戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業とは?事業内容から申請の流れまで解説

今年2021年度(令和3年度)から、環境省主導のもとで戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業が始まりました。

名前の通りZEH化等を行う戸建住宅の支援を行う事業ですが、これまでのZEH支援事業との違いなど事業内容についてよく分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業について、事業背景と目的、事業内容、申請の流れとスケジュールを解説します。

戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業とは

戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業とは

戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(以下ZEH)化等支援事業とは、ZEH化をはじめとした省エネ戸建住宅を新築、購入または改修した「個人」を対象に補助金を交付する事業です。

ZEH関連の支援、推進自体はこれまでも環境省・経済産業省・国土交通省の3省が連携して行ってきましたが、戸建住宅ZEH化等支援事業は環境省主導で今年度より新たに開始されました。

内容としては環境省が以前より行っていたZEH支援等に、前年度(2020年度)まで経済産業省が行っていたZEH+の支援を加えたものであり、規模も大きく2021年度概算要求では65.5億円が予算として要求されています。
【参考】環境省 エネルギー対策特別会計を活用した環境省の温室効果ガス削減施策

ここではまず戸建住宅ZEH化等支援事業が新設された背景と目的について解説します。

戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業とは
  • 事業の背景
  • 事業の目的

事業の背景

ZEH化等の支援事業推進の背景には、国が進める以下2つ目標があります。

ZEH化等の支援事業推進の背景
  • 2030年までに新築住宅の平均でZEH実現
  • 2050年カーボンニュートラルの実現を目指す

ZEHとは「Net Zero Energy House」の略で、断熱性能などの向上や高効率な設備システム、再生可能エネルギーの導入などによって一年間のエネルギー消費量が概ねゼロ以下となる住宅のことです。

ZEHは断熱性や省エネに優れるため導入が推進されており、「地球温暖化対策計画(2016年)」および「第5次エネルギー基本計画(2018年)」において「2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」という政策目標が設定されています。

またカーボンニュートラルとは二酸化炭素排出量を抑えることで「人の活動によって発生する二酸化炭素」と「森林などによって吸収される二酸化炭素」の量をプラスマイナスゼロにするという意味の言葉ですが、こちらも2050年までの実現が目標とされています。

これらの目標に基づき国ではZEH化等の支援をはじめさまざまな政策・事業を行っていますが、環境省は2021年度のエネルギー対策特別会計予算要求時に自らをこうした政策の総合調整役と位置付けました

こうした経緯から環境省が、経済産業省の行っていた支援も含めたZEH支援等を主導し、戸建住宅ZEH化等支援事業を新設したと考えられます。

こちらには以下2つの別KW記事関連リンクを設置することを想定しています。
・「ZEH住宅とは?言葉の意味からメリットやデメリット、関連補助金まで解説!」
・「カーボンニュートラルとは?意味と建築業界の取り組みを解説」

事業の目的

環境省は戸建住宅ZEH化等支援事業の目的として以下の3点をあげています。

戸建住宅ZEH化等支援事業の目的
  • ZEH普及と高断熱化の推進
  • 2030年までの新築住宅平均でのZEH実現
  • 2030年度家庭部門からのCO2排出量約4割削減(2013年度比)

【参考】 環境省 戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業

これらの目的を見るに、戸建住宅ZEH化等支援事業の主軸はやはりZEHの推進と実現といえるでしょう。

ただし戸建住宅ZEH化「等」支援事業となっているように、ZEH化以外の高断熱化や低炭素化に寄与する住宅リフォーム等に関しても事業の対象としています。

このように戸建住宅ZEH化等支援事業では、ZEH化や高断熱化、低炭素化の推進とCO2排出量の削減がその目的となっています。

 戸建住宅ZEH化等支援事業の事業内容と利用条件

 戸建住宅ZEH化等支援事業の事業内容と利用条件

戸建住宅ZEH化等支援事業では、戸建住宅の高断熱化による省エネ、省CO2化を支援するために4つの補助が用意されています。

補助対象はこれら4つの補助に該当する戸建住宅の新築、購入または改修をZEHビルダー/プランナーの関与のもとで行った個人ですが、対象住宅の居住者でなくてはならない点、政府が推進する国民活動「COOL CHOICE」への賛同登録を済ませている必要がある点にも注意が必要です。

戸建住宅ZEH化等支援事業の事業内容の利用条件
  • ZEHに対する補助
  • ZEH+に対する補助
  • 既存戸建住宅の断熱リフォーム
  • 家庭用電池、CLT・先進的再エネ熱等への補助

ZEHビルダー/プランナーとは、一定以上のZEH普及目標を掲げその実現に努めているSII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)登録の事業者を指します。

ZEHに対する補助

ZEHに対する補助では、ZEHの新築、購入、改修に対して1戸あたり60万円が補助額として交付されます

補助対象となる住宅は外皮基準や一次エネルギー消費量削減率などの基準をクリアした、ZEHロードマップにおけるZEH、またはNearly ZEH、ZEH Orientedの定義を満たしていることが必要です。

ZEH+に対する補助

ZEH+に対する補助では、ZEH+の新築、購入、改修に対して1戸あたり105万円が補助額として交付されます

ZEHに対する補助同様、補助対象となる住宅がZEHロードマップにおけるZEH+、またはNearly ZEH+の定義を満たしている必要があります。

家庭用電池、CLT・先進的再エネ熱等への補助

ZEHに対する補助、ZEH+に対する補助に加えて、以下の場合には追加補助が交付されます。

ZEH、ZEH+に対する補助の追加補助
  • 蓄電池の設置
    2万円/kWh、補助対象経費の1/3、20万円のうちいずれか低い額
  • CLT(直交集成板)など低炭素化に資する素材の一定量以上使用
    1戸あたり90万円
  • 先進的再エネ熱利用技術の活用
    1戸あたり90万円

既存戸建住宅の断熱リフォーム

既存戸建住宅の断熱リフォームでは、一戸あたりの上限額を120万円としてリフォーム費用の1/3が補助額として交付されます

また蓄電池や電気ヒートポンプ式給湯器、熱交換型換気設備等へは別途追加補助が交付されます。

戸建住宅ZEH化等支援事業における申請の流れとスケジュール

戸建住宅ZEH化等支援事業における申請の流れとスケジュール

最後に戸建住宅ZEH化等支援事業における申請の流れとスケジュールを確認しておきましょう。

なお、申請者は補助に該当する戸建住宅の新築、購入または改修を行った個人ですが、ZEHビルダー/プランナーなどの第三者による代行申請が可能であり一般的です。

戸建住宅ZEH化等支援事業における申請の流れとスケジュール
  • 申請の流れ
  • スケジュール

申請の流れ

戸建住宅ZEH化等支援事業における申請の流れは以下の通りです。

戸建住宅ZEH化等支援事業における申請の流れ
  1. 交付申請
    必要書類(郵送)をもとに申請者からSIIへ交付申請
    SIIによる審査を通過した場合交付決定
  2. 事業遂行
    交付決定番号を得た後に事業に着手
    取得したBELS評価書の写し提出などの中間報告
    事業および支払い完了
  3. 完了実績報告
    申請者からSIIへ完了実績報告書を提出
    SIIによる確定検査、補助金支払い
  4. 定期報告アンケート
    補助事業終了後から2年間、6カ月ごとに定期報告アンケートへ回答

SIIとは、戸建住宅ZEH化等支援事業を執行している「一般社団法人 環境共創イニシアチブ」のことです。

スケジュール

戸建住宅ZEH化等支援事業には「一般公募」と「新規取り組みZEHビルダー/プランナー向け公募」の2つの公募がありますが、いずれも先着順で行われます

それぞれのスケジュールは以下の通りです。

戸建住宅ZEH化等支援事業のスケジュール
  • 一般公募
    一次公募:5/6~6/18、事業期間12/10まで、完了実績報告12/17〆
    二次公募:7/5~8/20、事業期間1/21まで、完了実績報告1/28〆
    三次公募:8/30~9/24、事業期間2/3まで、完了実績報告2/10〆
  • 新規取り組みZEHビルダー/プランナー向け公募
    5/6~8/20、事業期間1/21まで、完了実績報告1/28〆

【参考】SII 令和3年度 戸建住宅ZEH化等支援事業

今年度最後の三次公募期間は2021年8月30日(月)10:00 ~ 2021年9月24日(金) 17:00必着です。
先着順のため申請の際は速やかに行うようにしましょう。

まとめ

今回は戸建住宅ZEH化等支援事業について、事業の背景や目的、内容から申請スケジュールまで解説しました。

戸建住宅ZEH化等支援事業自体は今年度から始まった事業ですが、基本的にこれまでのZEH支援等を環境省が総合調整役として取りまとめた事業といえるでしょう。

ZEH普及は国が政策として進めているものであり、今後も続くことが予想されます。

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