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太陽光パネルは台風で飛ぶ!?事故事例や台風対策・被害にあった際の対処法

太陽光パネルは台風で飛ぶ!?事故事例や台風対策・被害にあった際の対処法

太陽光パネルは風速60mに耐えられるように作られています。

パネルは屋根上に設置するため、台風被害を気にしている施主も多いでしょう。

この記事では、太陽光パネルの耐風圧や事故が起きる原因、台風被害を防ぐコツと被害が出てしまった場合の対策を解説しています。

この記事はこのような方におすすめです
  • 施主から太陽光パネルが風で飛ばないか聞かれたが、自信を持って回答できなかった
  • 太陽光パネルが台風で飛ばない根拠を知りたい
  • 太陽光パネルが台風によって起こる被害について説明したい
  • 施主を安心させるため太陽光パネルにおける台風対策を知りたい

太陽光パネルの耐風圧は風速60m/s

太陽光パネルの耐風圧は風速60m/s

太陽光パネルは、風速60m/sに耐えるよう設計されています。

台風は風速44〜53mで”非常に強い台風”と分類されるため、仮に非常に強い台風が来ても太陽光パネルは耐えられます。【参考】国立情報学研究所|デジタル台風:台風の強さと大き

JISC61215-1に基づいた施工基準で設置されているため、理論上では風で飛ばされることはありません。

しかし、実際に太陽光パネルが台風で被害を受ける事故は起こります。

太陽光パネルの耐風圧は風速60m/s
  • 施工不良
  • 瞬間的な突風
  • 水害・浸水

なぜ太陽光パネルが台風で被害を受けるのか、その理由を知っておき、適切な説明ができるようにしましょう。

施工不良

太陽光パネルが台風で飛んでいく事故の原因は、施工不良です。

太陽光パネルの設置工事基準は、JISC61215-1によって定められています。

しかし、中にはいい加減な施工業者が手抜き工事をおこない、その結果として太陽光パネルが飛んでいく事故が起きます。

瞬間的な突風

太陽光パネルの耐風圧は60m/sです。風速60mは新幹線の進む速さと同程度で、かなりの強風にも耐えられます。

しかし、台風などで瞬間的に風速60mを超える風が吹くと、太陽光パネルが風に耐えられず飛ばされる可能性があるでしょう。

また、突風でパネルに飛来したものでパネルが破損する事故も考えられます。

水害・浸水

台風による水害や浸水で、太陽光パネルから漏電・感電する事故が起きる可能性もあります。

太陽光パネルは常に発電し、関連モジュールに電流を流しています。

モジュール系統が浸水すると漏電し、迂闊にパネルや太陽光モジュールへ近づいた人が感電するリスクがあるでしょう。

台風が太陽光パネルにおよぼす被害とは|事故事例も紹介

台風が太陽光パネルにおよぼす被害とは|事故事例も紹介

太陽光パネルが台風によって受ける被害を、事故事例を交えながら説明します。

太陽光パネルにおよぼす被害とは|事故事例も紹介
  • 太陽光パネルや周辺機器が脱落・飛散
  • 飛来・倒壊物による太陽光パネルの破損
  • 架台のゆがみ・損傷
  • 水害による感電・故障

施主に対して、リスク説明の一環として説明できるように頭に入れておいてください。

太陽光パネルや周辺機器が脱落・飛散

台風により太陽光パネルや周辺機器が脱落したり、飛散する事故が起こりえます。

太陽光パネルは風速60mに耐えられるように設計されていますが、施工不良や突風により飛散する可能性は0ではありません。

太陽光パネルが風によって架台から外れて落下したり、風に乗って飛んでいく可能性はあります。

飛来・倒壊物による太陽光パネルの破損

台風14号では宮古島の産業用太陽光発電パネルが被害を受けました。

事故の原因は、施設横にあった風車が台風の影響で倒壊してパネルの上に落下、パネルが損傷したという事例です。

【参考】宮古島の台風14号

台風14号は最大瞬間風速74.1m/sと勢力が非常に強い台風で、パネル自体の悲惨は免れたものの、隣接する風車は風速に耐えられませんでした。

台風14号の例のように、太陽光パネル自体は飛んでいかなくても、飛来物や倒壊物によってパネルが損傷するケースもあります。

架台のゆがみ・損傷

太陽光パネルを設置している架台が歪んだり、損傷するケースも考えられます。

強風や飛来物が架台にぶつかり、パネルの土台を壊してしまう場合もあるでしょう。

パネル自体は無事ですが、架台の損傷をそのままにしておくと、いずれ事故につながるリスクがあります。

水害による感電・故障

台風による水害で、太陽光パネルや周辺機器から感電するリスクがあります。また、水害によって機器が故障するケースもあるでしょう。

太陽光パネルに流れる電流が水を伝って、近づいた人に感電してしまうリスクは常にあります。

経済産業省も「太陽光発電設備による感電事故防止について」という資料で、水没・浸水時は発電設備に近寄らないよう呼びかけています。

また、太陽光関連機器が浸水により故障し、正常に発電できなくなるケースもあるでしょう。

太陽光パネルの感電事故の概要や防止策については、以下の記事で解説しています。

太陽光パネルの感電事故の原因とは?感電すると起きること・感電対策を解説

台風の被害を防ぐための対策

台風の被害を防ぐための対策

太陽光パネルを台風から守るための対策を紹介します。

台風の被害を防ぐための対策
  • 保証がついている施工業者を選定
  • 自然災害対応の保険へ加入
  • 周辺環境の確認
  • 太陽光発電の電源オフ

太陽光パネルは非常に高額で、万が一故障するとまた施主が高いお金を出してパネルを交換しなければなりません。

自然災害への危機感が強い施主に対し、適切な対応策を説明しましょう。

保証がついている施工業者を選定

太陽光パネルを選ぶ際は、自然災害への保証がついている施工業者を選定するようアドバイスしましょう。

通常のメーカー保証は、あくまで故障が対応範囲であり、災害による故障時に保証が使えません。

しかし、業者によっては独自で自然災害に対応できる保険に加入しており、災害時に対応してくれる業者があります。

自然災害対応の保険へ加入

施主が独自に自然災害対応の保険へ加入する方法もおすすめです。

火災保険の特約を追加すれば、台風を含む自然災害の故障にも保険が適用されます。

ただし、保険会社によっては太陽光発電設備を保証対象外としている場合もあるため、事前に確認する必要があります。

まだ保険に加入していない場合は、太陽光発電に対応可能な保険に加入するよう伝えてください。

周辺環境の確認

太陽光パネルを設置する前に、周辺の住宅事情などを確認しましょう。

自宅のパネルが飛散し、近隣住宅の屋根にぶつかって損害を与えてしまうこともあります。

また、宮古島の例のように、周辺のものが倒壊してパネルが破損するケースもあるでしょう。

自宅の周辺で台風の時に飛びそうなもの、またはパネルが飛んで被害を与える可能性がないか確認してから設置を検討するように話してください。

太陽光発電の電源オフ

勢力の強い台風が発生した場合は、事前に太陽光発電の電源をオフにしましょう。

パネルの電源をオフにしておけば、感電リスクを下げられます。

パネルを移動させることはできませんが、電源を切ることで水害や浸水には対応できるでしょう。

台風で太陽光パネルに被害が出た場合の対処法

台風で太陽光パネルに被害が出た場合の対処法

万が一台風で太陽光パネルに被害が出た場合は、以下の3つの対処法があります。

台風で太陽光パネルに被害が出た場合の対処法
  • 一定の距離から被害状況を確認
  • 可能であれば発電停止
  • 太陽光パネルの回収・修理

台風が多い地域や高台に家がある施主にとって、台風被害は深刻な懸念点です。

万が一に備えた対策まで説明し、安心して施主に太陽光発電を導入してもらいましょう。

一定の距離から被害状況を確認

台風で屋根から異音がしたり、パネルが被害を受けたと思われる場合は、まず一定の距離から被害状況を確認しましょう。

無闇にパネルに近づくと感電リスクがあるため、絶対に近寄らないようにしてください。

可能であれば発電停止

太陽光パネルが明らかに破損している場合などは、まずは発電を停止します。

発電の停止により、漏電・感電リスクを下げられますが、蓄電池などからの漏電リスクもあるため、周辺機器に触らないようにしましょう。

太陽光パネルの回収・修理

太陽光パネルが飛散した場合は、回収や修理が必要です。

施主がパネルを自ら回収する行為は非常に危険なため、業者に連絡をして回収してもらいましょう。

また、破損している場合は修理をしてから、再度パネルを設置する必要があります。

まとめ

太陽光パネルは台風に耐えられるよう設計されていますが、さまざまな要因によって事故が起きるケースもあります。

施主が台風を心配している場合は、台風で被害を防ぐコツ・万が一被害が出た際の対処策を説明してあげましょう。

一般的に太陽光パネルは台風に耐えられるよう設計されており、設置業者選びも重要です。

工務店としても、施主が安心して太陽光パネルを利用できる、優良な業者を選びたいでしょう。

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