施工管理の仕事から新しい業界・業種にチャレンジしたい方は、転職を検討しているのではないでしょうか。
しかし、これまで施工管理の仕事に注力していた方のなかには「どのような業界・業種に転職できるのかわからない」、「どんな転職サイトやエージェントを利用すればいいのかわからない」といった悩みもあるでしょう。
当記事では、施工管理からの転職におすすめのサイト・エージェント6選を紹介します。
記事後半では施工管理からの転職を成功させるコツまで解説するので、ぜひ参考にご覧ください。
目次
施工管理からの転職はできる?
結論からいうと、施工管理からの転職は十分可能です。
施工管理は専門的な仕事になるため、ほかの業界・業種へ転職できるか心配な方もいるでしょう。
施工管理では施工をスムーズに進めるための管理能力や状況に合わせた対応能力が求められるため、関連性が少ない業界・業種からも求められる人材となります。
例えば不動産の企業へ転職する場合、施工管理のノウハウから物件の価値を正しく説明できる能力を発揮できます。
そのため施工管理で身につけた能力をアピールすれば、幅広い業界・業種への転職は可能です。
施工管理の転職に生かせるスキル
施工管理では、転職に生かせる以下のようなスキルがあります。
- 計画・管理スキル
- マネジメントスキル
- コミュニケーションスキル
- 書類作成スキル
- マルチタスク処理スキル
- 状況に合わせた対応スキル
- リーダーシップスキル
上記のようなスキルは、転職先でも役立つものばかりです。
また、施工管理と関連性が高い業種への転職を検討しているなら、資格を取得することもおすすめします。
人によって身につけているスキルは異なるため、転職をはじめるときは自分の強みを一度整理してみましょう。
施工管理の転職におすすめの業種5選
施工管理の転職におすすめの業種は、以下の5つです。
1.建設業経理士
建設業経理士は、建設業界の会計処理や帳簿作成、決算処理などを行う仕事です。
施工管理との関連性も高く、これまでの経験やスキルを生かせます。
平均年収は400万円程度ですが、施工管理に比べて負担が少ない仕事内容となっています。
建設業経理士になるには資格が必要になるため、1級もしくは2級の取得が求められる可能性が高いです。
管理スキルを生かしてデスクワークの仕事をしたい方は、建設業経理士への転職がおすすめです。
2.設計士
設計士は、建物の設計・工事監理を行う仕事です。
設計図を読むための専門知識が必要になるため、施工管理の知識を生かして目指すことも可能です。
建築士には「一級建築士」や「二級建築士」、「木造建築士」などの国家資格があり、取得することで国や都道府県知事からの認可を受けた仕事ができるようになります。
個人や企業をクライアントとした仕事では建築士の資格を必要としないため、施工管理からの転職先として向いています。
平均年収は350万円程度ですが、将来的に建築士として独立すれば高い年収を目指せるでしょう。
3.不動産業
不動産業は、物件の販売や仲介を行う仕事です。
建物の価値を見極めながら買い手に的確な説明をしなければいけないため、施工管理で身につけたノウハウを生かせます。
また、入居者からのクレーム処理なども仕事になるので、柔軟な対応能力も必要です。
顧客との接客にはコミュニケーションスキルも求められることから、現場のメンバーとやり取りをする施工管理のスキルも役立ちます。
不動産業界の平均年収は390万円程度ですが、役職が上がるにつれて高い年収を期待できます。
将来的な安定を重視するなら、不動産業への転職がおすすめです。
4.建設コンサルタント
建設コンサルタントは、インフラ全般のプロデュースや提案などを行う仕事です。
道路や鉄道、港、空港などの公共インフラを国民が安全に利用できるように、企画や計画、施工管理、維持管理などを総合的な業務を行います。
施工管理としての業務もあるため、これまでの仕事内容を強みとして利用可能です。
国や地方自治体、建設会社と協力しながら作業を進めていくので、責任感の強い仕事を担当できます。
平均年収は約580万円と高めに設定されており、若い世代でも高収入を得られます。
社会貢献をしながら責任感のある仕事をしたいなら、建設コンサルタントの転職がおすすめです。
5.宅地建物取引士
宅地建物取引士は、不動産取引の専門家として契約説明や契約締結などを行う仕事です。
不動産の売買をするために専門的な知識が必要になるため、施工管理として建築に関わっていたスキルを生かせます。
宅地建物取引士になるには国家資格が必要な仕事となるので、転職をするときは事前に試験を受けなければいけません。
転職する企業によっては、転職後の資格の取得をサポートしてくれることもあります。
宅地建物取引士の平均年収は約350万円なので、ほかの業種に比べると安定しています。
手に職をつけて安定した仕事につきたい方は、地建物取引士への転職がおすすめです。
施工管理が転職サイト・エージェントを選ぶ時の注意点
施工管理が転職サイト・エージェントを選ぶときは、以下のような点に注意しましょう。
サポート体制
転職サイトやエージェントを利用するときは、どのようなサポート体制なのかをチェックしておきましょう。
例えば自分に合った求人紹介や応募書類の作成サポート、面接対策などがあれば、転職活動をスムーズに進められます。
サポート体制が充実していれば仕事をしながら転職活動をスムーズに進められるため、自分の計画通りに転職先を見つけられます。
転職後の給料や待遇が心配な方は、内定後の条件交渉をしてもらえるサイトがおすすめです。
転職サイトやエージェントによってサポート体制は異なるため、自分の要望に対応してくれるサイトを選びましょう。
建設関連の求人数
施工管理から同じような業種・業界に転職したいなら、建設関連の求人数がどれくらいあるかチェックしてください。
建設関連の求人数が少なければ、施工管理で身につけたスキルを利用できる企業を見つけることが難しくなります。
転職サイトやエージェントのなかには、建設関連の求人をメインに取り扱っているサイトも存在します。
後述では建設業に特化した転職サイト・エージェントを紹介しているので、ぜひご覧ください。
応募から採用までの明確さ
転職サイトやエージェントを選ぶときは、企業の応募から採用までが明確なサイトを利用しましょう。
採用までの流れが不明確であるサイトを利用してしまうと、応募した企業の状況がわかりづらくなってしまいます。
例えばリクルートエージェントを利用した場合、以下のような流れで応募から採用まで進みます。
- キャリアアドバイザーとの面談・相談
- 求人紹介・書類添削・面接対策
- 応募・書類選考・面接
- 内定・退職交渉・入社
転職活動の流れがわかりやすいサイトを利用すれば、迷うことなくスムーズに進められるようになります。
転職は仕事をしながら進めなければいけないため、応募から採用までが明確な転職サイト・エージェントを利用するようにしましょう。
アフターサポートの有無
転職後が心配な方は、アフターサポートがある転職サイトやエージェントを利用しましょう。
転職先について相談できるサイトであれば、精神的な負担をおさえながら仕事を続けられるようになります。
逆にアフターサポートがないサイトを選んでしまうと、転職先に悩みがあっても相談できず一人で抱え込んでしまいます。
もし転職が決まっている企業の内定を辞退したいときにも、アフターサポートがあれば担当者からのフォローが可能です。
転職は企業に勤めるまでが重要になるため、利用する転職サイトやエージェントにアフターサポートがあるのかチェックしておくようにしましょう。
施工管理からの転職におすすめのサイト・エージェント6選
施工管理からの転職におすすめのサイト・エージェントとして、以下の6つがあります。
タイトル | RSG建設転職 | KSキャリア | 施工管理ジョブ | 施工管理求人ナビ | トントン | リクルートエージェント |
求人数 | 約5,000件〜 | 約400件〜 | 約13,000〜 | 約14.000〜 | 約2,800〜 | 約13,000〜 |
対応地域 | 全国 | 全国 | 全国 | 全国 | 全国 | 全国 |
サポート内容 | ・職務経歴書、履歴書の添削 ・面接対策 ・調査分析した業界・企業情報の提供 | ・職務経歴書、履歴書の添削 ・面接練習 ・入社後フォロー | ・面接日の調整 ・給与、休日などの条件交渉 | ・高収入の求人紹介 ・就業前、就業中、就業後まで一貫サポート ・マッチング担当とサポート担当が対応 | ・履歴書、職務経歴書の作成サポート ・企業との年収交渉 ・面接段取り ・キャリアコンサルタントによるサポート | ・職務経歴書・履歴書の添削 ・面接対策 ・面接の日程調整 |
非公開求人の有無 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
紹介する転職サイトやエージェントは、施工管理や建設業の求人を多く取り扱っています。
それぞれの詳細や特徴を順番に紹介するので、ぜひ利用を検討してください。
1.RSG建設転職
建設業界専門の転職エージェント【RSG Construction Agent】 は、建設業の取引企業数1,500社以上を誇る転職エージェントです。
建設業界に精通したキャリアコンサルタントが希望の求人を紹介してくれるため、求める転職先が見つかりやすいです。
月収・年収は1.2倍〜1.5倍に上げる実績があり、要望に応じて年収600万円〜1,000万円の求人を紹介してくれます。
職務経歴書・履歴書の添削や面接対策などサポート面も充実しており、転職活動をスムーズに進められる点も魅力です。
建設業界の転職に特化したエージェントを利用するなら、RSG建設転職がおすすめです。
2.KSキャリア
KSキャリア無料登録から担当のエージェントとオンライン相談を通じて、履歴書の添削や面接練習、内定、入社へと進みます。
不動産業界の求人では業界・職種・未経験OKな企業もあるため、スキルや実績が心配な方でも応募できます。
年収1,000万円以上の求人も多く取り扱っており、安定した収入を目指すことも可能です。
施工管理から不動産業界への転職を検討するなら、KSキャリアの利用がおすすめです。
3.施工管理ジョブ
施工管理ジョブは、現場監督・施工管理の求人を中心に紹介している転職サイトです。
職種・地域・フリーワードの3点から企業を検索できるため、難しい操作は一切必要としません。
年間登録者数10,000人以上(2022年4月〜2023年3月)の実績を持っており、多くの方が転職ツールとして利用しています。
エントリーからヒアリング、仕事の紹介、応募・書類選考・面接、内定・入社と流れも明確です。
施工管理としてキャリアアップを目指したいなら、施工管理ジョブの利用がおすすめです。
4.施工管理求人ナビ
施工管理求人ナビは、施工管理技士の求人に特化した転職サイトです。
サイトでは都道府県から企業を検索できるため、難しい操作は必要ありません。
求人票には給与や業務内容、求める経験・スキル・資格、福利厚生などが具体的に記載されており、応募者とのミスマッチを防げます。
就業前・就業中・就業後まで一貫したサポートを受けられるので、安心して転職活動に集中できます。
マッチング担当とサポート担当の2名が最後までサポートし、悩みや不満を解決することが可能です。
サービスの充実度を重視するなら、施工管理求人ナビの利用がおすすめです。
5.リクルートエージェント
リクルートエージェントは、大手リクルートが運営する転職エージェントです。
1977年から創業されたノウハウをもとに、転職を希望する方に最適な求人紹介や応募書類のアドバイス、条件交渉が可能です。
業界トップクラスの求人数を誇っているため、ほかの転職サイトやエージェントでは取り扱われていない非公開求人も存在します。
職務経歴書が作成できる「職務経歴書エディター」も用意されており、手間をかけずに転職活動を進められます。
信頼と実績がある大手転職エージェントを利用するなら、リクルートエージェントの利用がおすすめです。
6.建設業界に特化した転職サイト「トントン」
「トントン」は、建築業界・建設業界に特化した完全無料の転職支援サービスです。
経験者はもちろん、未経験者やブランクがある方でも安心して利用できます。
履歴書や職務経歴書の作成、企業との交渉、面接日程の調整まで、専門アドバイザーがしっかりサポート。
求人サイトには掲載されていない好条件の非公開求人も多数取り扱っています。
また、業界特有の面接対策や転職ノウハウを提供しているため、採用ミスマッチを防ぎながらスムーズに転職できるでしょう。
施工管理からの転職を成功させるコツ
施工管理からの転職を成功させるには、以下のようなコツがあります。
施工管理で経験した強みをアピールする
転職活動をするときは、施工管理で経験した強みを企業にアピールしましょう。
例えば施工を進める管理能力や周りをまとめるリーダーシップなど、施工管理の仕事には強みがいくつも存在します。
転職を考える業界で役立ちそうな強みをアピールすれば、履歴書や面接から必要な人材であると証明できます。
とくにコミュニケーションスキルは営業やクライアント顧客とのやり取りにも役立つスキルとなっているため、企業にとっては必要な人材です。
自分にはどんな強みがあるのかを整理して、施工管理の仕事から身につけたスキルを企業へとアピールしましょう。
転職に強い資格を取得する
業種・業界から求められる資格を取得することも、転職を成功させるコツです。
資格は関連する仕事を任せられる証明にもなるため、企業は採用後の対応を想像しやすくなります。
例えば建設業経理士の企業へと転職する場合、1級もしくは2級の建設業経理士資格が求められます。
企業によっては資格を保有していなくても歓迎されますが、強みを増やすという点では資格の取得を検討すると良いでしょう。
退職理由を具体的にしておく
転職活動をはじめるときは、勤めている会社の退職理由を具体的にしておきましょう。
異業種への転職をするときに退職理由が明確でなければ、人事はなぜ違う業界に募集してきたのかわからなくなります。
例えば「新しいキャリアに挑戦するために退職を検討した」と言えば、採用担当者も納得できる理由となります。
なかには職場の辛さや上司のパワハラが退職理由になることもありますが、ネガティブな内容はできる限り伏せておくことが大切です。
ポジティブな退職理由を考えて、採用担当者に好印象を持ってもらうように工夫してみましょう。
まとめ
今回は、施工管理からの転職におすすめのサイト・エージェント、転職を成功させるコツまで詳しく紹介しました。
施工管理の仕事では管理スキルやコミュニケーションスキルが身につくため、ほかの業種・業界でも十分活躍できます。
これから転職サイトやエージェントを利用して転職活動をはじめる方は、サポート体制や建設関連の求人数、応募から採用までの明確さ、アフターサポートの有無などをチェックしてください。
ぜひ当記事で紹介した転職サイト・エージェントを利用して、転職活動を行いましょう。