小規模工務店の課題は、人手不足による業務負荷やコストの増大です。
そのような悩みを解決できるのが建築管理システム。
建築管理システムとは、工事現場の受発注から契約作業、売上回収を一括しておこなえるシステムです。
建築管理システムを導入したい方向けに、概要と小規模工務店が建築管理システムを導入すべき理由、そしておすすめの建築管理システムを7つ紹介します。
目次
そもそも建築管理システムとは
建築管理システムとは、工事現場の契約から依頼主からの売上回収を一括しておこなえるシステムです。
建築管理システムには主に以下のような機能が備わっています。
- 受注管理
- 発注管理
- 施工管理
- 入金管理
契約から工事現場の工程管理、そしてお金の流れまですべて一元管理できるシステムです。
すべての工程をバラバラに管理すると効率が悪く、ミスや連携漏れが起きやすいことが難点。しかし、建築管理システムを導入すれば、すべての業務をひとつのシステムで管理できるため、ミス防止・効率向上が目指せます。
また、システムによっては商談管理やアフター管理機能も搭載しており、すべての業務を統合可能です。
小規模工務店こそ建築管理システムを導入すべき理由
小規模工務店はシステムを導入せず、エクセルや手作業で建築管理をしている会社も多いです。しかし、リソースが少なく従業員への業務負荷が増えがちな工務店こそシステム導入の効果をより感じられます。
具体的にはこの3つのメリットが得られます。
長時間労働の改善
小規模工務店は従業員数が少なく、一人で複数の業務を検認しているケースが多くなっています。業務負荷が多く、長時間労働になりがちです。
しかし、建築管理システムを導入すれば、システム上での業務を自動化できるため負荷が減り、残業時間が減るでしょう。
残業時間の長さは、疲労やストレス蓄積の原因となり結果的に仕事のパフォーマンスが落ちる原因となります。
長時間労働の問題を解決でき、労働環境の改善し、仕事効率も上がるでしょう。
業務の属人化の解消
小規模工務店では、業務の属人化が起こりやすいです。リソースが少ない工務店では、一人が病欠すると業務に支障が出やすいことが課題となります。
急な欠員に対応できないと、クライアントとの納期を達成できないなどの問題が起きるでしょう。
建築管理システムで効率化を図り、誰もが業務に取り組める仕組みを作れば、属人化が解消します。
仕事のシェアも可能で、業務の偏りを解消して誰かが休んだら回らないという状況改善ができるでしょう。
業務効率化によるコスト削減
建築管理システムの導入により、コスト削減も可能です。特に小規模工務店では大規模工事をいきなり請け負うなど、利益を拡大していくよりもコスト削減をして利益率を上げるほうが、粗利率向上が早く達成できます。
そのために一番着目すべき点が人件費です。
小規模工務店は、リソースの少なさから長時間労働が増え、残業代が増えがちですが、建築管理システムで工数を減らせば、残業時間自体が減少してくるでしょう。
コストが減ると同時に、効率化によって浮いた時間に別の工事を受注したり、営業がクライアントとより商談の時間をとれることで受注工事の数を増やせます。
コストカットと営業活動の促進を同時に進められ、小規模工務店の収益改善につながるでしょう。
小規模工務店が使いやすい!建築管理システム7選
小規模工務店が使いやすく導入しやすい建築管理システムを7つ紹介します。
それぞれのシステムの特徴について解説します。
この中から自社が求める機能を搭載しており、使い勝手の良いシステムを選ぶ参考にしてください。
AnyONE
「AnyONE」は、小規模工務店におすすめの建築管理システムです。クラウドですべてのデータを一元管理でき、業務効率化に貢献します。
AnyONEの特徴は以下です。
- 受発注管理機能
- 実行予算管理
- 契約書作成
- 各種帳票作成
- 入出金管理
- 施工管理
- エクセルに似た操作感
受発注管理から見積り作成など、工務店の業務を一元管理できるように設計されており、すべての業務をこのシステムひとつで管理できます。
また、エクセルに似た操作感でITに疎い高齢の大工なども利用しやすいと評判です。
アプリ版も提供しており、社内外問わず使用でき、テレワークや移動時間の削減にも役立ちます。
ここまで2,700者以上の工務店で導入されており、中小規模工務店利用実績も多いです。
またAnyONEはすぐに活用できるエクセルテンプレートを配布しています。
システムの導入前に、エクセルテンプレートを使用して社内業務の効率化を体験してはみてはいかがでしょうか。
ガリバー匠
ガリバー匠は、建築業のシステム部が開発した建築管理システム。建築業特有の会計基準に対応しており、予算管理や見積り作成、原価管理も可能です。
一部機能のみの導入も可能で、必要な部分だけ予算を抑えて導入できることが特徴です。
- 小規模工務店向けの建築管理システム
- 財務・原価・支払管理を一括しておこなえる
- リアルタイムで情報更新されるため連携が楽
50名以下の工務店向けのシステムであり、予算管理・原価管理・支払管理など、工事に関わるお金の管理を統合できるので、業務が効率化します。
リアルタイムでの情報共有ができ、常に最新情報を社内で共有できることも特徴です。
ダンドリワーク
ダンドリワークとは、現場の声を集めて生まれた建築管理システムです。ダンドリワークの特徴・機能は以下です。
- 受発注管理
- 工程表管理
- 図面管理
- 仕様書管理
- 現場情報共有
- コメント・チャット機能
- 検査機能
受発注から工程表の管理、図面の一括管理でもでき現場も事務方も業務が効率化します。
コメントやチャット機能もついているため、現場と本社側のコミュニケーションも活性化するでしょう。
ANDPAD
ANDPADは、建築管理だけでなく営業支援もできるマルチなシステムです。
- 受発注管理
- 現場情報・資料管理
- 施主との情報共有機能
- 工程表の発行
受発注管理をはじめとして、施主とのコミュニケーションや情報共有も、アプリ上でできます。また現場の情報や図面などをアプリで一括共有可能です。
すべてクラウド上での管理のため、外部からのアクセスも容易で、移動時間の短縮・コスト削減にもつながるでしょう。
詳しくは、ANDPADの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
建て役者
建て役者とは、商談からアフター管理まで一括しておこなえる建築業向け建築管理システムです。
カスタマイズが豊富で、自社のノウハウやフローに合わせて、導入時に徹底したサポートがついていることもメリットです。
- 顧客管理
- 商談管理
- 見積り作成
- 契約書作成
- 受発注管理
- 実行予算管理
- 工程管理
- 原価管理
たくさんの業務を一元管理でき、システムを業務ごとに使い分ける必要がなくなります。小規模工務店の業務をシームレスにし、全員で業務をシェアする体制が作りやすくなるでしょう。
詳しくは、建て役者の機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
現場Plus
現場Plusは初期費用1万円、月額費用1万円から導入できる安価な建築管理システムです。
- 電話・FAXなどの連絡手段をアプリで統一
- 案件の管理が容易になる
- 図面などの共有
- 施工管理
- 工程管理表
- 他会計ソフトなどとの連携
すべての連絡をアプリで統合でき、また工程表に図面や資料を簡単に添付できます。
施工管理はもちろん、ほか会計ソフト・積算ソフトと連携させて予算管理に活用できることもポイントです。
現場ポケット
現場ポケットは、アプリの使い勝手に定評がある建築管理アプリです。
利用方法が簡単なため、リソース不足に陥りやすい工務店でも手間無く導入しやすいでしょう。
- 施工管理機能
- 図面管理
- 現場との情報共有・指示機能
- 現場ログ・履歴共有
- 各種報告書などの作成
アプリを用いて簡単に図面の共有や指示が出せ、移動時間などの短縮につながります。
詳しくは現場ポケットの機能や評判、口コミを解説している記事をご確認ください。
まとめ
小規模工務店の方は、建築管理システムを導入しましょう。リソースが不足しがちで、属人化しやすい作業を自動化し、業務効率を向上させられます。
作業効率が上がることで、長時間労働が解消され、労働環境も良くなるでしょう。またコストカットと空いた時間の有効活用ができるようになるため、利益拡大も目指せます。
この記事では、5つの建築管理システムを紹介しましたが「この5つの中で自社に向いているシステムはどれだろう」と悩んでいる方もいるでしょう。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。