建築管理を効率化したいなら、クラウドに対応したシステムの導入が必須です。
しかしクラウドシステムになじみがなくどのようなシステムを選んだら良いか悩んでしまう方も多いでしょう。
本記事では建築管理クラウドを選ぶポイントとおすすめのシステムを9つ紹介します。
建築管理クラウドとは?
建築管理クラウドとは、建築現場の工程や原価を管理するためのクラウド型システムです。
クラウド型システムならではの外出先からもフレキシブルにアクセスできる特性を活かし、現場からの原価入力や工程表の修正、管理を効率化します。
現場に関する情報をリアルタイムで入力することで、経営陣に現時点での原価率などをシームレスに伝達し、経営判断を迅速にすることも可能です。
また、クラウドによっては写真台帳を簡単に作成できる写真の管理機能などが搭載され、現場に関する業務をさらに効率化できます。
建築管理クラウドの機能
建築管理クラウドの搭載されている機能を簡単に説明します。
- 工程進捗管理
- 図面管理
- 資材管理
- 原価管理
- 安全管理
建築管理クラウドには、工程表の作成や共有機能、さらに図面や写真の管理ができる機能が搭載されています。
また、資材の在庫管理や発注状況の管理などのほか、原価を入力・管理する機能を搭載。
また、事故が発生しやすい建築現場の安全管理のために安全のためのチェックリストや事故報告、安全教育機能が搭載されているシステムもあります。
建築管理クラウドを選ぶポイント
さまざまな会社が建築管理クラウドを提供しており、選ぶポイントを分かっていないと、自社に合わないシステムを選択する可能性があります。
自社に最適な建築管理クラウドを導入したいなら、下記3点を念頭にシステムを選んでください。
効率化したい業務と機能が合っているか
効率化したい業務に導入予定のシステムが対応しているかは、必ず確認しましょう。
建築管理クラウドごとに搭載されている機能は異なるため、使用したい機能が備わっていないと、導入までの手間や費用が無駄となります。
- 情報を集約したい
- 写真や画像の整理を効率化したい
- 社内外のコミュニケーションをスムーズにおこないたい
上記のように抱えている課題や要望によって必要な機能は、変わります。
システムの導入を成功させるためには、効率化したい業務を明らかにし、業務に対応したシステムを選びましょう。
ITツールが苦手でも操作に問題はないか
操作性は「業務への定着」「業務効率化」の観点から重要です。
導入したシステムを「使いづらい」と使用者が感じてしまうと、積極的な使用はされづらくなります。
システムを使用しない場合、従来の業務の方法から変わらずシステムが定着しないこともあるでしょう。
業務にシステムを定着されるためには、ITが苦手な方でも迷わずに操作できるシステムを選びましょう。
またシステムが業務に定着したとしても、操作性が悪いと業務効率が悪化することも考えられます。
業務効率化を目的とする場合も操作性を重視したシステム選びをおこないましょう。
費用はどのくらい掛かるのか
長期間使用するシステムは、費用の比較検討をしっかりおこないましょう。
建築管理クラウドには、主に下記の費用が掛かってきます。
使用したい機能がオプションに含まれるかは、必ず確認しましょう。
使用したい機能がオプションの場合追加で費用が掛かるため、想定外の出費となります。
クラウド対応の建築管理システムを比較検討した結果
ここからは、当社で調査した9つの建築管理クラウドを比較した結果を紹介します。
製品名 | AnyONE | ANDPAD施工管理 | 工務店クラウドEX | IMPACT CONSTRUCTION | 建て役者 | SAKSAK | Photoruction | かん助 | 建築クラウド |
評価 | (4.5 / 5.0) | (4.5 / 5.0) | (3 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3.0 / 5.0) | (2.5 / 5.0) | (2.5 / 5.0) |
補助金・助成金 | 2024年対応 | 2024年対応 | 2020年・2021年対応 | 2023年対応 | 2024年対応 | 2023年対応 | 2023年対応 | 掲載なし | 2023年対応 |
料金 | お問い合わせ | お問い合わせ | お問い合わせ | ・初期費用0円 ・基本料金月70,000円(税別) ・1アカウント当たり月2,000円(税別) | ・初期費用3万円~58万円 ・プラン料金4,000円~80,000円 | 3つの料金プラン Limited:15,000円/アカウント Standard:22,000円/アカウント Premiun:26,000円/アカウント | 有料版 ¥3,980/月/人 + ¥980/月/プロジェクト ~ | 問い合わせ | 初期費用0円 スタンダードプラン:3,000円(月額) ビジネスプラン:5,000円(月額) プレミアムプラン:10,000円(月額) |
デモ | 無料体験デモ | 掲載なし | オンライン/訪問デモ | 掲載なし | デモサイト無料体験 | 無料体験デモ | 30日無料体験 | 掲載なし | 14日の無料体験あり |
基本機能数 | 8 | 7 | 11 | 9 | 10 | 7 | 11 | 10 | 4 |
スマホアプリ | あり | あり | なし (「現場Plus」を提供) | なし | なし (iPadでの使用は可能) | なし | あり | なし | 問い合わせ |
他ソフトとの連携 | あり (エクセルやCSV形式データの引き継ぎも可能) | なし | EXCEL形式での取込 | なし | 可能 | なし | エクセル・PDF | 問い合わせ | 問い合わせ |
オプション カスタマイズ | ・各種帳票カスタマイズ ・エクセル修正レクチャー | 他11製品(機能)あり | 見積書の入力支援機能 | 掲載なし | ・5機能カスタマイズ可能 ・オプション7機能 | 5機能カスタマイズ可能 | なし | あり | 問い合わせ |
アフターサポート | ・無料ヘルプデスク ・バージョンアップ(自動配信) ・オンライン打ち合わせ ・追加講習 | カスタマーサクセス | ・営業・サポートの拠点全国9箇所 ・オンライン/電話/メール/お問合せフォーム ・有償研修 | ・サポート専用窓口 ・無料サービス対応 | 掲載なし | ・電話、FAX、メール ・バージョンアップ無償実施 | 現場への操作説明会 | 導入サポート/電話サポート | 導入サポートあり |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
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総合評価が高い建築管理クラウドは「AnyONE」
先程の表の中で総合的に最も高い評価を得ていたシステムは「AnyONE」でした。
AnyONEは、標準機能に施工管理をおこなう上で、必要な機能が備わっています。
他社のサービスでは、オプションで機能追加しなければならない機能が標準で搭載されているため余計なコストは掛かりません。
CADやエクセルに親和性があり、過去に作成したデータを業務に活用が可能で業務の効率化をおこなえます。
項目・分類別で見る!おすすめ建築管理クラウド
ここでは、下記2つの項目別・分類別におすすめのクラウド施工管理システムを紹介します。
標準機能の充実度で選ぶ
標準機能の充実しているクラウド施工管理システムは、下記の4つです。
AnyONE(エニワン)
AnyONEは、工務店やリフォーム会社向けの業務を一括管理できる「オールインワン基幹システム」です。
案件の情報は全てAnyONEに集約されるため、リアルタイムで情報共有がおこなえます。
作成した工程表や資料は、スマホやタブレットからも閲覧できるため外出中でも簡単に情報確認が可能です。
エクセルのような操作性で、ITツールが苦手な方でも迷わず使用できるでしょう。
詳しくは、AnyONEの機能を解説している記事をご確認ください。
またAnyONEはすぐに活用できるエクセルテンプレートを配布しています。
システムの導入前に、エクセルテンプレートを使用して社内業務の効率化を体験してはみてはいかがでしょうか。
ANDPAD(アンドパッド)
ANDPADは、施工管理業務を効率化する機能に強みを持ったシステムです。
写真や資料はクラウド上に保存するため、ペーパーレス化をおこなえます。
クラウド上に保存されたデータは、パソコンがなくてもスマホやタブレットがあればいつでも確認可能です。
社内外との連絡にはチャット機能が使用でき、現場の情報がANDPADに集約されます。
職人さんでも使いやすいシステム設計で、誰でも簡単に使用可能です。
詳しくは、ANDPADの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
工務店クラウドEX
工務店クラウドEXは多様な工務店業務を一元管理できるクラウド型基幹業務システムです。
顧客情報やスケジュールなど業務に関わる情報は、すべて工務店クラウドEXに集約されるため、情報共有や確認に手間が掛かりません。
エクセルで作成したデータを読み込めるため、データ以降も簡単におこなえます。
また使用者ごとに画面をカスタマイズできるため、仕事内容や職種によって効率の上がる画面設定が可能です。
詳しくは、工務店クラウドEXの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
IMPACT CONSTRUCTION(インパクトコンストラクション)
IMPACT CONSTRUCTIONは、建設会社が設計・開発したクラウド型建築施工管理支援システムです。
各工程のデータが次工程に引き継がれるため、データの二重入力の手間がなくなり、業務の効率化がおこなえます。
情報はIMPACT CONSTRUCTIONに集約されるため、部署間の連携もスムーズとなり工事情報の見える化が可能です。
また、操作性はエクセルと変わらず誰でも簡単に操作できます。
豊富な導入実績があるシステムから選ぶ
初めて建築管理クラウドを導入する方は、豊富な導入実績を持っているシステムを選ぶのが安心です。
おすすめの導入実績を持っている建築管理クラウドは、下記の3つです。
AnyONE(エニワン)
AnyONEは、2,700社以上への導入実績を持っており、ユーザー数は10,000人を超えます。
継続率は99.4%となっており、非常に満足度の高いシステムといえるでしょう。
定期的なバージョンアップは無料でおこなわれ、ヘルプデスクの利用も無料で使用でき、長期間活用できるシステムです。
また追加料金を支払えば、追加講習やカスタマイズに対応可能できます。
AnyOneにはさらに業務を効率化できる機能が多く備わっており、気になる方は詳しく解説した記事をご確認ください。
建て役者
建て役者は、16年の実績があり600社以上への導入実績の導入実績を持っています。
顧客情報管理や商談・工程進捗管理、原価管理や受発注管理、アフタフォローまで一気通貫で対応可能です。
また「100社100通りの業務管理を実現」のコンセプトを掲げており、さまざまなカスタマイズに対応可能です。
「既存のシステムが使いづらい」と不満を持っている方に、おすすめのシステムといえます。
詳しくは、建て役者の機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
SAKSAK(サクサク)
SAKSAKは、400社以上への導入実績を持っています。
SAKSAKの導入で属人化しやすい、営業進捗管理や販売管理、入金管理や原価管理、見積り書作成や顧客管理など業務も会社全体で共有・管理が可能です。
SAKSAKは独自の粗利益管理ノウハウを持っており、赤字工事や低い利益率の工事を減らすことで、利益率5%アップも可能となります。
業務効率化だけでなく、利益率の向上もおこないたい方におすすめのシステムです。
詳しくは、SAKSAKの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
Photoruction
Photoructionは、建築現場での施工管理効率を上げるためのクラウドです。
これまで30万件のプロジェクトに導入され、月に20時間以上の業務時間を削減した実績があります。
具体的には、工事写真の管理と自動整理、図面の管理などから工程表や必要書類、検査についてのチェックリストの作成などが可能です。
さらに電子黒板機能も搭載し、現場と事務所間のコミュニケーションを活性化、その他共有機能やストレージ機能を使えば、写真や図面などデータのやり取りも簡単になります。
詳しくは、Photoructionの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
かん助
かん助は、建築現場に関するあらゆる情報を効率化する機能が備わっています。
物件の管理や工程管理はもちろん、工事写真の管理機能も搭載。
さらに、チェックシート作成をして安全管理に役立てたり、必要な工程を忘れないような対策が可能です。
また、工事完了後の検査機能、工事原価の統計を出力する機能など、現場業務を効率化する機能のみを集めて作られたシステムです。
詳しくはかん助とは?施工管理の効率化につながるシステムの評判・口コミをご覧ください。
建築クラウド
建築クラウドは、小規模工務店向けの建築管理クラウドです。
顧客管理をメインの機能に据え、顧客情報に工事の情報や原価など、建築現場に関連する情報を紐づけていく仕組みです。
建築工事の見積書から管理できるため、受注や発注管理にも使えます。
また、同じシステムを導入している企業間では見積書データなどを連携できるなど、協力業者とのやりとりを効率化する機能も搭載しています。
まとめ
本記事は、建築管理クラウドの選び方やおすすめのシステムを9つ紹介しました。
建築管理クラウドは非常に便利ですが、自社にとって合わないシステムを導入すると時間と費用が無駄となってしまいます。
最適なシステムを選べれば業務効率化をおこなえ、利益率向上や品質アップも可能です。
本記事を参考に自社にあった建築管理クラウドを選んでください。
しかし「自分ではシステムを選べない」と悩む方もいるでしょう。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
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