最近では建設現場でもドローンが活用されるようになり、工事における様々な作業が効率化されるようになりました。
ただし、ドローンを活用する場合には操作方法や法律関係など撮影時に気をつけるべき点が多くあります。
建設現場でドローンを導入したいと思っていても、撮影方法や注意点など、わからない方も多いかもしれません。
今回は建設現場でのドローンの撮影について、注意点も交えて解説します。
建設現場でドローンを導入したいと思っている方は参考にしてください。
目次
ドローンにはどんな種類がある?
ここではドローンの種類について解説します。
具体的には以下の種類があります。
- トイドローン
- 空撮ドローン
- 産業用ドローン
トイドローン
トイドローンとは200g以下の小型のドローンです。
特長は、特別な操作方法などを習得する必要がなく、誰でも気軽に操縦・空撮できることです。
空港周辺を飛ばしたり、一定の高度を超えなければ、自宅の敷地内や飛行練習場などで操作できます。
ホバリングをサポートしたり、自動追尾システムが導入されているドローンも存在するため、初心者に扱いやすいタイプのドローンです。
空撮ドローン
空撮ドローンとは200g以上の重さで高性能なカメラを搭載し空撮に特化したドローンです。
通信距離が長いため、遠方の景色を撮りたいときには最適なタイプといえます。
高性能なカメラを搭載しているため画質が良く、映像制作などでよく使われます。
注意点として、200gを超えるドローンでは航空法を適用されるため、事前に航空局の許可を取らなければなりません。
産業用ドローン
産業用ドローンとは文字通り産業の用途に使われるドローンです。
建設現場でよく使われているドローンは、この産業用ドローンとなります。
例えば農業では上空から農薬を散布する用途で使ったり、建設現場では人が入れない場所を点検・測量する場合に使われます。
産業用ドローンの特長は、使用用途によってカメラの位置を変更できる点です。
産業用ドローンでは、自立操縦システムが備わっているためコントロールに優れており、事前に設定した範囲を自律飛行させるといった便利な使い方ができます。
建設現場でドローンを導入するメリットとは?
ここでは建設現場でドローンを導入するメリットを紹介していきます。
具体的には以下の点でメリットがあります。
- 施工管理の効率化
- 測量が短時間かつ低コスト
- 点検・メンテナンスの正確さ
上記のように工事管理において多くのメリットがありますが、建設現場での工事管理には専用のシステムを使用することもおすすめです。
具体的には以下の記事に記載があるため、興味のある方はチェックしてください。
施工管理の効率化
ドローンを導入することで施工管理を効率化できます。
例えば、河川やダムなどの大規模な工事において、紙ベースではなく、ドローンで撮影した画像を元に進捗状況を管理することも可能です。
画像をもとに施行管理がおこなえるため、視覚的に進捗状況を把握することができ、建設現場での情報共有を正確におこなえます。
また、ドローンにより建設現場を確認できるため、品質管理や安全管理などもおこないやすくなります。
測量が短時間かつ低コスト
測量が短時間かつ低コストになる点も、ドローンの導入による大きなメリットです。
従来は人の手で測量がおこなわれていました。しかし、ドローンを導入することで人が行きにくい場所でも測量を簡単におこなえ、地形の解析などを効率化できます。
ドローンの機能によっては、空撮した画像データから3Dモデルを生成できるため、測量後の工事においても工程を効率化させることができます。
点検・メンテナンスの正確さ
ドローンを導入することで、点検やメンテナンスも正確に実施することが可能です。
例えばビルの老朽化やインフラ設備の点検メンテナンスなどは、人の目による確認などが主流です。
しかし、ドローンを導入することで撮影した画像と建物の CAD データと連携させ、より正確に修復すべき箇所を判定することができます。
また、点検やメンテナンスのために足場を設置する必要もないため、管理コストの削減にもつながります。
建設現場で役立つ!ドローン撮影の基本テクニック
ここでは実際に建設現場で役立つドローンの撮影テクニックについて紹介します。
建設現場で使う産業用ドローンには自動操縦機能が付いている場合も多いですが、基本的なテクニックは習得していくことをおすすめします。
具体的には以下の項目に分けて解説していきます。
- 離着陸
- 上昇
- 旋回
離着陸
離着陸は、最も重要なドローンの操作方法です。
この離着陸ができないとドローンでの撮影自体もできません。
最近では手のひらから話すだけで起動するタイプのドローンや、自動でホバリングしてくれるタイプのドローンもありますが、まずは基本的な離着陸はできるようにしてください。
ポイントは、レバーをゆっくりと動かし上昇・下降させることです。
レバーを急激に倒してしまうと勢いよく飛び上がったり、下降してしまうため、思わぬ事故につながりかねません。
上昇
ドローンの撮影でよく使われるテクニックに上昇があります。低い場所から撮影をスタートさせ、徐々に上昇させていきます。
こうすることで建物の詳細部分から建物を俯瞰した映像まで、幅広く撮影することができるため、より多くの情報を収集できます。
また、映像面においても建物を立体的に演出することができ、外観の美しさを際立たせるためにも取り入れたいテクニックです。
旋回
旋回もドローンの撮影においてよく使われるテクニック。撮影対象を中心にドローンを360度回転させながら撮影する方法です。
旋回に関しても、勢いよく旋回してしまうと目が回ってしまうため、ゆっくり旋回させることをおすすめします。
また、建物のイメージを正確に写したい場合は、ドローンの影が建物に入らないように注意してください。
建設現場でドローン撮影する際の注意点
ここでは、建設現場でドローン撮影する注意点について解説します。
具体的には以下の点に注意しなければなりません。
- ドローンを飛ばしていい場所か確認する
- 航空局への申請をおこなう
- 警察など関係各所への連絡
ドローンを飛ばしていい場所か確認する
まず気をつけたいことが、ドローンを飛ばしていい場所か確認することです。
空港周辺や人口が密集した地域などは飛行区域禁止であるため、事前に調べておきましょう。
また、航空法ではドローンを飛ばしていい要件の中に「第三者または第三者の建物、車両などから30m以上離れて飛行できる場所」が指定されています。
建物が密接した工事現場などではこの要件を満たすことが難しいかもしれません。ただ、航空局に申請することで、第三者から30m以上の距離を保つことができなくてもドローンを飛行させることができます。
航空局への申請をおこなう
上述したように、一般的な建設現場では建物から30m以上の距離を保つことが難しいため航空局への申請をおこなう必要があります。
航空局に申請する際には、所定の手続きを踏む必要があるため、事前に確認をしておくことをおすすめします。
詳しくは国土交通省の「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール」に記載があるため、確認しておきましょう。
警察など関係各所への連絡
工事現場でドローンを飛ばす際は、警察など関係各所への連絡もおこなっておきましょう。
警察に連絡せずにドローンを飛ばしていた場合、近隣の住民などに不審なドローンが飛んでいるとして警察に通報されてトラブルとなる可能性もあります。
このようなトラブルを避けるためにも、工事現場の地域を管轄する警察には連絡を入れておくことをおすすめします。
まとめ
建設現場でドローンを導入することにより施工管理の効率化を含めた様々なメリットを受けることができます。
最新の産業用ドローンでは自動操縦機能などもついていますが、全てを自動操縦でまかなえるわけではないため、基本的な操作方法はマスターしてください。
また、工事管理には専用のシステムを使うことをおすすめします。
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