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建設におけるドローンの活用方法とは?導入時の注意点も解説

建設現場にドローンを導入することで、業務効率化や危険な業務の回避などが可能となります。一方で飛行可能エリアの制限や天候の影響にも配慮しなければなりません。

この記事ではドローンの活用方法や注意点を、具体的な例を挙げつつ解説します。ドローンの導入で建設現場が抱える課題の解決を目指せるため、導入を検討している場合は参考にしてください。

建設現場におけるドローンの活用方法

ドローンは建設業務の効率化だけでなく、災害時の状況確認にも役立ちます。以下4つの活用法を解説します。

建設現場におけるドローンの活用方法
  • 施工管理
  • 測量
  • 建築資材の運搬
  • 屋根点検
  • 災害時の被害調査

施工管理

ドローンは空からの写真撮影ができるため、高層ビルやダム、橋梁といった大規模工事はもちろん住宅建設など幅広い工事の施工管理に活用できます。

施工管理に写真撮影は欠かせません。しかし人が撮影すると、どうしても撮影できる範囲に限界があります。また高所からの撮影には危険が伴うため注意が必要です。

ドローンでは地上から操作するだけで、空中から撮影できるため、事故・怪我のリスクを回避しながら質の高い撮影をおこなえます。写真撮影以外にも、ドローンを使って現場のパトロールを実施し、施工管理に取り組むことも可能です。

測量

ドローンが空から撮影した写真を活用すれば、地形の解析もおこなえるため、測量を従来よりスムーズにおこなえます。実際に、ゼネコンの中にはダム建設工事の際にドローンが撮影した写真をもとに3Dモデルの盛り土を生成し、土量計算を行ったという場合もあり、すでに現場でも活用されています。

また、これまで航空機などを使用しないと行えなかった山間部や森林の測量も、ドローン1つでできるため、測量にかかるコスト削減にもつながります

建築資材の運搬

ドローンを使って建築資材を運搬することも可能です。例えば、2階に使用する資材をドローンで運ぶ、重い資材をドローンに運ばせるといったことができれば、作業員の身体的な負担も軽減できます。ドローンが力仕事を代わりにおこなえば、力に自信のない方でも現場の作業ができ、幅広い人材の獲得も可能となります。

屋根点検

空撮できるドローンを活用すれば、屋根点検も簡単にできます。人が屋根に登って点検作業をおこなう必要がなくなるため、作業時間の短縮化が可能です。また、点検時に屋根に登ることで、屋根が傷ついたり転倒したりするリスクも無くなり、安全に点検作業をおこなえます。

そのほかにも、地上で協力会社や施主と一緒に屋根の状況をチェックできる点もドローンによる屋根点検の大きなメリットといえます。

災害時の被害調査

地震や台風、大雨といった災害が発生した時の被害状況の確認もできます。「地震で家屋が倒壊している」、「大雨で橋を通行できなくなり橋の向こう側の状況がわからない」など災害の程度によっては被害調査を実施できない事態も想定されます。

ドローンを飛ばせば、人が立ち入れない危険な場所に簡単にアクセスでき、状況を写真・動画に収めることが可能です。実際に、2018年に発生した西日本集中豪雨に伴う土砂災害の被害状況を調査するためドローンを活用した例もあり、すでに現場での導入は進んでいます。

建設現場でドローンを利用するメリット

建設現場にドローンを導入するメリットは、現場で働く人々の業務効率化と安全性向上を実現しつつ、業務に必要なデータを収集できる点にあります。

例えば、屋根に登ることなく屋根の点検ができる、作業員自らが重たい資材を運ぶ必要がなくなる、測量にかかる時間が短縮できる、といったことを挙げられます。

また、業務効率化が実現できれば、現場の人員を減らせるため、コストカットにつなげることも可能です。建設業界では慢性的な人手不足や長時間労働が大きな課題となっていますが、ドローンの導入で業界全体が抱える課題の解決も期待できます。

ドローン利用時の注意点

ドローンの建設現場導入により、業務効率化や生産性の向上が期待できます。ただし、いくつかの点に注意しなければなりません。

ドローン利用時の注意点
  • 飛行禁止エリア
  • 天候の影響

飛行禁止エリア

ドローンを飛ばす場合、自分たちの判断で好きな場所に飛ばすことはできません。ドローンには飛行禁止エリアが定められているため、あらかじめ把握しておく必要があります。

例えば、警察や消防活動など、緊急用務をおこなうために航空機が飛行する可能性のある「緊急用務空域」ではドローンを飛ばすことはできません。

また、以下の場所ではドローンを飛ばせますが、事前に飛行の許可を取り、安全を確保する必要があります。

飛行禁止エリア
  • 空港周辺
  • 150m以上の上空
  • 人家の密集地域

これらの場所でドローンを飛ばす場合は、空港の管理者や空域を管轄する管制機関などとの調整が必要です。

上記以外のエリアは許可を取らなくても飛行可能ですが、飛ばす際は以下に注意してください。

飛ばす際の注意点
  • アルコールを摂取した状態でドローンを操作しない
  • 夜間の飛行は避ける
  • 目視の範囲外でドローンを飛ばさない
  • イベントをおこなっている会場の上空では飛ばさない

ドローンを飛ばす際には、担当者の操作スキル不足やミスによる事故を起こさないように細心の注意を払うことが重要です。また、屋根の点検のためにドローンを飛ばして、近隣住民から騒音の苦情が届く、盗撮を疑われるなど、建設現場特有のトラブルもあるため併せて注意してください。建設現場でドローンを使用する際は、近隣住民への事前告知も欠かせません。

天候の影響

ドローンは、その日の天候次第で飛行できない場合もあります。特に雨風のある日はドローンが墜落したり風にあおられる可能性があるため、飛行を避ける場合もあります。

ドローンを建設現場に導入する場合、降水確率や風速など天気をこまめに確認したうえで、使用スケジュールを調整する必要があります。全天候型のドローンもありますが、どのような天候でも必ず使用できる、必ず安全というわけではありません。

梅雨の時期や台風の多い夏から秋にかけては、ドローンが使用できないため工程に影響が出る可能性もあります。ドローンを導入する場合スケジュールには余裕を持たせて工程を組む必要があるでしょう。

まとめ

今回は建設現場におけるドローンの活用方法から、導入で得られるメリット、利用時の注意点などについて解説しました。

建設現場にドローンを導入することで、測量や施工管理、屋根点検などがおこなえるため、現場の作業員の負担が軽減され、業務効率化につながります。また、危険な作業をドローンに任られるため、安全性の向上も期待できます。

一方で、ドローンには飛行禁止区域がある、天候によっては飛行できない場合もあるといった点には注意してください。

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