建築業にはタブレットがおすすめ?導入目的や機器モデルを解説

建築・建設業の現場は、資材の搬入や図面の管理、作業員の管理など、さまざまな情報であふれています。

現場責任者の立場では、現場からPCがある事務所に戻って情報を整理したり、書類や図面を持ち歩かなければならなかったりと、非効率なことが多いでしょう。

そこで、便利なのがiPadをはじめとするタブレットです。必要なデータをその場でスムーズに確認・編集できるため、従来の事務作業や施工にともなう情報共有も円滑になります。

今回は建築・建設業でタブレットを導入する目的や、デバイスのモデルについて紹介します。建築・建設業で作業効率を高めたい経営者の方は、ぜひ参考にしてください。

建築・建設業でのタブレット導入目的

建築・建設業の現場にタブレットを導入する目的は、主に次の4つです。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

タブレットの導入目的
  • 図面閲覧・編集
  • コミュニケーションツール
  • 工事写真を大画面で投影
  • 点検・検査記録

図面閲覧・編集

建築・建設業では、土木現場にせよ電気工事にせよ、図面を頼りに監督者が作業員に指示を出して業務を遂行します。しかし、大規模な現場になるほど図面の数も増え、持ち運びが不便になります。

必要なページを探す手間もかかるほか、ときには図面を忘れてしまい、作業に遅れが生じるケースも少なくありません。

タブレットであれば、膨大な図面を一台で管理できるため、紙の図面を持ち運ぶ負担が減ります。図面を拡大することができるほか、複数人で図面を共有することにも便利です。

また、閲覧だけでなく編集もできるため、図面に書き込みをするために事務所へ戻る必要もありません。

コミュニケーションツール

建築現場では、職人のみで判断できない作業が日常的に発生します。その場合、随時責任者に現場を確認してもらいますが、規模が広い現場だと移動時間が増えてしまいます。

責任者が電話で指示を出すことも可能ですが、正確に状況を把握しないと施工ミスに繋がりかねません。

その点、タブレットにはカメラと通話機能が備わっており、責任者が移動しなくても状況把握や作業指示を行うことができます。

工事写真を大画面で投影

工事現場にともなう打合せの際、図面や写真などを用意しないと、作業のイメージが湧きづらいでしょう。

しかし、参加者全員に資料を配布するのでは、コピー用紙が大量に消費されるほか、突然参加者が増えたときに対処しきれません。

タブレットであれば、図面や写真をディスプレイやプロジェクターで映し出せます。打合せの準備に割く時間も減るため、担当者がコア業務に専念する時間が増えるでしょう。

点検・検査記録

点検や検査の際に、現場で結果を紙媒体に記入すると、油や土埃などで書類が汚れてしまうことが少なくありません。

汚れた状態の書類をファイリングするのは不衛生なだけでなく、顧客に提出するのにも失礼になります。そのため、再度事務所で書類を出力し、点検や検査結果を記入しなければなりません。

しかし、タブレットを使用すれば、点検や検査の結果を現場で記録して資料を作成できます。搭載されているカメラを活用すれば、写真を撮影して資料に組み入れることも可能です。

事務所に戻ってから結果をパソコンに入力し直したり、カメラの写真をパソコンにアップロードしたりする必要もなくなることでしょう。

タブレットのおすすめポイント

建設現場にタブレットを導入すれば、作業を効率化して不要なコストを削減できます。

例えば、3つの業務が挙げられます。それぞれの内容を確認していきましょう。

タブレットのおすすめポイント
  • 業務効率化システムにアクセス
  • 文書の作成時間を削減
  • 印刷費用の削減

業務効率化システムにアクセス

タブレットでは、アプリを通して業務効率化システムにアクセスできます。たとえば、施工管理システムを活用することで、現場の報告をチャットで管理したり、工程表を閲覧して日程変更を共有したりできます。

そのほか、顧客管理システムを利用すれば、スマホで発注・請求・納品などの手続きも実行でき、経理作業の業務を効率化することも可能です。

文書の作成時間を削減

建築業では検査や調査の業務も行われ、報告書の作成に携わるケースも少なくありません。

たとえば、設備の摩耗やヒビ、損傷などを目視や測定器でチェックし、その調査をもとに書類を作成する業務などが良い例でしょう。調査の際は基本的に紙に調査結果を記載して、事務所で報告書にまとめなおすのが一般的です。

タブレットを利用すれば報告書を現場で作成できるため、事務所に戻って調査結果をまとめなおす手間と時間が省けるでしょう。

印刷費用の削減

近年は情報や資料の保管場所がクラウドになりつつあり、デバイスがあればデータを閲覧・編集できる環境が整ってきました。したがって、タブレットを所有していれば必要な資料をデータで閲覧・編集でき、従来のように書類を出力しなくて済みます。

書類を出力する機会を減らせば、当然コピー用紙やインクにかかるコストも削減できます。加えて、重要書類以外の書類をファイリングする機会も減るため、書類を保管するファイルの購入費も削減することができるでしょう。

タブレットの種類

タブレットにはWi-Fiモデルとセルラーモデルの二種類があります。それぞれ基本的な性能は同じですが、通信方法が異なります。違いをおさえたうえで、自社に適したタブレットを選択するようにしましょう。

### Wi−fiモデル

Wi-Fiモデルとは、Wi-Fi環境が整っているエリアのみで通信が可能なタブレットです。

セルラータイプよりも価格が安く、タブレットのデバイス費用だけで利用できます。タブレットの導入コストを削減したい場合は、Wi-Fiモデルは適しているといえるでしょう。

ただし、先ほども述べたように、Wi-Fi環境がない場合にはネットを利用できないため、利用場所によっては機能を活用できない点には注意が必要です。

たとえば、施工現場ではインターネットを接続できるよう、アクセスポイントを設置しなければなりません。

主なアクセスポイントの設置方法としては、ケーブルの穴から電波を広げるLCX(漏洩同軸ケーブル)や、指向性アンテナによって特定の方向に電波を送信する広域無線などがあります。

セルラーモデル

セルラーモデルは携帯電話の電波を活用できるタブレットです。

場所に関係なくタブレットでインターネットを利用でき、事業所にWi-Fi環境が整っていない場合でも建築業務でデバイスを活用できます。

ただし、Wi-Fi専用モデルよりも価格が高い傾向があるため、導入の際にはコストに気を使わなければなりません。また、利用者情報を記録するSIMカードの契約も必要であり、手続きをする手間もかかります。

そのほか、電波が届かない通信エリアではWi-Fiモデルのケースと同様にアクセスポイントが必要です。

例えば、西松建設は2019年に、携帯電波が届かない地上30階建ての高層ビル現場で、無線LAN機器同士を中継する機能によって、LANケーブルを使わないWi-Fi環境の構築に成功しました。

このように、タブレットを導入する際はモデルを問わず通信環境の構築が必要になることもあるため、各建設会社の取り組みを把握して参考にすると良いかもしれません。

【参考】高層ビル現場で実用的なWi-Fi環境の構築に成功 -地上30階建ての高層ビル現場に導入開始-(西松建設)

まとめ

一般的に建築・建設業は、目に見える材料を用いて、目に見える建物を構築する仕事です。電波や通信のように視認できないIT技術は、関わりが薄いように思えるかもしれません。

しかし、建築・建設業とタブレットの親和性は極めて高く、従来の事務作業を大幅に削減できるほか、施工にともなう情報共有も円滑になることでしょう。

ただし、タブレットにはWi-Fiモデルやセルラーモデルがあり、導入にともなうコストや手続きが異なるほか、場合によってはアクセスポイントの設置も必要です。

自社に適したタブレットをスムーズに導入できるよう、デバイスの比較や事前計画などのシミュレーションを欠かさないようにしましょう。

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