日産サクラは20kWhのバッテリーを搭載した電気自動車です。
軽自動車のため使い勝手も良く、V2H対応車種であることも相まって注目を集めています。
V2Hを導入したいと考えている施主が、どの電気自動車を買うか迷っている場合に、工務店営業としておすすめできる車種です。
本記事では日産サクラの概要やV2H性能について、日産サクラとV2Hを導入するメリットを紹介します。
目次
日産サクラとは
V2H導入を検討している施主にも人気の、軽自動車「日産サクラ」の概要を説明します。
ここからは日産サクラの特徴や性能を解説します。
日産サクラの特徴
日産サクラとは、日産自動車や三菱自動車と共同開発した、新型電気軽自動車です。
従来の日産製の電気自動車「リーフ」「ノート」は乗用車であり、小型の自動車はまだ日産からは開発されていませんでした。
サクラは軽自動車で街乗りにも最適で、エクステリア・インテリアの可愛らしさが魅力の人気車種です。
V2Hに対応していることはもちろん、インバーターを利用すれば、屋外でも電気を取り出して家電などを動かせます。
そのためアウトドアにも活用できる軽自動車として、注目されています。
日産サクラの性能
項目 | 内容 |
---|---|
バッテリー容量 | 20kWh |
充電時間 | 8時間(200Vの急速充電時) |
連続航続可能距離 | 180km |
価格 | 2,548,700円〜(グレードX)3,040,400円〜(グレードG) |
日産サクラの性能について解説します。日産サクラのバッテリー容量は20kWhと、一般的な家庭用蓄電池の10kWhと比較して2倍の大容量です。
また充電時間も200Vの急速充電を利用すれば6〜8時間と、短期間で充電可能。
価格は電気自動車の中では比較的安価な250万円台から購入できます。
日産サクラはV2H対応車
日産サクラは軽自動車型の電気自動車であるだけでなく、V2Hにも対応しています。
V2Hを導入する施主にとって重要なバッテリー容量、寿命について解説します。
日産サクラのバッテリー容量は20kWh
日産サクラのバッテリー容量は20kWhです。
家庭用の蓄電池容量は10kWhが多いため、約2倍のエネルギーを蓄電できます。
一般家庭で1日に消費する電力は11.66kWhであるため、日産サクラをフル充電しておけば、約2日間給電可能です。(【参考】家庭部門のCO2排出実態統計調査(家庭CO2統計)(環境省)
蓄電池の購入費用は100万円程度と日産サクラよりも安価ですが、バッテリー容量と自動車として使える点を考えると、十分蓄電池の代わりに利用できます。
バッテリー寿命の目安は8年
日産サクラのバッテリーの寿命目安は8年間、16万キロです。(【参考】日産:サクラ [ SAKURA ] 軽自動車 – 航続距離・バッテリー)
万が一正常な使用条件下で新車登録から8年または16万キロ到達前に、バッテリー容量が基準を下回った場合は、修理・部品交換してもらえます。
日産サクラとV2Hを連携させるメリット
日産サクラとV2Hを連携させるメリットを5つ紹介します。
V2Hを導入するためには電気自動車が必要ですが、価格が高く電気自動車への切り替えが難しい施主もいるでしょう。
その場合に工務店側から背中を押せるよう、メリットを理解しておいてください。
電気料金の削減
日産サクラとV2Hの連携で、電気料金を削減できます。
V2Hシステムは電気自動車に蓄電したエネルギーを、家庭で使えるようにするシステムです。
日中に電気自動車を使用し、夜間はサクラから給電して家庭に給電すれば、電力会社からの電力購入料を減らせます。
現在電気料金は、燃料価格の高騰に比例して高くなり続けており、一般家庭への負担となっています。
日産サクラとV2Hを併用すれば電気料金を削減できる点は大きな魅力です。
サクラの充電コストの削減
日産サクラの充電コスト削減にも、V2Hシステムが役立ちます。
V2Hシステムは電気自動車と家庭用の電流を、相互に使用できるようにする仕組みです。
一般的に電気自動車を充電する際は、充電スポットを利用します。
充電スポットの料金は提供元によって異なりますが、大手「e-Mobility Power」を利用した場合は1分あたり27.5円、普通充電の場合は3.85円かかります。(【参考】e-Mobility Power)
日産サクラをフル充電するためには6〜8時間かかるため、急速充電の場合は9,900〜13,200円必要です。(月額プランなどを利用しない場合)
しかしV2Hを導入すれば、家庭用の電力を日産サクラへ回して充電できます。
一般的な1kWhの電気代を30円として試算すると、自宅充電した場合の費用は以下のとおりです。
外部で充電するよりも自宅充電の方が圧倒的にコストが安くなるため、日産サクラの維持費を安くするためにもV2Hとの併用がおすすめです。
停電対策
日産サクラを用いてV2Hシステムを導入しておけば、停電対策となります。
20kWhのバッテリーにフル充電しておけば、一般家庭の1〜2日分の電力を賄えるためです。
万が一の停電時にV2Hでサクラのエネルギーを家庭用に給電し、家電を動かせます。
また充電が減ってくれば日産サクラで近くの充電スポットへいき、電気を運んでくることが可能です。
太陽光発電との連携で電力を有効活用
日産サクラとV2Hだけでなく、太陽光発電も連携すればさらに電力を有効活用できます。
太陽光で昼前に発電した電力をサクラに蓄電し、夜間にサクラから給電すれば、電力会社から購入する電力量はかなり減るでしょう。
サクラの維持費も安くなり、電力を有効に活用できるようになるため、V2Hと日産サクラ、太陽光発電の併用は非常におすすめです。
施主が太陽光発電設備の導入に迷っている場合は、以下の記事を参考にしてメリットを伝えてください。
日産サクラの購入には補助金を利用可能
日産サクラはガソリン車の軽自動車と比較すると、価格が高いです。
しかし、日産サクラの購入には補助金を利用できます。
「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」を利用すれば、日産サクラの購入費のうち55万円が支給されるため、約200万円ほどの施主負担のみで車を購入可能です。(【参考】令和4年度補正予算・令和5年度当初予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」(経済産業省)
またV2H設置機器の購入や設置工事についても、補助金が利用できるため、施主の費用負担は減らせます。
以下の記事でV2Hの設置費用の目安や補助金の概要について、解説しています。
まとめ
日産サクラは軽自動車ながら、20kWhの大容量バッテリーを搭載した電気自動車です。
街乗りに最適なサイズであることはもちろん、V2H対応車種である点も人気の理由となっています。
日産サクラは電気自動車の中では比較的手頃な価格で購入でき、小型であるため女性でも乗りやすく燃費も良いです。
V2Hには電気自動車が必須であるため、施主の中には電気自動車選びに困っている方もいるはず。
選択肢のひとつとして日産サクラの紹介、および補助金が利用できることをアドバイスできるようにしてください。
また日産サクラとV2Hの節電効果を最大化するためには、太陽光発電の併用もおすすめです。
費用が高額になると悩んでいる施主がいる場合は、初期費用無料の太陽光リースをおすすめします。
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2.9kWh×30円×6〜8時間=522〜696円
【参考】日産サクラ 1日の走行距離30㎞だと充電はどうなる? 冬編 | 電気自動車(EV)総合情報サイト