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女性に施工管理は無理?活躍できる理由や働きやすい職場を選ぶポイント

建築業界で施工管理として働く女性人口は多くありません。

しかし、女性が施工管理として活躍することはできます。

この記事では女性に施工管理は難しいと言われる理由と活躍できる理由、女性が施工管理を目指すメリットやデメリットのほかに、働きやすい会社選びのポイントも解説しています。

女性に施工管理は難しいと言われる理由

女性に施工管理は難しいと言われる理由

施工管理の仕事は、女性には難しいと言われています。

その理由は以下の2つです。

施工管理は女性には難しいと言われる理由
  1. 体力仕事のイメージがある
  2. 男性が多い職場である

建築業界は、体力仕事できつい、そして男性が多い仕事であるため、女性が入り込みづらいイメージがあるのが原因です。

体力仕事のイメージがある

施工管理は、現場に出て進捗の確認や人材の調整など膨大な業務があり、残業が多いイメージがありました。

そのため、体力面や家庭との両立が難しく、女性が働きづらい労働環境と思われがちです。

しかし、現在の建築業界ではDXが推進されており、仕事の効率化・労働時間に配慮される企業も増えています。

建築業界は、女性も働きやすい環境に変わりつつあると言えるでしょう。

男性が多い職場である

総務省の「2020年労働力調査(基本集計)」のデータを見ると、建築業に従事する492万人のうち、女性はわずか82万人。8割は男性です。

施工管理の仕事に就けば、自然と男性と同じ仕事を求められます。また男性の間に入って仕事の調整をしなければなりません。「女性だから」と舐められることも。

これまでは、女性の働きやすい制度や環境が整っていない企業が大多数でした。

しかしこの点に関しては、政府の後押しもあって、女性が働きやすい環境づくりを推進する企業が増えています。

女性でも施工管理で活躍できる

女性でも施工管理で活躍できる

施工管理の主な仕事は現場の管理であり、デスクワークも多いです。

女性が活躍できるチャンスは十分にあります。

また、今後も政府の働きかけにより、女性が活躍できる環境は整ってくるでしょう。

女性でも施工管理で活躍できる理由
  1. 仕事上作業員より体力が要らない
  2. DX導入で働き方が効率化している
  3. 国が「女性の働きやすい環境作り」を推進している

建築業において女性を取り巻く環境がどう変化しているか、解説します。

仕事上作業員より体力が要らない

施工管理の仕事は、以下の業務がメインです。

施工管理の仕事内容
  • 工程管理
  • 原価管理
  • 品質管理
  • 安全管理

設備のチェックや整備、人員調整等の事務仕事やデスクワークが主な仕事のため、作業員のような力仕事を求められることはありません。

もちろん仕事の量が多く残業になることもありますが、その点は次項で説明するDX導入により改善されてきています。

DX導入で働き方が効率化している

施工管理並びに、作業員の仕事を効率化するために、大手ゼネコンを中心にDX推進の動きが高まっています。

DXとは、システムやIT機器、ロボットの導入により、「生産性向上」や「顧客価値の転換」を目指すもの。

施工管理などのデスクワークは、特にシステム導入で自動化しやすいジャンルのため、労働時間や業務量の多さは改善されつつあるでしょう。

建築DXの詳細は、こちらの記事でも紹介しています。

国が「女性の働きやすい環境作り」を推進している

国土交通省と厚生労働省が発表した、平成30年度予算概算要求の概要を見ると、政府が女性人材の獲得に乗り出しています。

女性がより働きやすいよう、仕事の負担や残業時間を減らす試み、そして福利厚生面や産休などの規定整備を進めるように働きかけています。

女性技能者の入職・定着に向けた予算を確保しているため、建築業の労働環境は今後より女性が働きやすくなっていくはずです。

建築業界の女性を取り巻く状況や取り組みについては、こちらの記事でも解説しています。

女性が施工管理をおこなうメリット

女性が施工管理をおこなうメリット

女性が施工管理の仕事につくメリットは3つあります。

女性が施工管理の仕事に就くメリット
  1. 女性ならではの細かい視点で管理ができる
  2. 資格・スキル次第でキャリアアップできる
  3. ニーズが高いため産休・育休後の復帰もしやすい

「施工管理や建築業は男性の仕事」と思っているかもしれませんが、実は施工管理は女性にとってメリットが大いにある仕事です。

女性ならではの細かい視点で管理ができる

実際の現場でもよく聞くことが「女性の方が、リスク回避能力が高く、細かい点に気づける」という点です。

女性特有のきめ細かな視点で現場を俯瞰できるため、現場で起きがちなミスや事故の危険をいち早く察知できます。

施工管理は男性の仕事というイメージがありますが、実は女性の視点が求められている仕事です。

資格・スキル次第でキャリアアップできる

施工管理の資格を所持していると、転職に有利です。

難易度の高い試験であるため、現在の職場で昇格のチャンスもつかみやすいでしょう。

上を目指したい、女性管理職を目指したい方にもおすすめの仕事です。

施工管理者とは?業務に役立つ資格から必要なスキルまで解説

ニーズが高いため産休・育休後の復帰もしやすい

施工管理の資格所持者は、建築業界では重宝されます。

そのため、産休や育児休暇で長期間休んだ後も、スムーズに職場復帰できるでしょう。

産休や育児休暇制度を整備している企業も増えており、家庭と仕事を両立したい女性におすすめの仕事です。

女性が施工管理職に感じるデメリット

女性が施工管理職に感じるデメリット

施工管理の仕事に女性が就くデメリットもあります。

女性が施工管理職について感じるデメリット
  1. 休日が少なく家族との時間が少ない
  2. 男性と比較すると体力がない
  3. 「女性だから」と舐められることがある

建築業界の労働環境は改善しつつありますが、小規模な企業ではまだ改善が追いついていなこともあります。

休日が少なく家族との時間が少ない

建築業界は現場や工期の設定により、休日が週1しかない場合も多いです。

そのため休日が少なく家族と予定が合わなかったり、十分に休みを取れないこともあります。

大企業を中心に週休2日制を取り入れてるため、仕事を探す際は規模の大きな会社を選ぶといいかもしれません。

男性と比較すると体力がない

DX導入によって効率化が進んでいるとはいえ、施工管理は残業が発生することもあります。

例えば工事現場でトラブルが発生すれば、急遽対応に追われることもあるでしょう。

女性が男性の体力に追いつけず、「体がついていかない」と思うかもしれません。

「女性だから」と舐められることがある

建築業界は男性が多い職場であり、中には「男の仕事」と思っている人もいます。

「女のくせに」と言われたり、「これだから女は」と言ってくるような昔気質の職人もいるでしょう。

施工管理に向いている女性の特徴

理に向いている女性の特徴

施工管理は、男女問わず向き不向きが分かれる仕事です。

施工管理に向いている女性の特徴
  1. 体力にある程度自信がある
  2. 向上心が高くキャリアアップを目指したい
  3. 対応力がある

この3つの要素を持っている人は、施工管理の仕事に適性があります。

先ほど紹介したメリットとデメリットをよく比較して、自分が施工管理の仕事に適性があるか確認しておきましょう。

体力にある程度自信がある

施工管理の仕事は効率化・省人化されており、重たいものを運んだりする作業はありません。

しかし、急な残業や工期の短縮などで、仕事量が増える可能性も。

仕事を休みがちになると、現場作業員に迷惑がかかるうえ、会社での評価も下がります。

ある程度体力がある女性は施工管理を目指せるでしょう。

向上心が高くキャリアアップを目指したい

施工管理の仕事につけば、女性であることを理由に甘く見てはもらえません。

ある意味、男女の性差のない平等な職場です。

実力があればキャリアアップできるため、向上心が強く、キャリア志向の人ならやりがいを感じられるでしょう。

対応力がある

一般的に女性は男性と比べ、マルチタスクに慣れており対応力がある方が多いです。

工事現場やお客様対応は、状況によってさまざまな対応が求められます。

時には、複数のトラブルを同時に解決しなければならないケースもあるでしょう。

そのようなときは女性ならではの対応力があれば、トラブルが発生してもスムーズに解決できる可能性が高いです。

そのため対応力がある女性は、施工管理に向いています。

施工管理として女性が働きやすい職場とは

施工管理として女性が働きやすい職場とは

施工管理の仕事につく際は、女性が働きやすい環境が整っている企業を選びましょう。

条件として以下をチェックしてください。

施工管理として女性が働きやすい職場とは
  1. 規模が大きめである
  2. すでに女性従業員がいる
  3. DXを推進している

特に将来的に家庭をもつなどの人生計画がある場合は、環境が整っていないと仕事と家庭の両立が難しくなります。

求人票を閲覧する際の参考にしてください。

規模が大きめである

女性が施工管理として働く場合は、規模が大きめの企業を目指しましょう。

大規模企業は、資金力の余裕もあり、効率化や女性の労働環境を整えるだけの余裕があります。

一方、小規模の建築会社は、労働環境を整備されておらず、女性従業員を受け入れる体制が整っていないかもしれません。

すでに女性従業員がいる

就職希望先の会社に、すでに女性の従業員や施工管理技士がいるか確認しましょう。

会社によっては女性を雇用したことがなく、制服やトイレなどの設備、産休・育児休暇制度が明確化されていないケースがあります。

すでに女性の従業員がいる場合は、制度面や制服などの準備がある可能性が高いため、安心して働けるでしょう。

DXを推進している

建築会社の中でも、DXを推進している企業を選びましょう。

仕事の効率化や省人化を推進している企業のため、労働時間や環境への配慮が高といえます。

残業時間が少なく、週休2日制度を導入している会社も多いため、労働環境が整っています。

まとめ

女性も施工管理として活躍できます。

ただし、現時点では男性が8割と圧倒的に女性が少ない仕事であることは事実です。

しかし、政府の取り組みもあり、建築業界全体が女性技能者の獲得に乗り出しているため、労働環境の改善は期待できます。

女性の施工管理技士として活躍したい方は、記事内で紹介した労働環境の整っている企業を探してみてください。

また、企業担当の方は女性労働者だけでなく、人材の確保や育成にも力を入れているはず。

DX導入を考えているが何から始めて良いか分からない方は、受注管理や工期管理ができるシステムの導入がおすすめです。

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  • 顧客管理
  • 工事・施工管理
  • 見積り・実行予算・発注管理
  • 入出金管理
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【引用】AnyONE

この記事の監修者

中島崚真 (一級建築士 日本建築学会 会員)

1976年生福岡県出身。空間は人の感情に共鳴する。揺れ動く心と高鳴る胸の鼓動、揺り動かされる感情のデザインを意識して設計活動をしている。
design creation office FIVE COLOR[S] INK 一級建築士事務所