建設業における施工管理の仕事は、手間や工数がかかる作業も多く、急なスケジュール変更などで思うように進めることができないケースもあります。
実際に施工管理の仕事を行っていても、なかなか作業量が多いために普段の業務が圧迫されてしまう方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は施工管理を効率化できるIT化についてメリットやおすすめのツールを紹介していきます。
施工管理を効率化させ、工事の質を高めたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
施工管理ではどのような仕事を行う?
まず、そもそも施工管理ではどのような仕事を行うのかについて解説していきます。
施工管理では、建設現場の作業員が円滑に業務をおこなえるように工程管理を実施します。
具体的には以下の業務などが当てはまります。
このように施工管理のおける業務は多岐にわたります。
そのため、施工管理においては業務の質をあげるためにも、いかに作業一つ一つを効率化できるかという観点が重要になってきます。
ちなみに施工管理の業務に関しては以下の記事で詳しく解説しているため、興味の
建設業界ではIT化が進む
建設業界では、業務量過多などの背景もあり、IT化が次々と進んでいます。
さらに業務量が多いことに加え、少子高齢化による人材不足も進んでいます。
建設業における就労人口の多くが高齢者となる中、若手の人材が就労するケースが少なくなっているため、今後大幅に人材不足が露呈する可能性があります。
また、電話やFAXなどの連絡方法がメインであったり、アナログな業務管理が多くおこなわれていることにより、労働生産性が低いため、生産性向上のためにも建設関連のITサービスが次々と登場し、多くの業務が効率的に実施できるようになっています。
施工管理をIT化するメリットとは?
ここでは、施工管理をIT化していくメリットについて解説していきます。
具体的には以下の点がメリットとしてあげられます。
情報共有やデータ管理がしやすい
施工管理をIT化することで、情報共有やデータ管理がしやすくなります。
例えば、工事に必要とされる写真や図面などをデータ化することで、クラウド上でデータを管理することができ、作業に必要な情報の共有がしやすくなるため、アナログ管理に比べて作業効率を大幅に向上させることが可能です。
また、情報をクラウド上で管理することで、データの整理がおこないやすく、どこにどのデータが存在するか把握しやすいため、データ管理も効率化することができます。
現場作業員の安全管理がしやすい
現場作業員の安全管理がしやすいという点も施工管理をIT化することの大きなメリットです。
例えば、監視カメラや室内の温度や明るさを感知できるセンサーなどを工事現場に備えることで、収集した画像データをもとにAIによる可搬重量の判定や室内の温度・明るさから起こりうる危険を察知し事前に防止策を打つことも可能です。
そのため、作業員の安全面における管理がリアルタイムでおこなうことができます。
コスト削減につながる
施工管理をIT化することで多くのコスト削減につながります。
例えば、工事に必要となる図面や写真、記録などを紙で印刷し情報管理・共有をおこなうと印刷時の紙代やインク代などのコストが発生してしまいますが、図面や写真、記録などを全てIT化しクラウド管理してしまえば、印刷にかかるコストを全て削減することができます。
また、移動にかかるコストも削減できます。
工事の工程が進むごとに関係各所や現場監督などを収集して会議室で適宜打ち合わせをする必要が出てきますが、会議のたびに会議場所に移動する手間やコストが発生してしまいます。
しかし、IT化を行うことでインターネット上で会議を実施することができるため、会議のために移動する手間やコストを削減することが可能です。
施工管理に役立つITツールを紹介!
ここからは、実際に施工管理をIT化する上で役立つITツールを紹介していきます。
具体的には以下の4つのITツールがあげられます。
施工管理システム
最後に紹介するのが施工管理システムです。
施工管理システムとは、建設現場や工事現場において必要な管理業務の効率化をサポートするシステムのことで、工期管理から人員管理、受発注、請求管理などあらゆる管理をおこなうことができます。
ここでは、代表的な施工管理システムを11種類を紹介します。
機能や金額を比較しているため、自社に最適なシステムを選びましょう。
製品名 | AnyONE | 現場ポケット | ANDPAD施工管理 | ダンドリワーク | 工務店クラウドEX | アイピア | 建設BALENA | SMAC工事管理 | CAREECON for WORK施工管理 | 建て役者 | KojiNEO |
評価 | (4.5 / 5.0) | (4.5 / 5.0) | (4 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3 / 5.0) | (4 / 5.0) | (3 / 5.0) | (3 / 5.0) | (3 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3 / 5.0) |
補助金・助成金 | 2024年対応 | 掲載なし | 2024年対応 | 2023年対応 | 2020年・2021年対応 | 2023年対応 | 2022年は対応 | 掲載なし | 掲載なし | 2023年対応 | 2018年対応 |
料金 | お問い合わせ | ・初期費用0円 ・年間契約11,800円/月(税込) | お問い合わせ | 初期費用20万円~ 月額利用料19,800円/月~ | お問い合わせ | ・初期費用12万円~51万円 ・最低月額利用料金1万円~3万円 ・ユーザー追加2,000円/1ユーザー | お問い合わせ | ・基本ソフトウェア価格1機能10万円~15万円 ・オプションソフトウェア価格5万円~20万円 | ・初期設定/レクチャー費用20万円 ・28,000円月 (※年契約一括払いの場合。 月払いの場合は30,000円/月) | ・初期費用3万円~58万円 ・プラン料金4,000円~80,000円 | ・オンプレ版: 75万円~95万円+ライセンス費用 ・クラウド版 -基本料金月額3万円+ライセンス月額3,500円/1クライアント -初期費用 20万円 |
デモ | 無料体験デモ | 最大2ヶ月無料で全機能使用可能 | 掲載なし | あり | オンライン/訪問デモ | 無料体験デモ | 無料サンプル版 | オンライン/訪問デモ | 掲載なし | デモサイト無料体験 | 掲載なし |
基本機能数 | 8 | 4 | 7 | 5 | 11 | 18 | 8 | 8 | 6 | 10 | 10 |
スマホアプリ | あり | あり | あり | あり | なし (「現場Plus」を提供) | なし (スマホからの使用は可能) | なし (スマホからの使用は可能) | なし | あり | なし (iPadでの使用は可能) | なし |
他ソフトとの連携 | あり (エクセルやCSV形式データの引き継ぎも可能) | 掲載なし | なし | あり | EXCEL形式での取込 | あり | あり (エクセルやCSV形式データの引き継ぎも可能) | 掲載なし | 掲載なし | 可能 | PCA会計パッケージとAPI機能でリアルタイム連携 |
オプション カスタマイズ | ・各種帳票カスタマイズ ・エクセル修正レクチャー | 掲載なし | 他11製品(機能)あり | オプション7機能あり | 見積書の入力支援機能 | カスタマイズ可能 (別途有償対応) | カスタマイズ可能 (別途有償対応) | オプショ/ライセンス追加 | アカウント/ストレージ追加 | ・5機能カスタマイズ可能 ・オプション7機能 | カスタマイズ別途相談 |
アフターサポート | ・無料ヘルプデスク ・バージョンアップ(自動配信) ・オンライン打ち合わせ ・追加講習 | ・動画マニュアル ・ヘルプセンター ・サポートセンター(電話) | ・カスタマーサクセス ・スタマーサポート | ・チャット ・電話/WEBミーティング | ・営業・サポートの拠点全国9箇所 ・オンライン/電話/メール/お問合せフォーム ・有償研修 | ・メール/電話 ・動画マニュアル ・リモート研修 | ・電話やチャットワーク等 ・遠隔操作サービス | ・電話/オンライン ・無償バージョンアップ ・特別割引バージョンアップ ・プログラムディスク破損・紛失 ・マニュアルダウンロード | ・電話/メール ・お問い合わせフォーム | 掲載なし | ・メール/電話/ FAX ・リモートコントロール/オンサイト(交通費別途) ・バージョンアップ |
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オンラインミーティングツール
施工管理のIT化に役立つITツールの1つ目は、オンラインミーティングツールです。
オンラインミーティングツールとは、スマホやタブレット、PCなどを用いて映像や音声を双方向にリアルタイムで通信できるツールのことです。
オンラインミーティングツールを導入することで、作業の進捗状況や現場への指示出しのために現場にわざわざ移動する必要がなくなるため、移動時間のコストや手間を削減することができます。
さらに、施工管理の一部をリモート化することもできるため、作業効率の改善や生産性の向上が期待できます。
例えば、施工管理者がわざわざ現場に出向く必要がなくなる上に、高度な技術が必要な工事現場であっても、画面越しで作業員に指示出しができるため、経験が浅い作業員であっても工事を円滑に進めることが可能です。
WEB監視カメラ
WEB監視カメラも施工管理のIT化にはおすすめのITツールです。
WEB監視カメラとは、インターネットに接続しリアルタイムで現場状況を把握できる監視カメラのことで、施工現場を24時間リアルタイムで映像確認できるため、現場に赴くことなく工程の把握ができ、施工管理業務の効率化やコスト削減につながります。
また、常に現場状況を確認し管理ができるため、災害時の異常や、現場での事故等をいち早く発見することができ、最小限の被害に抑えることが可能です。
タブレット
タブレットも施工管理のIT化には非常に便利なツールです。
これまで紹介したオンラインミーティングツールやWEB監視カメラもタブレットからアクセスすることができるため、インターネット環境さえあれば場所を選ばずに現場状況の管理や施工管理業務を実施することができます。
またツールとしても使いやすく、画面が大きいため入力がしやすい上に、タッチペンを使用することで直感的に操作することも可能です。
施工管理においても、図面や仕様書の拡大表示などもできるため、業務の効率化には欠かせないツールと言えるでしょう。
さらに、後述する施工管理システムのアプリを使用することで、より様々な工程の業務効率化を図ることができます。
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