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2022年の住宅市場は郊外住宅!建設時のポイントを解説

2021年の住宅市場は郊外住宅!建設時のポイントを解説

近年注目を集めている郊外住宅。コロナ禍で都心より郊外へ目を向ける一般層が増えていましたが、「住環境として恵まれている住まい」を希望するように変わりつつあります。

そこで、郊外住宅建設時のポイントや注意すべき条例、顧客へのアドバイスポイントなどを解説します。

郊外住宅に注目が集まる住宅市場

郊外住宅に注目が集まる住宅市場

以前は立地の良い場所に住まいを構えることが主流でしたが、2021年には郊外で住まいを作ろうとする方が増えてきました。

なぜ郊外住宅が注目されるようになったのか、以下の理由が挙げられます。

郊外住宅に注目が集まる住宅市場
  • 2022年も郊外の地価上昇は維持
  • テレワークの普及により郊外の一戸建てへの良さに注目
  • 住まいの基本性能への費用を重要視

2022年も郊外の地価上昇は維持

東京圏の場合、都心よりも郊外に土地価格の安いエリアが多くあります。
また、国土交通省が2022年3月22日に発表した「公示地価」によると、東京圏都市部の公示地価変動率は2021年の落ち込みから回復し、全体として上昇傾向に。
一方で、東京圏の郊外エリアでは、2021年に需要が高まったことで地価が上昇している地域も一部ありましたが、2022年は地域全体として上昇傾向にあります。

郊外住宅は2021年に引き続き、需要を見込めるでしょう。

テレワークの普及により郊外の一戸建てへの良さに注目

2020年の新型コロナウイルスの影響により、住まいを選ぶ顧客心理に変化が訪れました。

蜜を避ける「テレワークの普及」により自宅で過ごす時間が増えたサラリーマンが多くなったことです。人の集まる都心のマンションに賃貸で選ぶより、自宅により快適さを求めて郊外の一戸建て住宅を選ぶようになっています。

仕事もプライベートも自宅のため、より環境が良い場所で快適に過ごしたいという考えが背景にはあります。郊外で理想の住まいの広さを確保できるのであれば、都心の利便性よりも生活の快適さを重視するようになってきました。

住まいの基本性能への費用を重要視

住まいに重要なことは、快適な生活を送るための基本性能です。

理想の性能を自宅に取り入れるためには、それなりの費用がかかってしまいます。

ただ、郊外で土地代を抑えて住宅を購入できるのであれば、基本性能にも多く費用を充てられます。

郊外住宅への引っ越しに役立つ「グリーン住宅ポイント制度」

郊外住宅への引っ越しに役立つ「グリーン住宅ポイント制度」

「グリーン住宅ポイント制度」とは、地方や郊外に移住する人が住宅を購入した場合に、家電などに交換できるポイントを付与する制度です。
条件は、東京23区に居住または通勤している方が、東京圏の対象地域外に新築住宅を購入して移住する場合です。
2021年10月末までの契約が対象であり、ポイントの発行申請や完了報告にも期限があります。
グリーン住宅ポイント制度の特徴を、以下で紹介します。


2021年度のポイント発行申請の受付は2021年12月15日をもって終了しました。2022年度の実施については未定です(2022年4月18日時点)。
郊外住宅への引っ越しに役立つ「グリーン住宅ポイント制度」
  • 新築住宅に最大100ポイント付与!
  • 移住で中古住宅購入の場合も最大45ポイント付与!
  • グリーン住宅ポイントは商品や追加工事へ交換が可能!

新築住宅に最大100ポイント付与!

一定の省エネ機能を満たす場合は最高60万ポイント、高い省エネ性能などを満たす場合は最高100万ポイントが付与されます。

最高100万ポイントを得る条件は、長期優良住宅かつ東京圏からの移住などの一定の要件に該当することです。

「郊外で土地代が安いこと」と「付与されたポイント」により、費用を抑えて新築住宅を購入できます。

移住で中古住宅購入の場合も最大45ポイント付与!

郊外などで中古住宅を購入すると最大45ポイントが付与されます。

中古住宅で対象となるのは、以下の4つです。

・空き家バンク登録住宅
・東京圏から移住するための中古住宅
・災害リスクが高い区域から移住するための中古住宅
・住宅の除却に伴う購入する中古住宅

グリーン住宅ポイントは商品や追加工事へ交換が可能!

発行されたポイントは、一定の要件に適合する商品や追加工事との交換ができます。また、環境や振興などへ役に立つ商品との交換もできます。(※1ポイント=1円相当)

具体的な商品は今後発表されるといわれています。

郊外住宅を建てる際に注意したい条例

郊外住宅を建てる際に注意したい条例

郊外住宅はさまざまな条例が関わる可能性があり、注意すべき条例があります。

ここでは3つの条例について解説します。

郊外住宅を建てる際に注意したい条例
  • 宅地造成
  • 分筆
  • 造成宅地防災区域

宅地造成

宅地造成とは、森林や農地などの宅地以外の土地を、住宅地などにするために、地盤の改良工事や排水施設の設置工事などを実施することです。
郊外で宅地以外の土地に住宅を建てるケースでは、まず住宅地へと変更しないと建設できません。
一定の規模を超える土地を宅地造成する場合、都道県知事等から「開発許可」を受けなければなりません。

分筆

分筆とは、1つの土地をいくつかに分けて登記を行う手続きのことをいいます。
郊外で大きな農地などに住宅を建てる場合、土地の一部だけを住宅地にして建設するために用いる手続きです。

造成宅地防災区域

造成宅地防災区域とは、「地震などにより土砂崩れや地盤沈下といった災害が起こる危険性が高い」として指定されているエリアのことです。
都道府県知事が「危険」と判断した区域では、災害を防ぐため土地の所有者に改良工事の勧告・改善命令を出すことを認められています。
土地の所有者は、災害防止のための擁壁などを設置する義務を負うこととなります。

造成宅地防災区域にある物件を売買契約する場合、「重要事項説明」でその旨をお客様に説明しなければなりません。

市街化調整区域に住宅を建てられる?

市街化調整区域に住宅を建てられる?

郊外によくある市街化調整区域には、住宅を建てることはできるでしょうか。

市街化調整区域に住宅は建てることができるのか、以下に詳しく解説していきます。

市街化調整区域に住宅を建てられる?
  • 市街化調整区域とは
  • 市街化調整区域に住宅を建てられるか
  • 市街化調整区域のデメリット

市街化調整区域とは

土地には、「市街化区域」と「市街化調整区域」の2つの種類があります。この2つの地域は、地方自治体ごとに都市計画法によって指定されています。

市街化調整区域とは、都市計画法第7条に基づき、市街化の開発を積極的に行わず、都市化を抑制するエリアです。原則として大規模な開発や建設を認められていません。

市街化調整区域に住宅を建てられるか

上記に記載した通り、市街化調整区域での建設は認められていないため、住宅を建てることは原則としてできません。
しかし、都市計画法第34条にて、「市街化を抑制すべき市街化調整区域である場合でも、要件に当てはまることで建築を認めても良い」という内容が規定されています。
つまり、例外的に住宅を建てることは可能です。地方自治体に申請し、条件をクリアすることで建設許可が下り、建設が可能となります。

市街化調整区域のデメリット

しかし、市街化調整区域での住宅建設には、建て方や建設規模に多くの制限がかかります。

そのため市場価格が割安な場合もありますが、住宅ローンの融資額が減額されるケースもあります。

そもそも住宅地ではないため、舗装・電柱などの生活インフラがなかなか整わず、整備に必要な費用を負担しなければならないケースもあります。

スーパー・コンビニなどの生活利便施設や交通機関が少なく遠いというデメリットもあります。

郊外住宅を購入する顧客へのアドバイス

郊外住宅を購入する顧客へのアドバイスポイント

郊外住宅は、一般地域と雰囲気や勝手が異なります。顧客に伝えるべき重要なポイントを把握した上で計画を進めることが重要です。
郊外住宅を購入する顧客には、以下のようなアドバイスをしましょう。

郊外住宅を購入する顧客へのアドバイス
  • 自分の目で現地を見てもらう
  • 長期間住む前提で住まいを見る
  • 院や学校などのインフラの充実度を調べる

自分の目で現地を見てもらう

郊外は都心と違い、「自然の豊かさ」や「不便さ」といった郊外ならではの環境があります。

お客様には実際に自分の目で現地を見てもらうようにしましょう。

郊外の良い部分だけをイメージし、悪い部分を把握していないようでは、快適に暮らすことができません。

必ず自分の目で確認してもらい、郊外の雰囲気をつかんだ上で計画を進めましょう。

長期間住む前提で住まいを見る

長い目で考えて住宅建設計画を行うように説明しましょう。
例えば、定年までの通勤を考えるのであれば、電車やバスの本数や終電の時間の充実した場所でないと不便です。
退職が近いお客様の場合、老後の生活を考えて、通勤を優先しなくても良い郊外の場所を選ぶようにアドバイスしましょう。

病院や学校などのインフラの充実度を調べる

小さいお子様が居るお客様の場合、病院や学校などのインフラの充実度は欠かせません。
郊外でもインフラにアクセスしやすい場所を勧めることが重要です。
引っ越しをしてから不便に思われる事がないよう、細かくヒアリングをして建設場所を検討しましょう。

まとめ

郊外住宅は年々注目を集めるようになっていましたが、コロナ禍でのライフスタイルの変化でも需要を高めています。
ただし、郊外住宅は都会と違い不便も受け入れなければなりません。お客様にはこの点も説明し、納得してもらった上で住宅購入を勧めましょう。
これまで住まいには特に通勤時間が重要視されてきましたが、リモートワークの普及や老後の生活などを踏まえ、お客様のニーズも多様化しています。最適な提案をできるようにしましょう。