内装工事見積り作成は、階層が多く関連作業が多数あるため、作成に時間がかかります。
また施主との打ち合わせや修正依頼が発生して作り直しを何度もすることがあるでしょう。
この記事では内装工事の見積書作成の流れと業務負荷の高さの原因、効率良く内装工事の見積書を作る2つの方法を紹介します。
目次
内装工事の見積書作成の流れとは
内装工事の見積書作成の流れを解説します。
内装工事は細かな作業が多く、協力業者との綿密な打ち合わせが必要です。
打ち合わせが不十分だと見積り金額が大きくずれる可能性も高いため、綿密な打ち合わせを心がけましょう。
店内の内装について打ち合わせ
内装工事の見積り依頼を受けたあと、施主と打ち合わせをおこないます。
ヒアリングをおこない、施主が決めた予算や内装のイメージを聞き取りしましょう。
また後述する「現地調査」は、打ち合わせ・ヒアリングと同時におこなうケースもあります。
施主と一緒に現地を見ながら、打ち合わせを進めた方がスムーズに進むためです。
ヒアリングした予算・イメージの決定
施主との打ち合わせの中で、希望に合わせて工事内容を提案し予算を決定しましょう。
そのうえで施主が希望する内装のイメージを固めていきます。
施主は内装のプロではないため、なんとなくのイメージはあるものの、具体的なアイデアを持っていない場合もあります。
積極的に施主に対して提案し、使いやすく施主が喜ぶ内装イメージがあれば施工業者側から提示するといいでしょう。
自社の施工写真をサンプルとして提示するなど、より具体的なイメージを決定できるようサポートします。
現地調査
受注が決定したら内装工事をおこなう現場を調査します。
イメージ通りに施工可能かどうかチェックする重要な工程です。
前のステップで内装のイメージはあらかた決まっていますが、現地の状況によっては希望を叶えられないケースもあります。
配線や衛生設備などもすべてチェックし、配管・空調の設置・どこに壁を作るかなどを詳細に検証しましょう。
現地調査のうえで最終的な平面レイアウトやパースなどを作成します。
作業の拾い出し
次に作成したレイアウトやパースをもとにして作業を拾い出しします。
作業すべてを書き出し、必要人員や資材、工期を決定する作業です。
内装工事は外注作業が多くなるため、見積り作業の精度をあげるために詳細に拾い出しをおこないます。
資材の計算
拾い出した作業から資材の計算をおこないます。施主のイメージと予算の兼ね合いを見ながら、適切な資材を選びましょう。
壁紙など複数の選択肢を提案したい場合は、パターン別に資材を書き出し、見積書を複数作ってください。
外注業者との打ち合わせ
内装工事を担当する外注業者との打ち合わせを最終的な見積り前に実施しましょう。
担当業者に見積りを依頼し、どの程度の単価で作業可能か割り出します。
見積り作成
外注業者からの見積りもあわせて、最終的な見積りを決定します。
内装工事は作業が多いため関連作業を複数階層で表記し、施主が理解しやすい見積りを作りましょう。
内装工事の見積り業務負荷が高い理由
内装工事の見積り作成は負荷が高く、営業担当の負担となりがちです。
なぜ内装工事の見積り作成の負荷が高いかその理由を解明し、対策を解説します。
見積書提出までの期間が短い
内装工事の見積りは建設業界の通例で大体3〜4日で提出するケースが多いです。
施主は複数の施工業者に見積りを依頼しており、見積り提示が遅くなると競合の見積りで契約を決めてしまうかもしれません。
見積書の作成期間が短いうえに、関連業者への確認作業も必要になるため、短時間で見積りを作らなければなりません。
ベテランと新人の経験の差
見積り作成は経験値によって精度・速度が違います。ベテランは長年の経験から見積りの概要を把握しており、精度が高い見積りを短時間で作成可能です。
しかし新人はまだ原価の把握が甘かったり、工事作業の拾い出しがうまくできないため時間がかかり、精度も甘くなってしまいがち。
営業担当の経験値やスキルによって見積り精度の差が出てしまうケースがあります。
細かな作業の多さ
内装工事は関連作業が多く、作業の拾い出しや資材計算自体に時間がかかります。
拾い出しや資材計算にミスがあると見積り精度が下がるため、ミスが許されない作業です。
そのため何度も見直しやチェック体制を敷く必要があり、見積り作成の負荷が高くなります。
外注作業
内装工事の見積りは外注作業が多く、外注先との打ち合わせ・見積り確認も必要です。協力業者へ連絡をして見積りを取り、その見積りを合わせて最終的な施主への見積り提示をおこないます。
他社が関連する作業のため時間がかかり、施主の希望する予算に合わせての調整作業が必要です。
値引き交渉
見積書の作成後も施主から値引き交渉が入る可能性が高いです。
見積りを修正して再提出するため、修正の時間が都度かかります。交渉が難航した場合は何度も見積り修正をおこなう必要があり、作業負荷を高める結果となるでしょう。
競合よりも早く精度の高い内装工事見積書を作る方法
内装工事の見積りは競合よりも早く契約を勝ち取るためにも、急いで作る必要があります。
しかし、かといって見積り精度を甘くしては後々のトラブルになってしまうでしょう。
競合よりも早く精度が高い内装工事の見積書を作る方法は2つあります。
見積書の作成方法について概要を解説します。自社にとって使いやすい方法で見積書の作成効率を良くしましょう。
見積り作成ソフトの使用
内装工事見積書を効率的に作るために、見積り作成ソフトの使用をおすすめします。
見積り作成ソフトは以下のような機能を備えたソフトウェアです。
- 複数階層の見積り作成
- 過去の見積りデータ参照
- 見積書のワンクリック共有・印刷
- 宛名書きシートの作成
- 見積りの修正
- 見積りをもとにした予算管理
- 見積書のオンライン共有
- 原価一括修正
見積りを作るにあたって必要な機能が搭載されており、業務負荷を減らして見積書を作成できます。
見積り作成に特化したソフトのため、エクセルよりも使い勝手は良く効率化を重視する方なら見積り作成ソフトを導入した方がいいでしょう。
過去のデータ参照などができ、ベテランと新人の差が開きづらくなります。
外注への発注も同システムからおこなえるため、業務フローがスムーズになる点もメリットです。
オンラインで見積りを参照できるようになるため、営業が事務所へ戻って見積書を印刷・持ち出す手間や時間も削減できます。
デメリットとしては、ソフトの導入コストです。初期費用または月額費用がかかるため、エクセルよりも費用がかかります。
コスト面がネックになる方は、「AnyONE」が提供しているIT導入補助金BOOKを参考に、費用を抑えてシステムの導入も検討してみましょう。
おすすめの見積り作成ソフトや機能一覧は以下の記事でまとめています。
エクセルテンプレートの使用
内装工事見積書はテンプレートでも作成できます。自社でテンプレートを作る手間を省きたい方は、エクセルテンプレートを使用して数量を入力するだけで見積書を作成可能です。
コストがかからず、テンプレートを使用して作業の手間を省けることがメリット。
ただしエクセルは見積書作成に特化したソフトではなく、過去の見積りデータ参照は個別のファイルを開いて閲覧する必要があります。
またオンライン共有機能に長けておらず、見積り作成ソフトほどの使い勝手の良さはないでしょう。
コストを抑えて見積書を作成・管理したい工務店担当の方は、「AnyONE」が提供している無料エクセルテンプレートの使用がおすすめ。見積書だけでなく、その他帳票テンプレートもダウンロードできます。
まとめ
内装工事の見積書作成は、細かな確認や打ち合わせが多く時間がかかる仕事です。業務負荷の軽減を考えている工務店の方は、まず自社の見積り作成の問題点を知り、解決していく必要があります。
内装工事見積書を早く正確に作る場合は、見積り作成ソフトの導入がおすすめです。
どのような見積り作成ソフトを導入すれば良いか迷っている方は、「AnyONE」を検討してみましょう。
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エクセルのような操作感で、レイアウトもマウスで変更できるため、ITが苦手な方でも簡単にお使いいただけます。
また、システムの導入後も徹底的なサポートを受けられるため、安心して運用できるでしょう。
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