現在の建設業界は、人件費や材料費の高騰で従来通りの業務の進め方では、利益を確保することが難しくなっています。
「売上は年々増えているが、利益が残らない」と悩んでいる工務店は、多いでしょう。
これからの建設業界でしっかりと利益を残すためには、業務効率化を推進し無駄を省く必要があります。
業務効率化をおこなう方法の1つとして、IT導入補助金を活用し、業務効率化ツールの使用するのがおすすめです。
本記事では、業務効率化ツールの概要とIT導入補助金について解説します。
目次
工務店向け業務効率化ツールとは
工務店向け業務効率化ツールとは、工務店業務に関する情報を一元管理し、業務の効率化をおこなえるツールです。
家づくりには、営業・施工管理・経理など、さまざま部署が参画します。
1つの案件に多くの人が関わるため、アナログな情報管理だと1人ひとりの持っている情報が異なり、無駄な作業や生まれやすいです。
業務効率化ツールの活用で、情報が一元管理され、同じ内容の二重入力などの無駄な作業を削減できます。
IT導入補助金を活用して導入すべき理由
業務効率化ツールを導入後の効果が分からないため、ツールの導入に踏み切れない方は多いでしょう。
ここでは、下記3つの業務効率化ツール導入を効果を解説します。
情報の一元管理
業務効率化ツールの導入の1つ目の効果は、情報の一元管理が可能となることです。
3億円規模の売上がある工務店は、案件数も多くなり、エクセルや紙の情報管理では欲しい情報へすぐに辿り着くことが難しくなります。
案件に関する情報をツール上に集約することで、欲しい情報を簡単に検索可能となります。
また、ツールによっては入力した情報の流用が可能です。
例えば「見積り書の情報を実効予算に反映させる」ことも可能で、同じ内容を何度も入力する手間が省けます。
ペーパーレス化
2つ目の効果は、ペーパーレス化による業務効率化をおこなえることです。
案件数が少なければ、紙での情報管理に課題を感じづらいでしょう。
しかし、案件数と売上が増えてくると、下記のようなことが発生し業務の妨げとなります。
- 欲しい情報が見つけづらくなる
- 紙の印刷・管理にコストが掛かる
- 紙が破れたり、文字が薄くなり情報を確認できなくなる
ペーパーレス化によるメリットは、下記の通りです。
- 情報を探しやすくなり業務効率化につながる
- 紙の印刷・管理のコストを削減できる
- 業務をテレワークでおこないやすくなる
- セキュリティを向上できる
売上が3億円規模の工務店は、売上や利益・業務効率化だけでなく働き方改革の観点からも、ペーパーレスで情報管理することをおすすめします。
ペーパーレス化のメリットについて詳しく知りたい方は、解説した記事をご確認ください。
粗利率改善
3つ目の効果は、粗利率を改善できることです。
利益を残すためには、お金の流れの把握が必要となります。
しかし、紙やエクセルで情報を管理している場合、情報がバラバラでお金の流れを把握することは難しいです。
特に売上が3億円規模の工務店は、案件数も多く従来通りの管理方法では、案件ごとの改善点を見つけることは簡単ではありません。
業務効率化ツールは、情報が一箇所に集めるため、お金の流れを簡単に把握可能です。
仮に予算と実際の発注額に差異が発生した場合でも、お金のやり取りを簡単に振り返られるため、問題点を簡単に洗い出すこともできます。
低利益率工事や赤字工事の問題点を分析できれば、粗利率の改善をおこないやすくなるでしょう。
業務効率化ツールの機能
導入にメリットのある業務効率化ツールですが、具体的な機能が気になる方もいるでしょう。
ここでは、業務効率化ツールの主要機能を下記5つ紹介します。
顧客管理
顧客管理とは、下記のような顧客に関連する情報を管理することです。
- 個人情報
- メールアドレス・電話番号
- 展示会などの来場記録
- DMの送信記録
- 商談履歴
- お問い合わせ履歴
顧客に関する情報をまとめておけば、顧客からの問い合わせに担当者以外の社員でもスムーズな対応が可能です。
過去の取引内容から、適切な時期に定期点検やリフォームの提案をおこない、新たな商談につなげられます。
施工管理
現場の進捗状況確認や工程表作成もおこなえます。
工事の進捗状況はツールに集約することで、パソコンやスマホからいつでも最新情報を把握可能です。
工事に欠かせない工程表や書類は、ツールに保存しておくことで、工事関係者とスムーズに共有できます。
管理者はツールを確認するだけで、全て工事状況を把握できるため、情報共有に手間が掛かりません。
書類・写真管理
書類や写真は、案件にごとに分けて管理できるため、必要な状況をすぐに取り出せます。
顧客情報や現場情報に紐付けして書類や写真を管理すれば、担当者でなくとも簡単に情報の検索が可能です。
撮影した写真はすぐにクラウド上にアップされるため、手動で写真整理をおこなう手間が掛かりません。
入出金管理
ツールで見積りを作成していれば、見積りデータを元に請求書の発行をおこなえます。
見積りデータを活用するため、入力ミスや二重入力の手間が掛かりません。
請求書の発行予定や入金予定日を設定することで、アラームで知らせることも可能で、請求漏れや入金漏れの発生を防止します。
アフター管理
数年先のメンテナンス予定を設定することで、最適なタイミングで顧客にリフォームや定期点検の提案をおこなえます。
また設備機器の情報を登録も可能です。
導入した設備機器をいち早く特定できれば、トラブルが発生した際にもスムーズな対応をおこなえ、顧客からの信頼を得られるでしょう。
IT導入補助金とは
業務効率化ツールは大変便利ですが、導入には費用が掛かるため二の足を踏んでしまう方も多いでしょう。
中小企業や小規模事業者向けの補助金制度の『IT導入補助金』はご存じでしょうか。
IT導入補助金を活用すると、少ない費用負担で便利なITツールを導入可能です。
ここでは、IT導入補助金についての理解を深めるため、下記2つを解説します。
IT導入補助金活用の効果
IT導入補助金は、業務の効率化に貢献するITツールを導入すると「5万円〜350万円」の補助金を受けられる制度です。
補助率は、導入するサービス購入金額の「3/4」「2/3」以内となっています。
詳しくは、支援事業者に選ばれているITツール提供事業者にご確認ください。
対象企業
IT導入補助金の対象企業となるためには、下記の要件を満たす必要があります。
1つ目は、中小企業・小規模事業者であることです。
業種によって中小企業・小規模事業者の定義は異なりますが、建設業の場合は「資本金3億円以下」「常勤の従業員が300人以下」のどちらかを満たさなければなりません。
2つ目は、交付申請時点において、日本に登録されている個人または法人で、日本国内で事業をおこなっていることです。
3つ目は、交付申請の直近月において、申請者が営む事業場内の最低賃金が法令上の地域別最低賃金以上であることです。
4つ目は、gBizIDプライムを取得していることです。
gBizIDプライムに関しては、「gBizID」ホームページをご確認ください。
その他細かい要件はありますが、難しい条件ではありません。
詳しくは、補助対象について-IT導入補助金2024をご確認ください。
IT導入補助金対象のおすすめ業務効率化ツール3選
IT導入補助金は、ITツールであれば補助金が交付されるわけではありません。
IT導入補助金を活用するならば、支援事業者に選ばれているITツール提供事業者の製品を導入する必要があります。
しかし、ITツール提供事業者は非常に多いため「自分ではどの事業者の製品が良いか選べない」と悩む方もいるでしょう。
ここでは、IT導入補助金を活用できるおすすめツールを3つ紹介します。
ツール名 | サービス詳細 |
---|---|
AnyONE | ・6年連続で支援業者に選ばれている ・工務店業務全般に対応している ・エクセルに似た操作感 |
アイピア | ・部署を問わず使用できる業務管理ツール ・クラウドツールで外出中でも業務を進められる ・直感的な操作で誰でも簡単に操作可能 |
建て役者 | ・「100社100通り」の業務管理を実現できる ・16年で600社以上に導入 ・引合からアフターフォローまでの業務に対応 |
AnyONE(エニワン)
業務効率化システムの『AnyONE』を提供しているエニワン株式会社は、6年連続で支援業者に選ばれています。
2021年の実績は「採択率92.2%超」「採択総額1.2億円」となっており、IT導入補助金を初めて利用する会社にとって、とても頼れる存在といえるでしょう。
また、業務効率化システムの『AnyONE』は、工務店業務全般に対応しています。
売上が3億円規模の工務店で、全ての業務を「IT化・効率化したい」方におすすめのツールです。
操作性はエクセルと似ており、エクセルを使用したことがあれば迷わず操作できます。
詳しくは、AnyONEの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
さらにエニワンは、IT導入補助金の申請を簡単に理解できる資料をプレゼントしています。
IT導入補助金に興味のある方は、下記リンクよりお問い合わせください。
アイピア
アイピアは、リフォーム・建設業に特化した業務管理ツールです。
顧客管理や見積り作成、工程管理・請求・入金管理などさまざまな業務に対応しています。
クラウドツールのため、外出中でも簡単に情報共有・確認をおこなえるため、大変便利です。
パソコンが苦手な方でもすぐに使用できる設計のため、年齢層が高い会社でもすぐに業務に定着するでしょう。
詳しくは、アイピアの機能や特徴、口コミ・評判を解説した記事をご確認ください。
建て役者
建て役者は「100社100通り」の業務管理を実現できる、業務一元管理システムです。
16年で600社以上の導入実績を持っており、システムのカスタマイズに強みがあります。
また、引合からアフターフォローまでの業務に対応しており、建て役者だけで工務店業務の大部分を効率化可能です。
詳しくは、建て役者の機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
まとめ
本記事では、業務効率化ツールの概要とIT導入補助金について解説しました。
3億円規模の売上のある工務店が、さらに会社を成長させるためには業務効率化ツールによる業務改善が欠かせません。
しかしITツール導入には、費用が掛かるため二の足を踏む会社も多いでしょう。
IT導入補助金を活用すれば、小さい費用負担でITツールを導入可能です。
ITツールの導入を検討されている方は、ITツール提供会社へ相談することをおすすめします。
また「自社に最適なITツールが分からない」と悩む方もいるでしょう。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。