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V2Hと蓄電池の違いは?選び方やトライグリッドシステムについて解説

V2Hと蓄電池は節電や停電対策に有効な方法として、導入を検討する方が増えています。

しかし2つの違いについて施主から聞かれたり、導入相談を受けて困っている工務店担当の方もいるでしょう。

この記事ではV2Hと蓄電池の違い、V2Hと蓄電池で迷ったときの選び方、V2Hと蓄電池を併用するトライブリッド蓄電システムについて紹介します。

この記事はこのような方におすすめです
  • 施主からV2Hと蓄電池の違いについて聞かれて、回答できなかった
  • 太陽光発電システムと合わせて、V2Hや蓄電池を勧めたい
  • 電気の自給自足を目指す施主に、適切な提案をしたい

V2Hと蓄電池の違い

V2Hと蓄電池の違い

V2Hと蓄電池の違いについて解説します。

V2Hと蓄電池の違い
  • V2Hとは
  • 蓄電池とは

上記2つは節電や災害対策として注目を浴びていますが、双方違う仕組みで動いているため混同しないようにしましょう。

V2Hとは

V2Hとは「Vehicle to Home」の略称で、簡単にいうと電気自動車の蓄電池を活用して電源を確保する方法です。

電気自動車の蓄電池は10kWhから40kWhと大容量のため、くの電力を蓄えておけます。

V2Hシステムを使って電気自動車の蓄電池の電流を家庭用に変換し、家電を動かせるようにする仕組みをV2Hといいます。

V2Hの仕組みや利用するメリットについては、下記の記事も併せてご覧ください。

蓄電池とは

蓄電池とは太陽光発電などで発電した電力をためておき、災害時や停電発生時に活用できる電池です。

太陽光パネルで発電したエネルギーは、日照時間が長い時期などは家庭で消費しきれないことがあります。

余った電力を蓄電池へためておけば、万が一の停電発生時などに、蓄電池の電力を使って家電を動かせます。

V2Hと蓄電池で迷ったときの選び方

V2Hと蓄電池で迷ったときの選び方

節電や災害対策に関心を持っている施主が、V2Hや蓄電池の導入を検討する事例は増えています。

工務店担当の方にV2Hと蓄電池のどちらを導入すべきか質問する方も多いでしょう。

項目V2H蓄電池
導入費用130〜190万円80〜200万円
補助金利用ありあり
バッテリー容量10〜40kWh5〜10kWh
活用できるシチュエーション・停電時対策・災害対策・電力運搬・移動手段・停電対策・災害対策

V2Hと蓄電池で迷っている施主に対してどう回答するか迷ったら、以上4つの基準をもとにして回答してください。

導入費用と補助金

V2H・蓄電池の導入費用は双方高額ですが、どちらも補助金を使って施主の負担を減らせます。

まずV2Hの導入費用相場は総額で130〜190万円程度です。

V2H機器自体の価格が100〜150万円、さらに設置工事に30〜40万円程度かかります。

また施主がV2Hに対応した電気自動車を所有していない場合は、電気自動車を購入しなければなりません。

電気自動車の費用はメーカーや車種により異なりますが、相場としては250万円からです。

ただしV2Hシステムは補助金を利用し、施主の負担を抑えられます。

上記3つの補助金がV2Hシステム導入、V2H対応の電気自動車購入に対する補助金です。

蓄電池自体の導入費用相場は、80〜200万円程度です。
また蓄電池のメーカーや容量に応じて、本体価格自体が150万円以上する製品もあります。

蓄電池もV2Hと同様に補助金の利用が可能です。

上限を65万円として、家庭用蓄電システムに対して1kWhあたり3.2〜3.7万円補助されます。

2024年1月時点で令和6年の補助金概要は決定していません。随時更新されるため、ホームページをチェックしておきましょう。

V2Hの設置費用や補助金について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

活用するタイミング

V2Hシステムは自宅に電気自動車があれば、いつでも電力を活用できる点がメリットです。

昼は通勤用に自動車として使い、帰宅後は余剰電源を使って家電を動かせます。

家電を使わない夜間にV2Hシステムを活用して急速充電すれば、翌朝に動力として利用可能です。

停電・災害発生時に電気自動車が自宅にないと家電が動かない点はデメリットですが、電力が復旧している給電スポットへいき、電力を家庭へ運搬できる点はV2H独自の魅力でしょう。

蓄電池は停電・災害対策として有効です。

停電が発生した際は蓄電池から家電に給電して、必要な家電を動かせます。

蓄電池は自宅に設置されているため、いつ停電が起きても家電が動く安心感があります。

蓄電容量

蓄電容量はV2Hの方が大きいです。

電気自動車に搭載されているバッテリー容量は、10〜40kWhと大容量です。

一方で家庭用蓄電システムの容量は5〜10kWhが主流であり、蓄電容量自体は電気自動車に軍配が上がります。

V2Hと蓄電池は併用可能!トライブリッド蓄電システムとは

V2Hと蓄電池は併用可能!トライブリッド蓄電システムとは

V2Hと蓄電池のどちらも活用するトライブリッド蓄電システムについても説明します。

V2Hと蓄電池は併用可能!トライブリッド蓄電システムとは
  • V2Hと蓄電池一体型の蓄電システム
  • 電力の自給自足が可能
  • 大容量蓄電で災害時も安心
  • 対応するEV車種に注意

新しい技術のためまだ対応する電気自動車が少ない点が弱みですが、どちらのメリットも活用できる新しい電源確保の方法として注目されています。

V2Hと蓄電池一体型の蓄電システム

トライブリッド蓄電システムとは、太陽光発電とV2H、蓄電池を使ったシステムです。

ソーラーパネルで発電したエネルギーを家庭用に使用し、余剰分は電気自動車の充電、蓄電池にためておけます。

電力の自給自足が可能

トライブリッド蓄電システムなら、夜間は蓄電池と電気自動車から家庭へ給電できるため、電力会社からエネルギーを購入することなくオフグリッド生活ができる可能性があります。

電気を自給自足できるため電気代の高騰で家計の負担もなくなり、電力を有効活用可能です。

オフグリッドの概要やメリットについて知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

大容量蓄電で災害時も安心

トライブリッド蓄電システムなら、蓄電池と電気自動車双方の蓄電池を活用できます。

「ニチコン」のトライブリッド蓄電システムの蓄電池は、4.9kWhと7.4kWhの2つから選択可能です。

さらに電気自動車のバッテリーにも蓄電できるため、電気自動車の蓄電池容量によっては、14.9〜47.4kWhも電力をためておけます。

災害で停電が長く続いた場合も数日間トライブリッド蓄電システムを使い、家庭へ給電できるため災害対策にも有用性が高いです。

対応するEV車種に注意

トライブリッド蓄電システムは最新技術であり、まだ対応している電気自動車が少ない点に注意しましょう。

現時点でトライブリッド蓄電システムへ対応している車種は、以下のとおりです。

メーカー車種
日産リーフ
e-NV200
アリア
サクラ
三菱eKクロスEV
エクリプスクロス(PHEVモデル)
アウトランダーPHEV
i-MiEV
MINICAB-MiEV VAN
MINICAB-MiEV TRUCK
トヨタプリウスPHV
bZ4X
クラウンSPORT RS
レクサス RZ450e
レクサス UX300e
スバルSOLTERRA
【参考】ニチコン株式会社 | 【V2Hスタンド】対応車種一覧

V2Hと同じくすべての電気自動車が対応しているわけではないため、施主がトライブリッド蓄電システムに興味を示した際は、対応車種を所有しているか確認しましょう。

まとめ

V2Hと蓄電池はどちらも停電・節電に役立ちますが、導入費用や活用タイミング、蓄電容量に違いがあります。

V2Hと蓄電池の導入で迷っている施主がいる場合は、併用もできると伝えてください。

導入費用がネックになるようなら補助金利用ができることを伝える、または初期費用無料で太陽光発電やV2H、蓄電池が設置できる太陽光リースを提案すると良いでしょう。

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