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建設業の利益計算はなぜ複雑?計算式や問題点・解決するための取り組み

建設業の利益計算は会計基準が複雑で、多くの企業が課題を抱えている領域です。

しかし、利益計算が甘いと企業の運営実態を正確に報告できず、株主の信頼失墜の可能性もあるでしょう。

今回は、建設業の利益計算が煩雑な理由と計算方法、建設業の利益計算で起こりがちな問題点と解決策を紹介します。

この記事はこんな人におすすめです
  • 自社の利益計算でミスが多い
  • 見積りと最終的な利益額が全く違うことが多い
  • より効率的に利益計算をおこなう方法を知りたい

建設業の利益計算が煩雑な理由

建設業の利益計算が煩雑な理由

建設業はほかの業種よりも利益計算が複雑ですが、その理由を解説します。

建設業の利益計算が煩雑な理由
  • 工事期間の長さ
  • 請負金額が高額

なぜ建設業の利益計算は煩雑なのか、理由を知って対策しましょう。

工事期間の長さ

一般的な商社などの利益計算は、受注から仕入れ・納品までの時間が短期間です。

しかし、建設業は工事期間が長く数か月から数年かかるものもあるため、期間内に建設原価の変動があったり、不測の事態での追加費用がかかります。

また工事期間が長いために費用の入金が決算時期とずれることもあり、その場合は運営実態と計上される利益に誤差が生じるかもしれません。

期間が長いほど変動が起きる可能性が高くなるため、想定していた事前見積り時の利益と結果が一致しないことが多いです。

請負金額が高額

建設工事の請負金額は非常に高額であり、会計基準は「建設業会計」という処理基準を用います。

建設業は扱う商品自体が”工事の請負”であり、完成引き渡し時点で売上を計上する仕組みです。

一般的には商品の引き渡し時点で利益確定し、売上計上できます。

しかし建設業では、利益確定時点について2通りの考え方があります。

建設業の会計基準
  • 工事完成基準
  • 工事進行基準

「工事完成基準」とは、工事が完成し、完了審査を終えた時点で売上を計上する方式です。

考え方としてはシンプルですが、請負から納品までの期間が1年を超える場合は年内の売上は0になってしまい、企業実態と乖離してしまいます。

そこで用いられるのが、工事進行基準です。

「工事進行基準」とは工事進捗に合わせて工事高を部分的に計上します。

工期が1年以上にわたり、また請負額が10億円以上の工事、かつ請負対価の半分以上が請負日から1年以内に支払われると契約時に定められているものは、強制的に工事進行基準で利益計算される仕組みです。

このように一般的な商社やメーカーとは、そもそも会計基準が違うため利益計算が難しいと言われています。

建設業の利益計算の方法

建設業の利益計算の方法

建設業の利益計算の方法を簡単に解説します。

建設業の利益計算の方法
  • 粗利益
  • 粗利益率

建設業においての利益率を計算するにあたり、基本の計算式を覚えておきましょう。

粗利益

粗利益とは、売上高から工事原価をマイナスした数字です。

売上総利益と呼ばれており、単純に売上からかかった経費を差し引くことで求められます。

粗利益の計算式

粗利益(売上総利益)= 完成工事高(売上高)-工事原価(売上原価)

企業における利益をすべて合算した利益の仕訳であり、そこから投資などの事業以外での所得を差し引いた金額が経常利益。

つまり、粗利益とは、会社が出した利益の大まかな全体像です。

粗利益率

粗利益率とは、売上高に対する売上総利益率です。

以下の計算式で求められます。

粗利益率の計算式

粗利益率 = 粗利益 ÷ 売上高 × 100%

粗利益率が高いほど原価は低く収益性は高く、低ければ原価は高く利益は少なくなります。

自社の利益率が高いほど経営がうまくいっている証拠です。

企業は粗利益率を非常に重視しており、利益率の高い経営を考えていかなければなりません。

建設業の利益計算で起こりがちな問題点

建設業の利益計算で起こりがちな問題点

建設業の利益計算で起こりがちな問題を解説します。

建設業の利益計算で起こりがちな問題点
  • 見積りを安く算出
  • 未払金の把握が困難

そもそも建設業の会計基準は一般企業と大きく異なり、請負額や期間の性質上煩雑な計算方式を取らなければなりません。

問題をより細分化し、どうして利益計算でミスが生じるかを分析していきましょう。

見積りを安く算出

建設業の利益計算で起こりがちな問題点は、見積りを安く出しすぎてしまうことです。

競合他社との競争に勝つために見積りを敢えて安くしすぎると、最終的に想定していた見積り時の利益と現実に乖離が生じます。

最終的な粗利は見積りより少なくなり、利益率も下がってしまうでしょう。

利益が想定より低いと予算達成ができず、下方修正などのリスクも起こります。

株主に対しての説明義務も生じるため、経営者側としては大きなデメリットです。

未払金の把握が困難

建設業は請負期間が長いため、未払金の把握でミスが起こり得ます。

工事中に発生する未払金は以下のようなものです。

建設業における未払金
  • 未成工事支出金とは…まだ完成していない工事に対して発生した材料費、外注費、労務費など
  • 工事未払金とは…納品や人材の提供は受領しているが、まだ支払っていない材料費や外注費など
  • 未成工事受入金とは…完成する前に請負先から受け取った工事代金の一部

特に工事進行基準で売上計上する場合に、未払金が把握できていなければ、そもそも利益計算にミスが生じます。

未払金の把握ミスが生じると、当初の想定利益と粗利が全く異なってくるでしょう。

予算達成ができず下方修正せざるを得なくなったり、ほかの工事を無理に入れて予算達成するように調整して作業員に負荷がかかります。

建設業の利益計算は以上のような問題が起こりやすく、ミスや計算作業の負荷が大きいです。

建設業の利益計算を楽にする方法

建設業の利益計算を楽にする方法

建設業の利益計算を楽にする方法を紹介します。

建設業の利益計算を楽にする方法
  • 工事原価管理の徹底
  • 変動費用の見直し
  • 損益分岐点を意識した見積り

建設業界の利益計算は複雑であるため、手作業ではどうしてもミスが起こるリスクが高いです。

今から解説する解決策を実践し、効率的かつ正確に利益計算しましょう。

工事原価管理の徹底

建設業の利益計算を楽にするために、工事原価管理の徹底が求められます。

過去の工事データを流用すれば、計算も楽におこなえるでしょう。

また、原価の変更などはリアルタイムで更新し乖離を減らす必要があります。

原価管理システムを活用すれば、マスター更新も楽であり過去のデータをcsvで取り込んで活用できるため便利です。

おすすめの原価管理システムの特徴や機能について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

変動費用の見直し

建設業は変動費用が非常に高く、雑に計算していると工事原価が上がり、粗利益率が下がります。

変動費用の見直しと管理をシステムでおこない、日次でチェックすると日々蓄積される費用の削減に取り組めるでしょう。

そのためには、変動費用を社内全体で一元管理・共有できるシステムが必要です。

損益分岐点を意識した見積り

見積り作成時にも、競合を意識するだけでなく正確な利益を導き出せる指導が必要です。

営業利益を出すことは重要ですが、会計上利益の乖離が生じることは企業としては避けるべきでしょう。

このためには過去の見積りや工事データを活用し、より正確な見積りができる体制が必要です。

また作成した見積りを共有し、着工後に見積りを確認しながら原価計算ができるなど、情報を一括管理できるシステムが便利でしょう。

ここまでを手作業やエクセルのみでミスなく計算することはほぼ不可能であり、近年、工務店や建設業界ではシステムを使って利益計算や原価管理をおこなう企業が増えています。

まとめ

建設業の利益計算は会計基準が一般と異なるため、かなり複雑でミスも起こりやすくなります。

正確な利益率を計算するためにも、日々の原価管理や変動費用をチェックしやすい体制を整えるべきです。

しかし、建設業の利益計算を楽にするシステムはどのようなものを導入すれば良いか迷っている方もいるでしょう。

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