.0GB以上) 32bit版OS:推奨4.0GB |
必要HDD | 7.0GB以上【FAT32・NTFSファイルシステム】 ※データの大きさや必要構成により異なります。 |
必要解像度 | 1280×1024以上(推奨:1920×1080) |
VIDEO | OpenGL、DirectXをサポートしテクスチャ用バッファを持ったグラフィックボード ※オプションプログラム「ARCHITREND リアルウォーカー」:OpenGL 3.0、DirectX 10.0 以上 ※「ARCHI Box for Windows」「ARCHITREND V-style」は、DirectX 11.0 以上 |
VIDEOメモリ | 512MB 以上(推奨1.0GB 以上) ※ZERO基本「ウォークスルー」「パースモニタ(影の表示)」、オプションプログラム「日当たりシミュレーション」「風向シミュレーション」「パーススタジオ」「ARCHITREND プレゼンデザイナー」「ARCHITREND リアルウォーカー」にはグラフィックカードが必要です。 (推奨グラフィックカード:nVIDIA 社製Geforce GTX 750シリーズ以上、Quadro P2000 以上) (「ARCHITREND リアルウォーカー」については、 AMD社製 RADEON系グラフィックカードは動作対象外です。) ※「ARCHITREND V-style」は、推奨6.0GB以上(推奨グラフィックカード:nVIDIA 社製Geforce GTX 1080以上、Geforce RTX 2070 以上)。 |
その他 | Microsoft .NET Framework 4.7.1以降 Internet Explorer 11 ※Officeドキュメントには、Microsoft Office2010以上が必要です。 ※ウォークスルーは2本のアナログジョイスティック付属のゲームパッドを使用することが可能です。 |
ARCHITREND ZERO利用者の本音をチェック!

ARCHITREND ZEROの利用者はどのような本音を持っているでしょうか。
導入を行う前に、口コミをチェックしましょう。
良い口コミ
リフォームが終わり仕上がった部屋をご覧になったお客様から「本当にパースと同じ!」という声をよく聞きます。私たちも物件完成後、カメラマンを入れて撮影させていただくことがありますが、仕上がった写真と提案用に作ったパースを並べると、本当に良い感じに同じで……。イメージ通り!と大きな手応えを感じます。
引用:Architect Style Lab-東京ガスリモデリング株式会社
プラン段階でいかにお客様のテンションを上げていけるかが受注を左右するので、目で見て分るパースを簡単に美しく作れるARCHITREND ZEROが必要だと考えました。
引用:Architect Style Lab-株式会社木又工務店
木造なら5分で見積りが出せるのです。また、積算側で入れ込んだ内容もARCHITREND ZEROの図面に反映できるのです……画期的ですよね。
引用:Architect Style Lab-株式会社PASSIVE DESIGN COME HOME
月約200件の物件に対応しています。展示場や施主様宅などいろいろな所からメール添付やLINE等でラフプランが届き、これを1物件あたり2時間程でARCHITREND ZEROに入力していくんです。
引用:Architect Style Lab-悠悠ホーム株式会社
ARCHITREND ZEROで作成できるパースは、プレゼンにとても役立つとの声が多いです。また「積算などの事務作業が楽になった」「素早く作図できる」という点評価する口コミもありました。
悪い口コミ
便利な機能が多数搭載されているARCHITREND ZEROですが、価格が高いとの声が多いです。
オプションと合わせると、100万円を超えるため、導入を行う場合事前検討をしっかり行いましょう。
ARCHITREND ZEROの総合評価は★★★★☆
ARCHITREND ZEROの口コミの評価内容から、作図・事務作業、プレゼンなどすべての業務を効率化できることは間違いないです。
特に非常にリアルなパースが作成できるため、お客様にイメージしてもらいやすいプレゼンができると評価されています。
価格が高いとの声もありますが、充実した機能とシステム導入後のアフターサービスもしっかりしているため、ARCHITREND ZEROはおすすめのソフトと言えるでしょう。

まとめ
ARCHITREND ZEROは、工務店やリフォーム会社向けの、3D建築CADです。
間取り図を作成すると、他図面と連動はもちろんのこと、積算システムとも紐づくため業務の効率化に貢献します。
「お客様に感動を与えられるパースを作成できる」と評価する声もあり、売上を上げることにおいても効果のあるソフトです。
料金が高いとの口コミがありますが、しっかりと使いこなせれば価格以上の成果を出せるソフトと言えるでしょう。
また業務の効率化を図るならば、ARCHITREND ZEROと連携できる工務店向けの業務効率化ソフトの導入も検討してみてはいかがでしょうか。