積算業務に欠かせない建設物価を知っているでしょうか。
建設物価とは、建設資機材や工事費が記載されている物価本です。
建設物価を始めとした物件を確認すると非常単価が分かり、実勢価格に近い積算がおこなえます。
本記事では、積算担当者なら知っておきたい建設物価とWeb版の建設物価の機能や価格についても解説します。
建設物価をあまり知らない積算担当者の方は是非参考にしてください。
目次
建設物価とは?
建設物価とは、積算業務の際に用いられる物価本の1つです。
物価本とは、工事費や建材価格などを調査し、市場価格が業界や工事ごとにまとめられた書籍です。
積算業務や見積業務で、単価を入力する際に用いられます。
建設物価の中身について理解するため、以下2つを解説します。
建設物価の建築費指数
建築費指数とは、工事価格の変動を明らかにするために作成された物価指数です。
建物は現地一品生産のため、同じ建物をいくつも建てられません。
そのため同じ建物の工事費を時系列で比較できないため、一般商品と同様の物価指数は難しいです。
上記の状況を踏まえ、それぞれの建物をきちんとした建物と設定して指数を作成する方法を採用しています。
基準化した建物で指数を作成しているため、実際の工事価格に指数ではなく理論的な指数となっています。
しかし理論的な指数といえど、大まかな工事価格の動向を把握できる指数です。
建築費指数は、5年ごとに改定をおこなっています。
直近は、建設物価の2018年11月号をもって改訂されました。
建設物価の建築費指数について詳しく知りたい方は、「建設物価調査会が公表している建築費指数の概要」をご確認ください。
市場単価方式
市場単価方式とは、実際に市場で取引されている価格をもとに積算する方法です。
国土交通省は公共工事において公共工事の積算において、市場単価がわかるものは市場単価方式を採用するように求めています。
市場単価を調べる際に用いられるのが、建設物価を代表とする物価本です。
物価本では調査を専門としている会社が、資材や工事費の価格調査して、業界や工事ごとに整理して市場単価をまとめています。
積算業務において市場単価方式を採用する際は、物価本の情報をもとにする必要があります。
効率の良い積算方法知りたい方は下記の記事を確認ください。
積算で使用できる物価本
積算で使用できる物価本は建設物価だけではありません。
建設業界では、以下の2つが主に使用されています。
建設物価
建設物価は『一般財団法人 建設物価調査会』が毎月発行しています。
価格は以下の通りです。
毎月購読 | 38,940円 |
2ヶ月毎に購読 | 21,714円(税込) |
3ヶ月毎の購読 | 15,532円(税込) |
1冊ずつ購入 | 3,993円(税込) |
建設物価には、以下の内容が掲載されています。
- 建設工事で用いられる資機材の価格
- 建設機械・仮設機材のリース料
- 労働賃金
- 工事費
上記の内容に加え建設業界で注目されているニュースの特集、統計資料、建設業界で働く方のインタビューも掲載されています。
積算資料
積算資料は『一般財団法人 経済調査会』が発行しています。毎月20日に発行されており、参考価格は3,981円です。
掲載内容は建設物価とほとんど変わりません。
ただし以下のような特集が掲載されることもあります。
- 建設行政の紀行文
- 資材特集
- タイムリーな建設情報の解説
定期購読をすると18%オフで購入できます。
市場単価を知りたい方は、購入をご検討ください。
Web建設物価
建設物価には実物の本だけでなくWeb版も用意されています。
Web建設物価について以下3つを解説します。
テレワークの影響で、Web 建設物価の導入を検討している方はご一読ください。
Web建設物価の特徴・機能
Web建設物価の特徴は、以下の4つです。
- 約54万単価を掲載
- 1契約で3人まで同時利用ができる(※標準版に限る)
- 豊富なバックナンバー
- Web限定の付帯情報が満載
Web建設物価は、約54万単価が掲載されています。
書籍は約31万単価掲載のため、Web限定の追加収録された単価は、約23万です。
通常版のWeb建設単価は、1契約で3人まで同時利用が可能です。
本を複数人の担当者で使い回しているケースだと、担当者が本を使用している間は、他の担当者は待たなければいけません。
Web建設単価であれば、本の空きを待つ必要がなく、繁忙期であっても業務に支障が出ません。
Web建設物価はバックナンバーが豊富で、2023年2月現在は、2002年度まで遡れます。
バックナンバーはデータで保管されるため、書籍の保管場所を用意する必要もありません。
さらにWeb限定で、価格推移グラフなどの付帯情報を確認できます。
- 必要な情報を検索できる
- お気に入り機能
必要な情報をすぐに検索できます。
検索方法は「キーワード検索」と「分類検索」の2種類です。
キーワード検索では、品名・規格・メーカー名で検索できます。
分類検索では、目次から検索が可能です。
さらによく使う単価はお気に入り登録できます。
お気に入り登録の活用で検索せず、すぐに目的の単価を見つけられるため、探す手間がかかりません。
またお気に入りリストを作成し、担当者同士で共有も可能です。
Web建設物価の無料体験
Web建設物価は、7日間の無料体験期間を用意しています。
無料期間であってもすべての機能を利用できるため、使い勝手を確認するには、何ら不便はありません。
ただし無料体験期間中は、申込者しか使用できないため注意が必要です。
気になる方は、下記のリンクからお申し込みください。
Web建設物価の価格
Web建設物価には3種類用意されており、価格を以下の表にまとめました。
Web建設物価 標準版 | 年間利用料 52,800円(税込) ※1ヶ月あたり4,400円(税込) |
Web建設物価 簡易版 | 年間利用料 39,000円(税込) ※1ヶ月あたり3,250円(税込) |
Web建設物価 単月版 | 1ヶ月利用料 5,500円(税込) |
まとめ
本記事では、積算業務に欠かせない建設物価について解説しました。
建設物価は、市場単価を調べるために必要な物価本です。
またWeb版も用意されており、約54万単価が収録されています。
積算業務を担当されている方は、1度無料体験版を試してみてはいかがでしょうか。