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【工務店】ブランディングとは?メリットとやり方を徹底解説

ブランディングと聞くと、メーカーやサービス業などが行うものだと考えている人もいるかもしれません。しかし、ブランディングは工務店にとっても欠かせないものです。ブランディングがうまくいけば、他社との差別化が図れ、価格競争に巻き込まれる可能性が低くなるでしょう。また、従業員のモチベーションアップや集客にもつながります。

本記事では、ブランディングの概要から具体的な方法まで詳しく解説します。

ブランディングとは

ブランディングとは

ブランディングとは、ブランドを作るための各種活動を意味する言葉です。

ブランドとは、特定の商品やサービスを類似しているものから区別するための要素だと考えてください。わかりやすくいうと、商品のデザインや名称、キャッチフレーズ、マークなどがブランドを構成する要素です。

商品名やキャッチフレーズといったブランドを顧客に認知してもらい、市場で自社のポジションを明確にするために行われるのがブランディングです。

「この商品のキャッチフレーズといったら◯◯」、「このマークはあの企業の商品」といった形で顧客の中に浸透させることができれば、ブランディングが成功しているといえるでしょう。

ブランディングを行うメリット(企業側)

ブランディングを行うメリット(企業側)

工務店がブランディングを行うメリットは、以下の5つです。

ブランディングを行うメリット(企業側)
  • 競合と差別化できる
  • 自社への信頼につながる
  • コスト削減
  • 従業員のモチベーション向上
  • 若手の採用につながる

競合と差別化できる

ブランディングが成功すれば、顧客の中に「リフォームする時は◯◯」「注文住宅をお願いするなら××」といった形で、連想してもらいやすくなります。そうなると「リフォーム=◯◯」「注文住宅=××」というイメージが生まれるため、他社が選択肢として入ってくる可能性は低くなります。つまり、他社との差別化ができるということです。差別化ができれば、一度商品やサービスを購入・利用した顧客が再び購入・利用する可能性も高くなるでしょう。

自社への信頼につながる

ブランディングが成功すると、自社に対するイメージができ上がります。例えば「××の注文住宅なら安心だ!」といった形です。また、ブランディングにより顧客からの信頼が高まれば、競合他社が同じサービスを提供したとしても優位な地位を確保することができるでしょう。

コスト削減

ブランドの地位を確立するまでは広告費などのコストがかかります。しかし、一度ブランドが顧客の中で定着すれば、リピートでの利用も増えると考えられるため、宣伝にかける費用を抑えることができます。

また、ブランドが確立されれば、各種資材の入れコスト削減にもつながるかもしれません。これは、ブランディングによって注文が増え、仕入れる資材の数が増え価格交渉が行いやすくなるためです。

従業員のモチベーション向上

ブランディングは従業員のモチベーションにも影響を与えてくれます。極端な例ですが「人気がなく注文があまりない工務店で働く」ことと、「人気がありさまざまな工事を受注する工務店で働く」ことでは、後者の方が高いモチベーションを持って仕事に取り組めるはずです。

また、ブランドとしての地位を確立している企業であれば、その企業で働くということも従業員のモチベーションになるでしょう。

若手の採用につながる

ブランドとしての地位が明確になると、ブランドのミッションやバリューに共感して、その企業で働きたいと考える求職者が増えると予想できます。そういった求職者が増えれば、より質の高い人材や若手社員の採用につながるしょう。

ブランディングを行うメリット(顧客側)

ブランディングを行うメリット(顧客側)

ブランディングは、顧客側にも意思決定がしやすかったり、情緒的価値を得られるというメリットがあります。

意思決定がしやすい

自分の好きなブランドがある人は、わざわざ他のブランドのサービスについて調べたり比較することはないでしょう。「リフォームなら××」というイメージがあれば、他の企業を検討することなく、発注してもらえるということです。ブランドが確立されていれば、顧客は容易に意思決定を行うことができるでしょう。

情緒的価値を得られる

ブランドとしての地位を確立すると、提供されるサービスからは、機能的価値だけでなく情緒的価値を得ることもできます。機能的価値とは、家のデザインや耐久性など機能面での価値のことです。

一方で情緒的価値とは、「おしゃれ」「住んでいて気持ちいい」など情緒面での価値のことです。そのブランドによって建てられた家に住んでいるということが、情緒的価値を生み出します。顧客が情緒的価値を感じれば、競合他社との比較を行う可能性も低くなるため、注文の意思決定も早くなるでしょう。

ブランディングのやり方

ブランディングのやり方

ここでは、ブランディングを実際に行う方法を解説します。

ブランディングのやり方
  1. ターゲットと市場を決定
  2. ブランド・アイデンティティを決定
  3. コードとスタイルを決定
  4. 目標設定

ターゲットと市場を決定

どのようなサービスを誰に対して提供するのか、ターゲットと市場を決めます。フレームワークを活用して、自社を取り巻く環境や自社の強み、顧客のニーズなどを明らかにする必要があります。具体的なフレームワークには、3C分析やPEST分析、SWOT分析が挙げられます。分析結果を踏まえて、市場やターゲットを決定します。

ブランド・アイデンティティを決定

ターゲットと市場が決まったら、ブランド・アイデンティティを決めます。

ブランド・アイデンティティとは、コンセプトのことです。ターゲットにブランドに対してどのようなイメージを持ってもらいたいかや、ターゲットにどのような価値を与えていくかなどを考えましょう。

誰が見てもわかりやすいものにすることがポイントです。

コードとスタイルを決定

ブランド・アイデンティティが決まったら、コードとスタイルを決めます。

コードとは、ブランド・アイデンティティを言葉で表現したものです。キャッチコピーやスローガンなどが当てはまります。

また、スタイルとは、ブランド・アイデンティティを目に見える形で表現したものです。製品やサービスのデザイン・コンセプトなどが当てはまります。

どちらも実際に顧客が実際に触れるものであるため、入念に作りこむ必要があるでしょう。

目標設定

設定したターゲットと市場、ブランド・アイデンティティを踏まえ、目標を設定します。いつまでに、どのくらいの実績を残すのか、具体的な目標を定めるようにしましょう。

ブランディングのポイント

ブランディングのポイント

ブランディングを行うポイントは、価値観を発信することと、一貫性を意識することです。

価値観を発信する

ブランディングを行うためには、自社の価値観について発信することが重要です。会社がどのような考え、思いを持って事業に取り組んでいるのか、何を強みとしているのか、といった発信ができれば、顧客も企業に対するイメージを醸成しやすくなるでしょう。

この価値観を発信する際にはSNSの活用がおすすめです。SNSの中でも、ブランディングとの親和性が高いとされているのはFacebook、Twitter、Instagramです。

ブランディングに活かせるSNS
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram

Facebook

日本で月間2800万人の利用者がいるSNSであり、他のSNSに比べて利用者の年齢層は高めです。
また、実名登録を原則としている点も大きな特徴です。実名で「いいね」や「シェア」をして情報拡散するため、情報の信頼度が高いです。

Twitter

若い世代を中心に利用されているSNSですが、年齢が上がってもアカウントを所有している人も少なくありません。他のSNSよりもユーザーとの距離が近く、肩肘を張る必要がないため、比較的自由に情報発信が行えます。Twitterを通してユーザーが自社を身近に感じてくれれば、ブランディングにもつながるでしょう。

Instagram

若い世代で人気のSNSであり、画像や動画のようなビジュアルコンテンツの投稿に特化しています。ユーザーの視覚に訴求するようなコンテンツを投稿すれば、印象も残りやすいでしょう。また、自社の世界観を表すようなデザインの建物などの投稿にも向いています。

SNSと一言でいっても、その特徴や利用者層は異なるため、ターゲットにあったものを利用するようにしましょう。

一貫性を意識する

ブランディングを行う際には、一貫性を持たせるようにしましょう。ブランドを確立するためには、同じキャッチフレーズや同じイメージを顧客に対して与え続けることが欠かせません。例えば、デザイン性の高い家を強みとしている工務店であれば、デザイン性の高さを一貫してアピールしましょう。

逆に、最初はデザイン性の高さをアピールしていたものの、途中から価格の安さをアピールするようになると一貫性がなくなってしまいます。そうなると顧客は「この企業は何が強みなんだ?」と感じてしまうため、信頼を構築することが難しくなるでしょう。

ブランディングを行う際は、一度決めた方向からブレないよにすることが重要です。

まとめ

今回は、ブランディングの概要から、ブランディングを行うメリット、さらには具体的な行い方について解説しました。工務店の場合、従来型の集客だけでは、十分な成果が期待できない状況にあります。ぜひブランディングを行い、市場における自社の立ち位置を明確にして集客に取り組むようにしてください。