IT化とはICT化とも呼ばれており、IT技術を活用して業務効率化を図ることです。
建設業界を取り巻く「人手不足」「3Kイメージ」を解消するために、多くの企業でIT化が進められています。
今回は、IT化の現場と背景、対策について解説します。
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目次
IT化(ICT化)とは
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IT化とはICT化とも呼ばれており、正しくは「Information and Communication Technology」と言います。
これは、IT技術を活用して業務効率化を図ることです。
具体的には、スマートフォンやタブレット端末を使用した図面作成や確認、システムを活用した情報共有、遠隔システムを利用した業務指示などが挙げられます。
例えば、IT化以前であれば、見積書を確認する方法は、会社に戻って自分で確認するか、社内にいる同僚にメールで確認するしかありませんでした。
しかし、見積書をクラウド上に保存できるITシステムを導入すれば、現場からでも見積書の確認ができるようになり、無駄を省くことができます。
IT化を進めることによって、業務効率化が図れるのはもちろんのこと、人手不足の解消などの効果も期待できます。
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建設業界におけるIT化の現状
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建設業界においては、IT化がどのくらい進んでいるのでしょうか。
ここでは、建設業界におけるIT化の現状について解説します。
建設業界のIT導入率
IT化と一言で言っても、そのサービス内容は多岐渡ります。その1つとして挙げられるのがクラウドサービスです。
企業の中にはクラウドサービスを利用しているケースが多く、総務省の令和2年通信利用動向調査によると、企業全体でその割合は66.7%となっています。
![通信利用動向調査](https://kenchikugenba-knowledge.com/wp-content/uploads/2022/04/ac2713fa42b9821f0cb4c13d7dc74a3e.jpg)
さらに、建設業となると71.7%の企業がクラウドサービスを導入していることがわかります(令和元年の調査結果)。ちなみに、平成30年の結果は65.1%でした。
新型コロナウイルスをきっかけにIT導入
2020年は新型コロナウイルス感染拡大により、多くの企業が影響を受けました。これによりIT導入を図った企業も少なくありません。
建設業界に特化した人材サービス企業JAGフィールド株式会社では、建設業で3年以上働いている人を対象として新型コロナウイルス感染拡大によって建設業界がどのように変化したのか調査を行っています。
新型コロナウイルス感染拡大による影響はさまざまで、具体的には以下のようなものが挙げられました。
![コロナ 影響](https://kenchikugenba-knowledge.com/wp-content/uploads/2020/11/【新型コロナウイルスによって建設業界はどう変化した?】コロナ禍での変化やこれからのIT化に関する考えが明らかに!3.png)
これらの影響によって発生している支障については、以下のような回答が挙げられています。
上記のような支障に対して、今後解決していくためにどうするか、という質問に対しては、以下のような回答が見られました。
![](https://kenchikugenba-knowledge.com/wp-content/uploads/2020/11/【新型コロナウイルスによって建設業界はどう変化した?】コロナ禍での変化やこれからのIT化に関する考えが明らかに!.png)
これらの結果からは、新型コロナウイルス感染拡大によって、建設業がさまざまな影響を受けました。
それによって発生した支障を解決するための手段の1つとして、IT化が掲げられています。
新型コロナウイルス対策
IT化を進めるべき理由の1つとしてあげられるのが、新型コロナウイルス対策です。
ITツールを利用して社員の体調管理を行うほか、テレワークの導入を行うためにはIT化が欠かせません。
また、IT化を図る企業は「IT導入補助金」を利用できます。
こちらは、ITツールを導入する企業に対して経費の一部を補助してもらえるというものです。
ちなみに、パソコンやタブレット端末といった各種機器のレンタル費用も補助の対象です。
新型コロナウイルス対策としてIT機器を導入したいけど、費用負担が重荷になっている、といった場合は、ぜひ利用を検討してみてください。
人手不足解消
IT化を図ることによって、企業の人手不足解消促進も期待できます。
高齢化が進んでいる日本において、人手不足は深刻な問題となっています。
建設業においては、これまで長年にわたり建設業に従事してきた人が、高齢になり引退していく中、若手の確保が十分にできていない企業が少なくありません。
国土交通省によると、建設業は29歳以下の若年層が減少し、55歳以上の高齢層が増加しています。全産業と比べても、少子高齢化が顕著です。
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人手が足りていない企業においては、業務効率化を図ることが人手不足解消のカギとなります。そのため、IT化を進めるべきだといえます。
業務効率化
先述の通り、IT化を進めることによって業務が効率化されます。
例えば工務店向けの業務効率化システムを導入すれば、工程管理や受注管理、顧客管理、入金管理などを1つのシステムで全て行うことができます。
そのため、業務の属人化を防ぐことも可能となり、担当者が退職した際に、業務を引き継いだ人が何をすればいいのかわからない、といった無駄な時間を省くこともできます。
また、システムによってはアプリを提供しているケースもあるため、現場からでも簡単に情報へのアクセスが可能となるでしょう。
3Kイメージ払拭
建設業界は人材不足が問題となっています。
その理由としてあげられることは、いわゆる「3K」のイメージです。3Kとは「キツイ」「汚い」「危険」な仕事を意味する言葉で、若い人に「建設業は3K仕事をしている」といった認識を持たれてしまっています。
このようなマイナスなイメージを払拭するためにもIT化を進め、業務効率をはかりキツさや危なさ、汚さを業務から取り除いていく必要があります。
ITツールを導入し、効率よく仕事をしていること、清潔な現場で働けること、そして安全に仕事ができることをアピールできれば、建設業界で働くことに興味を持つ人も増えるはずです。
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まとめ
今回は、建設業界におけるIT化の現状とIT化を進めるべき理由について解説しました。昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響により、建設業も働き方の転換が求められているはずです。
また、新型コロナウイルスの流行以前から問題視されていた「人手不足」は、建設業にとって大きな課題だといえます。このような状況を改善するためにもITツールが活用できます。業務効率システムを導入して、人手不足を解消しましょう。