大規模工務店は従業員数の多さ、また請け負う工事規模の大きさのために、「業務効率化は困難」と言われています。
大規模工務店こそ、建築管理システムを利用すべきです。
この記事では建築管理システムの概要や大規模工務店が建築管理システムを導入するメリット、導入前に検討すべき事項と、おすすめの建築管理システム3選を紹介します。
目次
建築管理システムとは
建築管理システムとは、以下のような機能を持ったツールです。
- 受注管理
- 発注管理
- 実行予算管理
- 入金管理
- 工程管理
受注した工事の現場情報などを管理し、自社から外注した注文情報の管理をおこなえます。
また、自社の実行予算を管理して利益率を算出し、クライアントからの入金管理を一括しておこなえることもメリットです。
工程表を作成して工程管理をおこない、工数管理・工程の進捗も一元管理できる機能がついているものもあります。
しかし、大規模な工務店・企業の場合は従業員数が多いため、システムが乱立するとミスにつながりやすいのが課題です。
できるだけ多機能な建築管理システムを用いて、なるべくシステムを統合しましょう。
建築管理システムの導入で業務効率が向上
大規模な工務店・建設会社には建設管理システムの導入がおすすめです。
どのようなメリットが得られるかをひとつずつ解説します。
情報・業務の統合管理
大規模工務店では、情報や業務が乱立して、部署間の連携が取りづらくなります。
チャットツールなどを導入していても、情報の管理場所が別であれば過去の資料などを探すことが難しくなるでしょう。
しかし、建築管理システムの導入によって情報を一元管理し、必要な情報を素早く取り出せます。
業務連携も取りやすくなり、連携漏れ・ミスの削減につながるでしょう。
工数の削減
建築管理システムを導入すると、工数削減にも役立ちます。建築管理システムは、工程管理機能が備わっており、工程と進捗を可視化して管理可能です。
工程管理機能を駆使して、無駄な工数の見直し・削減にも役立ちます。
大規模工務店では受注する工事の規模が大きいため、工程を並行して実施することが多く、管理の手間もかかるでしょう。
しかし、工程管理システムを用いれば工程表の作成も簡単です。さらに工程表と実際の工程のすり合わせし、遅れがあった場合はその原因を追求したうえで改善策を考えられます。
大規模工事が多い工務店や企業こそ、建築管理システムの工程管理機能で工数削減を目指しましょう。
移動時間などタイムロスの減少
建築管理システムの中には、日報などを外部からアプリで提出・承認できる機能がついているシステムもあります。
これまでは現場から事務所へ戻って、事務所で日報を作成していたため、移動時間がかかり、長時間労働の原因となっていました。
しかし、アプリから簡単に日報などが提出できる場合は、移動時間を削減できます。
浮いた時間でほかの業務を担当したり、早く帰ってワークライフバランスを取れるようになるでしょう。
必要帳票の自動作成
大規模工務店は業務フローが確立されており、各申請に帳票提出・申請・承認が必要です。帳票を1枚ずつ作成していると時間がかかり、業務負荷の一因となります。
しかし、建築管理システムなら必要情報をもとにして自動で帳票作成も可能です。例えばシステム上に保管されている見積りデータから契約書を作成したり、そこから実行予算管理に必要な資料を自動出力できます。
今まで時間がかかっていた帳票を自動的に作ることで、業務負荷を減らして労働環境を改善できるでしょう。
収支管理
建築管理システムは、受注した工事の情報や見積り情報などを一括管理できます。最終的な入金管理まで一元管理できるため、お金の流れを自動で記録し、収支管理に役立つでしょう。
また工事原価の管理も日次ででき、タイムリーに実行予算と実績を比較できます。経営陣がリアルタイムで利益率を把握でき、経営判断をスムーズに下せるでしょう。
正しい実行予算管理ができると、利益率の向上だけでなく投資家からの信頼性も高まるはずです。
建築管理システム導入前に検討すべき事項
建築管理システムを導入する前に、以下の5つのポイントを検討・比較しましょう。
建築管理システムは多数ありますが、その中で自社のフローに沿っており、なおかつコストパフォーマンスの良いものを選ぶべきです。
従業員規模
建築管理システムを選ぶ際は対応している従業員規模を確認しましょう。大規模工務店では利用する人数が多いため、データ容量やライセンス数を確認しないと、想定より料金が高くなるかもしれません。
対応従業員規模を確認したうえで、自社の従業員数に対応したシステムを選んでください。
料金
建築管理システム導入にはコストがかかります。初期費用だけでなく、月額利用料がかかるものもあるため、毎月の予算と照合して適切なコストのシステムを選びましょう。
必要な機能が備わっており、なおかつ料金が適正なものを比較したうえで選定してください。
外部からのアクセス
建築管理システムを選ぶ際は、外部からアクセスできるものを選びましょう。モバイル端末からアクセスできれば、工程表や日報を外出先から確認できます。
社内ネットワークのみで利用できるシステムは、堅固なセキュリティであるものの、使い勝手や作業の効率化を考えると不便です。
セキュリティが高く、モバイル端末のアプリやブラウザで使用できるシステムを選びましょう。
ほかシステムとの連携
建築管理システムが既存システムと連携できるかも確認しましょう。既存の会計システムと連携できれば、自社のキャッシュフローの管理が容易です。別のシステムが何個も存在するとミスにつながり、業務効率化できません。
自社ですでに使用しているシステムと連携できるかどうか、またはエクセルなどでデータを取り込めるか確認しましょう。
操作性
新しいシステムの導入は、現場にとって負担となり得ます。特に大規模工務店・建設会社は従業員数が多く、研修してもすべての人材に同じ知識を共有することが難しいです。
そのため、操作性が良くないとITツールの苦手な従業員がシステムを使いこなせず、従業員間でスキルに差が生まれます。
誰でも簡単に使用できることを基準として、さまざまなシステムを比較して建築管理システムを導入しましょう。
大規模工務店向け!建築管理システム3選
大規模工務店におすすめの建築管理システムを3つ紹介します。
システム名 | サービス内容・詳細 |
---|---|
AnyONE | ・2,700社以上の導入実績がある ・工務店向けに作られた建築管理システム ・中小規模から大規模まで幅広い規模の工務店に対応 ・建築管理だけでなく商談管理からアフター管理まですべての業務に対応 ・エクセルに似た操作感で現場に混乱が生じづらい ・アフターフォローが徹底している |
ANDPAD | ・使いやすさにこだわって作られた建築管理システム ・すべてのデータを一元管理できる ・受発注管理から検査管理まで対応の幅が広い ・過去に大規模工務店での導入実績あり |
ダンドリワーク | ・施工管理機能が特に充実したシステム ・大規模工務店業務にも対応 ・アフター研修が充実していて従業員の操作方法共有が容易 |
AnyONE
AnyONEは、2,700社以上に導入されている中小規模から大規模工務店向けの建築管理システムです。
建築管理機能としては以下のような機能が搭載されています。
- エクセルに似た操作感で使いやすい
- エクセルからのデータ取り込みが可能
- APIでほかシステムと連携
- 受発注管理・入金管理・実行予算管理
- 工程表作成
- 図面管理
- 帳票出力
- 商談支援
- アプリ版提供
エクセルに似た操作感で、すでにオフィスソフトを使っている企業では非常に導入しやすい建築管理システムです。またほかシステムとの連携も可能で、自社既存システムとデータを共有できます。
受発注管理から入金管理、施工管理からアフター管理まで工事管理でき、さらに帳票作成や商談支援まで一元管理、図面や資料のクラウド管理も可能です。
アプリ版を提供しているため、外部からシステムを閲覧できます。監督者・作業員の業務効率化を上げてくれるでしょう。
またAnyONEはすぐに活用できるエクセルテンプレートを配布しています。
システムの導入前に、エクセルテンプレートを使用して社内業務の効率化を体験してはいかがでしょうか。
ANDPAD
ANDPADは、すべての情報をクラウド管理できる建築管理システムです。すべての規模の工務店に対応しており、大規模工務店でも導入実績が多くあります。
- 受発注管理
- 見積り管理
- 施工管理
- 図面管理
- チャット・黒板機能
受発注機能から見積り管理、アフター管理まで一元管理できるシステムで、さらに連携を強化する黒板機能も搭載しています。
自社のタスク管理機能も利用でき、従業員数が多い工務店でも効率よく情報を共有できるでしょう。
詳しくは、ANDPADの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
ダンドリワーク
ダンドリワークは、誰でも直感的に使用できる建築管理システムです。見やすいUIを採用しており、さらにアフター研修などの徹底的なアフターフォローも徹底しています。
- 工程表作成
- 現場資料共有
- 受発注管理
- 入金管理
工程表の作成や現場での資料共有機能に優れていて、従業員が多くてもくまなく情報をシェアできます。受発注管理が細かく、予実管理もミス無くおこなえるのが特徴です。
アフターフォローが充実しており、万が一、操作方法がわからない場合などの研修も担当してくれます。
詳しくは、ダンドリワークの機能や特徴、口コミ・評判を解説している記事をご確認ください。
まとめ
従業員数が多く、スキルや情報格差が生まれやすい大規模工務店こそ建築管理システムを導入しましょう。
その際には従業員規模を確認したうえで、自社で必要な機能や料金、外部からのアクセスなどを比較してください。
この記事で紹介した3つの建築管理システムはどれも大規模工務店へ対応したシステムです。しかし、この中でどのシステムを選ぶべきかわからない方もいるでしょう。
建築現場博士がおすすめする工務店・建築業界の業務効率化ソフトはAnyONEです。
導入実績2,700社超の業界No.1基幹システムで、国交省「第一回 長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されています。
エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
大手・中堅企業様から一人親方様まで規模感を問わず、業務状況に合わせて様々な場面でご利用いただけます。