太陽光発電は脱炭素社会への移行と電気代削減の両面からニーズが高まっています。
特に大阪府では「ゼロカーボン おおさか」を掲げ、太陽光発電の普及に力を入れています。
その一環として実施されている「みんなのおうちに太陽光」共同購入支援事業は、工務店営業担当者が知っておくべき重要な制度です。
この記事では、大阪府の太陽光発電支援制度の特徴と活用法、そして期間外でも提案できる太陽光リースについて解説します。
大阪は太陽光発電先進地域！？
大阪府は、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「ゼロカーボン おおさか」の実現を目指し、太陽光発電の普及を積極的に推進しています。
その中でも、共同購入制度や補助金制度などを活用し、多くの府民が導入しやすい環境を整えています。
営業担当者としてこれらの制度を把握しておくことで、施主への提案の幅が広がるため、工務店の営業の方も制度を覚えておきましょう。
太陽光発電の共同購入システムを導入
太陽光発電の共同購入システムとは、販売施工事業者を大阪府が選定し、適正価格で太陽光発電を設置できるようにする仕組みです。
この制度は、大阪府と株式会社アイチューザーが連携して行います。
太陽光発電設備を個別に購入するよりも価格が抑えられる可能性があるため、多くの府民にとってメリットの大きい制度となっています。
なお、この仕組みは大阪府だけでなく他の都道府県でも実施されている事業です。
施主に太陽光発電を提案する際の有力な選択肢として覚えておきましょう。
「ゼロカーボン おおさか」という独自の脱炭素施策を実施
大阪府は、「ゼロカーボン おおさか」という脱炭素施策を進めています。
「ゼロカーボン おおさか」とは、再生可能エネルギーの導入を促進し、エネルギーの地産地消を推進、太陽光発電の普及を加速させることで、環境負荷の少ない社会の実現を目指すものです。
これらの取り組みの一環として大阪府は太陽光発電の共同購入システムにも積極的に参加しています。
工務店としても、この施策を理解し施主に説明できることで、提案の説得力が増します。
大阪で注目されている「みんなのおうちに太陽光」とは？
「みんなのおうちに太陽光」は、自治体が共同で実施する太陽光発電の共同購入支援事業です。
全域から購入希望者を募り、太陽光パネルと蓄電池の導入をサポートしています。
施主にとっては信頼できる制度を通じて設備導入ができるメリットがあり、工務店としても参考にすべき取り組みです。
この制度を知っておくことで、施主からの質問にも適切に対応できます。
太陽光パネルや付帯設備の共同購入支援事業
「みんなのおうちに太陽光」では、個別に購入するよりもお得な価格で太陽光発電システムを導入できる可能性があります。
事業に応募する人が増えるほど、安く太陽光パネルや蓄電池を購入できるためです。
さらに、大阪府と株式会社アイチューザーが連携し、固定価格で太陽光発電設備や蓄電池を購入できるようにしているため、そもそもの太陽光パネルや蓄電池の本体価格も適正価格で購入できます。
そのため、販売店による設備の価格のばらつきがなく、悪質な業者により価格の釣り上げがないのがメリットです。
さらに、自治体である大阪府が事業を運営しているため、信頼性が高く、安心して申し込むことができます。
大阪府が運営しているため安心度が高い
「みんなのおうちに太陽光」は大阪府が管轄しているため、悪徳業者から太陽光発電設備を購入するリスクがありません。
そのため、安心して太陽光パネルや蓄電池を導入できます。
また、入札で選定された販売施工事業者が施工を行うため、施工品質も一定の水準が確保されています。
施工後のトラブルも少なく、購入から設置まで安心できる仕組みです。
施主が太陽光導入に不安を感じている場合、この点を強調することで安心感を与えられます。
太陽光パネルをお得に購入可能
過去の実績では共同購入を利用することで、太陽光パネルが最大30.3%オフ、太陽光パネルと蓄電池のセットで最大29.0%オフになった事例があります。
市場価格で購入するよりもかなりお得に太陽光パネルの購入や設置が可能と、そもそも高額な設置費用を抑えることができるのが魅力です。
施主に提案する際は、具体的な削減額を示すことで検討材料を提供できます。（【参考】太陽光発電及び蓄電池システムの共同購入支援事業／大阪府（おおさかふ）ホームページ [Osaka Prefectural Government]）
市場価格で購入するよりもかなりお得に太陽光パネルの購入や設置が可能と、そもそも高額な設置費用を抑えることができるのが魅力です。
蓄電池やエコキュートも対象
「みんなのおうちに太陽光」は3つのプラン、その他のオプションが選べます。
- 太陽光パネル
- 太陽光パネル＋蓄電池
- 蓄電池（すでに太陽光パネルを設置している方向け）
これらのプランには施工費や安全対策費、保証費が含まれています。
また、オプションで以下の機器も併せて購入が可能です。
- 屋根補強修繕
- V2H
- ソーラーカーポート
- エコキュート
施主のニーズに合わせて最適な組み合わせを提案できるよう、各設備の特徴を把握しておきましょう。
大阪府の太陽光パネル共同購入事業の要項
令和7年のキャンペーンはまだ発表されていないため、令和6年度のキャンペーンをもとに詳細を解説します。
最新情報は定期的にチェックし、施主に正確な情報を提供できるようにしておきましょう。
みんなのおうちに太陽光の適用条件
みんなのおうちに太陽光を利用できる対象は、大阪府に居住している一般家庭や事業者です。
施主が条件に該当するか事前に確認することで、スムーズな提案が可能となります。
地域によって制度は異なるため、各自治体の情報を収集しておくことも大切です。
対象製品
「みんなのおうちに太陽光」の対象となる製品は以下の通りです。
- 太陽光パネル
- 蓄電池
- エコキュート
- V2H
- ソーラーカーポート
なおエコキュート、V2Hやソーラーカーポートはオプションでの申し込みが必要となります。
施主のライフスタイルや予算に合わせた適切な組み合わせを提案できるよう準備しておきましょう。
キャンペーン期間
令和6年度の参加登録期間は、4月3日から10月17日まででした。
令和7年度のキャンペーンについてはまだ発表がありませんが、予想では同時期に公募を開始すると思われます。
「みんなのおうちに太陽光」のページにて、キャンペーン開始時にメールで通知を受け取れます。
気になる方は事前登録をし、キャンペーンの開始に合わせて申し込みを実施できるようにしておきましょう。
大阪府の太陽光パネル共同購入事業を利用する際の流れ
令和7年分の太陽光パネル共同購入事業開始に合わせて申し込みができるよう、事前に利用の流れを把握しておきましょう。
施主にもわかりやすく説明できるよう、各ステップの内容を理解しておくことが重要です。
STEP1：参加登録
大阪府の共同購入事業への参加を決定したら、公式サイトから登録を行います。
STEP2：販売施工事業者の選定
大阪府と提携している支援事業者（株式会社アイチューザー）が販売施工事業者を審査し、適正な業者を選定します。
工務店として選定されるためには、品質や実績などの基準をクリアする必要があるため、悪質な業者は販売施工事業者に選ばれません。
STEP3：見積りの確認
登録後、希望する設備の見積もり金額を確認します。
施主が金額に疑問を持った場合に説明できるよう、一般的な市場価格との比較データなども用意しておくと良いでしょう。
STEP4：調査申込
見積もり内容を確認し、納得できたら調査を申し込みます。
STEP5：調査・契約
販売施工事業者が自宅を訪問し、設置可能かどうかを現地調査します。最終的な購入判断を行い、納得できれば契約を締結します。
なお、キャンペーンの期間外のうちは太陽光リースの利用も選択肢の一つです。
また、すでに太陽光パネルを設置している方は、蓄電池のみの共同購入も可能です。
太陽光リースについて詳しく知りたい方向けの記事もご覧ください。
まとめ
大阪府では、「ゼロカーボン おおさか」を掲げ、太陽光発電の導入を積極的に支援しています。
特に、「みんなのおうちに太陽光」制度を活用すれば、適正価格で太陽光パネルや蓄電池を導入できる可能性が高まります。
興味がある方は、大阪府の公式情報をチェックし、賢く活用しましょう。
太陽光リースとの組み合わせによる提案も視野に入れることで、施主のニーズに合わせた柔軟な対応が可能です。
また、初期費用を抑えることが目的であれば、太陽光リースの提案もおすすめです。
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