建設業界は2024年4月から始まる残業時間の上限規制や人手不足に対応するため、業界全体で業務の効率化が叫ばれています。
そのような問題の対策の一環として、工務店向けクラウドツールの導入の検討している会社も多いでしょう。
本記事ではクラウドツールの必要性やメリットを解説するとともに、導入のステップや導入して得られる効果について解説します。
目次
工務店向けクラウドとは?その必要性とメリット
工務店向けクラウドとは、工務店の業務を効率化できるクラウドツールのことです。
クラウドツールについて理解するために、以下の2つについて解説します。
工務店の業務効率化と情報管理の改善
クラウドツールの導入で、業務の効率化と情報管理の改善がおこなえます。
現在クラウドツールはさまざまな会社が提供しており、自社の抱える課題や問題に適したツールを選ぶことが可能です。
例えば見積り作成に課題を抱えている工務店であれば「クラウド見積りツール」、施工管理全般に課題を抱えている工務店であれば「クラウド施工管理ツール」を選ぶことをおすすめします。
またクラウドツールはWeb上に情報を保存するため、案件ごとや担当者ごとなどにフォルダを作成するだけで簡単に情報の管理がおこなえます。
情報を移動したいときは、マウス1つで簡単におこなえるため、情報管理の手間がほとんどかかりません。
クラウドツールの活用による時間とコスト削減
先述したようにクラウドツールは、ネット上に情報を保存します。
そのためネット環境が整っている場所であればスマホやパソコンから場所と時間を問わず、保存された情報の確認が可能です。
欲しい情報があれば、検索するだけですぐに見つけられるため情報を探すための時間と手間を削減できます。
また紙とは異なり、書類を保管するための書庫やスペースを確保する必要はありません。
クラウドツールの活用によって現在の広い事務所が不要となり、現在よりもコンパクトな事務所に引っ越して家賃を抑えることもできるでしょう。
工務店向けクラウドツールの導入方法
工務店向けクラウドツールを導入しようとしている方に、ツールの導入方法を解説します。
クラウドツールの選び方も解説するため、導入を検討している方は参考にしてください。
クラウドツールの選び方
クラウドツールを選ぶ際に最も重要なポイントは、どのような機能が搭載されているか確認することです。
クラウドツールによって使える機能は異なります。
工務店業務全般に対応しているツールもあれば、見積りや工程表作成など一部の業務に特化したツールもあります。
極端な例ですが、工程表の作成に課題を抱えている工務店が、見積り作成に特化したツールを導入しても全く効果は得られません。
クラウドツールの導入で失敗を避けるためには、搭載されている機能を必ず確認しましょう。
またクラウドツールは長期間使うことが前提のため、どのような費用体系になっているかの確認も必須です。
一般的にクラウドツールの導入と利用には、導入費と月額利用料がかかります。
導入費は導入時の始めだけにかかる費用で、月額利用料はツールを利用している限りずっと発生する費用です。
またツールによってはオプション料金を採用しているケースもあります。
使用したい機能がオプション扱いだった場合、追加費用が発生してしまうため必ず確認しましょう。
導入の手順とポイント
クラウドツールを導入する際のステップを解説します。
社内の課題を分析する
課題を解決できるクラウドツールを複数ピックアップする
候補となるツールをいくつか選び、資料請求とデモ・依頼をおこなう
見積りを依頼し、導入するツールを決定する
スモールスタートでツールを業務に取り入れる
導入結果を踏まえて最適化を図る
クラウドツールの失敗を避けるためには、社内が現状どのような課題を抱えているのか把握することが大切です。
課題を明確にしないままツールを選ぶと、自社に適していないツールを選びかねません。
選んだツールが本当に自社に適しているか確認するために、資料請求とデモ依頼をおこないます。
特にデモ依頼は、実際にツールを操作できるため搭載されている機能の確認だけでなく、使用感なども確かめられるためツール導入後のイメージが掴みやすくなります。
気に入ったツールの提供会社に対して見積りを依頼しましょう。
金額に納得できたらツールを導入します。
ツールを導入する際はいきなり全ての業務をツールに置き換えるのではなく、まずは1つの業務で使用感を確かめる運用方法にすると、大きな失敗を避けられるでしょう。
導入結果を踏まえて、他業務に対してもツールを使用するなど最適化を図ります。
自社の課題に合うクラウドツール選びは、非常に手間と時間がかかってしまうため後回しにしてしまう方が多いです。
下記の記事では、工務店におすすめする業務効率化システムを10個解説しています。
おすすめのクラウドツール、自社に適したツールを見つけたい方は参考にしてください。
導入時の懸念点と解決策
新たなクラウドツールを導入すると、エクセルや他のツールで保存していたデータの扱いはどうなるのかと気になる方もいるでしょう。
ツールの提供会社によっては、エクセルや他のツールで保存していたデータを新たなクラウドツールに移行するサービスを実施している場合があります。
蓄積された情報の移行が心配な方は、そのような情報を移行サービスを提供している会社を選びましょう。
例えば「AnyONE」を提供しているエニワン株式会社は、データ移行サービスを提供しています。
データ移行サービスを利用すれば、複数のツールを使い分けるなどの手間がかかりません。
AnyONE資料請求とデモの申し込みは下記のリンクからおこなえます。
工務店向けクラウドツールでの導入で得られる4つの効果
最後に、クラウドツールで効率化できる工務店業務の生産性を向上できる機能について、以下の4つを解説します。
顧客管理の一元化
クラウドツールの活用により、顧客管理の一元化が可能です。
名刺は名刺ホルダーに、その他の情報はエクセルで管理というような顧客管理をしている会社も多いのではないでしょうか。
色々なツールで管理をすると、管理の手間が増えるだけでなく、欲しい情報を簡単に探せなくなってしまいます。
クラウドツールであれば、ツールに情報を集約できるため、情報管理の手間が減るだけでなく、欲しい情報を簡単に探すことが可能です。
クラウドツールを活用すると、顧客情報を一元化して効率化できるようになります。
施工管理の効率化
施工管理の交換時の生産性も上げられます。
ツールによっては、工程表作成に対応しているツールがあり、マウス1つで簡単に工程表の作成が可能です。
またエクセルのように難しい関数や操作を覚える必要がないため、ITツールが苦手な方でも簡単に操作ができます。
また写真整理もクラウドツールによって効率化が可能です。
写真をツールに取り込むだけで、場所や工程ごとに写真を整理してくれるため、写真整理のために残業する必要がありません。
お金の流れの一元管理
クラウドツールによっては、以下の機能を1つのツールで完結できるため、お金の流れを一元管理できます。
お金の流れを一元管理できると、想定よりも利益率が下がってしまった原因や赤字になった理由がすぐに把握できます。
どんぶり勘定でお金の流れを正確に把握できておらず、いつも想定より会社にお金が残らないと悩んでいる方は、クラウドツールを導入してお金の流れを一元管理してはいかがでしょうか。
アフター管理の効率化
アフター管理の効率化も可能です。
クラウドツールに搭載されているカレンダー機能を使うと、数年後必要となるメンテナンス情報を記載でき、日程が近づくと担当者にアラームで知らせることが可能です。
メンテナンス情報を正確に把握できると、顧客に適切な提案がおこなえるようになり、商談の機会を逃さなくなります。
施主様の住宅に導入した設備機器のメーカー名や製造番号を登録することも可能で、不具合が起きた際の対応をスムーズにおこなうことも可能です。
クラウドツールが閲覧制限をかけなければ誰でも情報閲覧できるため、情報が担当者に属人化してしまうことがありません。
そのため、誰であっても不具合対応がおこなえるようになることも魅力です。
まとめ
工務店向けのクラウドツールとは、工務店業務を効率化するためのツールです。
具体的にクラウドツールで得られる効果は以下の4つです。
- 顧客管理の一元化
- 施工管理の効率化
- お金の流れの一元管理
- アフター管理の効率化
建設業界は2024年から開始される時間外労働の上限規制、働き方改革の対応で業務の効率化が課題となっています。
これらの課題に対応するためには、業務フローを見直すといった大きな改革が必須です。
業務フローを見直す一つのきっかけとして、クラウドツールの導入をおすすめします。
クラウドツールを導入すれば、簡単に情報管理を効率化して、残業時間を減らすもしくはなくすことが可能です。
業務の効率化に対してどのような対策を講じればいいかわからない方は、クラウドツールの導入を検討してください。
読者の中には、どのようなクラウドツールを選んだらいいかわからないと悩む方もいるでしょう。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。