電子黒板は、工事黒板の代わりに利用できる便利なツールです。
電子黒板の活用で、工事写真撮影の手間を軽減できます。
本記事では、電子黒板の導入を検討している方に向けて、電子黒板の概要や導入のメリット、おすすめアプリ6選を解説しています。
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目次
電子黒板とは?
電子黒板とは、後から写真に挿入できる電子版の工事黒板のことです。
工事黒板は、工事の写真を撮影する際に使用する工事の情報を記載した小さい黒板のことで、工事現場には欠かせないものです。
ここでは、電子黒板の仕組みと、普及した背景解説します。
電子黒板の仕組み
電子黒板はアプリで工事情報を入力し、その情報を画面に表示して工事写真の撮影をおこないます。
従来は小黒板に手書きで工事情報を書き込み、写真撮影の際に人が持ったり、置くことで撮影していました。
電子黒板を利用で、従来の撮影方法の手間を省いて工事写真を撮影できるため、業務効率化につながります。
電子黒板が普及した背景
電子黒板普及の理由として、2017年に国土交通省が直轄工事での電子黒板の利用を認めたことが挙げられます。
国土交通省は、工事現場における工事写真撮影の省力化や写真整理の効率化を図るために電子黒板を認可してました。
これによって受注者側となる企業で電子黒板が普及しはじめました。
電子黒板アプリの機能
電気黒板アプリやツールの機能は以下のとおりです。
電子黒板でどのようなことができるのか、具体的に説明します。
電子黒板の自由な作成
電子黒板アプリでは、自由に黒板を作成できます。
工事内容の共有や台帳共有用など、複数の黒板を設置して自由に使えます。
スレッドのような感覚で黒板を使いこなせるので、多様な情報共有が可能です。
アプリ内での工事写真撮影・保存
電子黒板アプリ内で工事写真を撮影し、保存する機能もついています。
黒板に撮影した写真を貼り付けていけば自動保存されるので、誤って写真を削除したりするリスクがありません。
写真の保存・整理
電子黒板アプリへ写真を共有しておけば、自動的に写真ファイルを保存してくれます。
保存漏れで写真を紛失するリスクがなくなるでしょう。
また、現場や取引先、撮影場所別にファイルを設定しておけば、自動で画像を振り分けしてくれるので整理の手間もありません。
台帳・報告書共有
電子黒板アプリを使えば、台帳や報告書、日報の提出も効率化します。
現場から事務所へ戻って事務作業をして提出、上長の承認を受けるという手間がありません。
電子黒板に台帳や報告書をアップしておけば、自動的に関係者に共有されます。
電子納品
写真や工事現場の業務成果を電子納品要領に沿って、データ納品できます。
電子黒板で納品データを作成し、電子納品の企画に合わせて出力するだけであるため、非常に効率的に納品が可能です。
改ざん検知機能
万が一電子黒板の情報や写真に改ざんがあった場合は自動検知し、アラートを発することができます。
撮影した当時と写真のExif情報を比較する機能が搭載されているため、内部不正を防ぎ、クライアントに対して信用性のある証拠を提出できます。
電子黒板の導入効果
ここでは、電子黒板を導入することで現場にどのような効果があるのか解説します。
具体的には以下の3点について取り上げています。
工事写真の品質向上
電子黒板を導入することで、工事写真の品質向上が期待できます。
小黒板に手書きで情報を記載していると、下記のような問題を経験したことのある方も多いでしょう。
- 雨で文字が消える
- 日光やフラッシュによって白飛びする
- 小黒板にピントが合わない
また、撮影ごとに文字を消して書き換えるため、黒板が汚れて見えづらくなることも珍しくありません。
しかし、電子黒板を利用しればそのような事態は起こりません。
アプリ上で黒板の情報を画面に表示して写真撮影するため、天候や日光の影響は受けず、黒板にピントを合わせる必要もなく、文字が見にくくなることもありません。
安全性の確保
電子黒板は工事写真撮影時の安全確保にもつながります。
従来の方法だと、下記のような問題が起きていました。
- 小黒板の構図を調整する際に、誤って穴に転落する
- 黒板が風で煽られ、足を踏み外して高所から落下する
しかし、電子黒板であれば、アプリ上で黒板を表示するだけであるため、そのような心配はありません。
作業員の安全を確保したうえで工事写真の撮影がおこなえるでしょう。
工事写真管理業務の効率化
従来の工事写真の撮影は、小黒板にチョークで情報を書き込み、撮影場所を変えるたびに書き換える必要がありました。
また、黒板の設置場所の確認など1人ではできないこともあったため、工事写真を撮影するだけでも手間がかかっていたといえます。
しかし電子黒板を利用すれば、アプリ上で工事情報を簡単に書き換えられるため、スムーズに工事写真が撮影できます。
また、黒板の表示場所もアプリ内で自由に調整できるため、撮影を1人でおこなえるでしょう。
さらに撮影した写真は、管理しやすいように工種や撮影箇所などの情報をつけることも可能です。
このように、電子黒板を活用することで工事写真の撮影や管理を効率よくおこなうことができます。
【無料】おすすめの電子黒板アプリ6選
ここでは、おすすめの電子黒板アプリを紹介します。ここで取り上げるのは以下の6つです。
製品名 | 蔵衛門工事黒板 | 電子小黒板PhotoManager | 工事写真 | 現場DEカメラ | SiteBox | KANNA |
評価 | (4.5 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3 / 5.0) | (3 / 5.0) | (2.5 / 5.0) | (3.5 / 5.0) |
料金 | お問い合わせ | お問い合わせ | 基本機能は無料 バックアップサーバーへの保存は、250円〜/1GB・30日間 | 無料 | お問い合わせ | 無料 |
黒板の種類 | 5,000種類以上 | 掲載なし | 掲載なし | 7種類 | 掲載なし | 1種類 |
他ツールとの連携 | 電子納品出力 | Box、Dropbox、Googledriveなど | 掲載なし | Dropbox Box RICOH Drive | 掲載なし | 掲載なし |
クラウド保存 | 蔵衛門クラウドで可能 | あり | あり(有料) | PRO版(+3000円で可能) | あり | 掲載なし |
共有機能 | あり | あり | あり | 掲載なし | 掲載なし | あり |
位置情報 | あり | 掲載なし | あり | 掲載なし | 掲載なし | 掲載なし |
フラッシュ、タイマー | 設定可能 | 掲載なし | 掲載なし | なし | 掲載なし | 掲載なし |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
内容の正確性、適切性、最新性および完全性を保証するものではありません。
※ロゴおよび商標に関する権利は、個々の権利所有者に帰属します。
※掲載に関するお問い合わせは、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
蔵衛門工事黒板
現場で実際に働いている人たちの声を取り入れて改良に取り組んでいるため、現場に即したアプリとなっています。
写真の分類や台帳の保存が自動化されているため、工事写真の管理業務を1人でおこなうことが可能です。
また、黒板のレイアウトは、4,000以上用意されているため、工事現場の色合いや見易さを考慮して使用することができます。
さらに、蔵衛門工事黒板は「蔵衛門御用達」というソフトと連携することで工事写真台帳を瞬時に作成してくれるため、さらに業務効率をアップさせられます。
電子小黒板PhotoManager
電子小黒板PhotoManagerは、株式会社ワイズが提供する電子黒板で、JACICの信憑性確認の検定と小黒板情報連携機能検定に合格しています。
写真の管理は、小黒板のデータに応じて管理できるため、後々写真が必要になった時でもすぐに見つけられるでしょう。
さらに、BoxやDropbox、Google Drive™といったクラウドサービスとの連携も可能なため、写真のバックアップをとることが可能です。
万が一写真データが消えてしまっても安心でしょう。
工事写真
工事写真の特徴は、アプリを起動すると黒板が入った状態の撮影画面が表示される点です。
これによりすぐに工事写真の撮影が可能となります。
現場では、すぐに写真を撮影が必要となる場面もあるため、起動直後に撮影できるのは大きなメリットだといえるでしょう。
また特許技術により、撮影した膨大な写真を工事名や工種などにもとづいて自動的にフォルダ分けしてくれるため、写真の管理も簡単です。
現場DEカメラ
現場DEカメラは、ダットジャパン株式会社が提供する電子黒板です。
工事写真を撮影する際に、画像の解像度を設定できる点が特徴です。
そのため、電子納品用の写真を撮影する際も、適切な解像度で写真撮影がおこなえます。
また、撮影リストの作成ができるため、撮影漏れや撮影枚数の確認も可能です。
さらに、DropboxやSnapChamber(RICOH社)といったオンラインストレージとの連携にも対応しています。
ちなみに「現場DEカメラ」の上位の機能を備えた有料アプリ「現場DEカメラPRO」もあるため、こちらも利用を検討してみてください。
SiteBox
SiteBoxは、株式会社建設システムが提供する電子黒板です。
改ざん検知機能を搭載しており、工事写真の信ぴょう性を確認できるため、電子納品の際も安心できます。
また、撮影した写真はクラウドサービスの「KSデータバンク」に保管できるため、万が一データが消えてしまっても問題ありません。
さらにKSデータバンクは、クラウドサービスであるため時間や場所に関係なくいつでも写真管理ができ、業務効率もアップしてくれるでしょう。
KANNA
KANNAは、施工管理のDX化に役立つアプリで電子黒板機能を搭載しています。
PCやスマホ、タブレットなどの複数端末に対応しており現場からの情報共有を効率化できます。
写真を選択するだけで報告書を作れるなど、情報共有の利便性を高められるアプリです。
またチャット機能も島刺しされており、現場ごとのコミュニケーションを活性化し、日報提出なども楽になります。
そのほか工程管理などの1つのアプリででき、無料から始められる高機能な電子黒板アプリです。
まとめ
今回は、電子黒板の概要から導入するメリット、おすすめのアプリを紹介しました。
電子黒板アプリは、工事写真の撮影が簡単になるだけでなく、写真管理の効率化、写真撮影の安全確保などにもつながります。
今回の内容を参考に電子黒板アプリの導入を検討してみてください。
また、工事写真の撮影・管理以外の業務も効率化したい方には、工務店業務全般を効率化できるソフトがおすすめです。
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また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
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