建築の注文を受けると、建物の引渡し前に施主検査がおこなわれます。
「ただ施主に建築物について説明するだけ」と、考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし施主検査は、施主に工務店の技術や仕事を知ってもらう良いタイミングでもあります。
施主に自分たちの仕事を理解してもらうことで現場のモチベーションアップにもつながり、施主と良い関係を築くことでクレーム回避にもなります。
このように施主検査は施工会社にとって、施主にとっても重要なイベントです。
そのためしっかり準備して施主検査に臨むことが大切です。
本記事では施主検査時に注意することや準備することについて解説しています。
ぜひ参考にしてください。
目次
施主検査とは?
施主検査とは、施工完了後に図面と実際の施工状態に相違がないか施主が確認する検査です。
施主は建築についての知識がない方も多いですが、建築のプロが第三者として立ち会うケースもあるためしっかり準備しましょう。
また、施主検査は竣工検査、完了検査、内覧会とも呼ばれることがあり、施工完了後だけではなく、施工途中におこなわれることもあります。
施主検査前のチェックポイント
施主検査当日は、図面を見比べながら施主に建物の説明と案内をします。
その際に施主は図面との違いだけではなく、建物に傷や汚れがないかもチェックしています。
そのため、事前にそれらについて確認しておくと当日に慌てずに済むでしょう。
施主を案内するときは落ち着いて説明するのが大事です。
慌てていると施主に「何か隠しているのでは?」と、誤解や不信感を生むことになりかねません。
施主に指摘を受けたら実際の場所にマスキングテープなどを貼り、図面にも指摘内容を書き込みましょう。
施主が注意して見ているポイント
施主に見られるポイントを屋外と屋内に分けてまとめました。
屋外
まずは屋外の項目から確認していきましょう。屋外は基本的に設備の傷やひびなどがチェックの対象です。
完了していない外構工事の竣工日
未竣工のものがあればどれくらいまで終わっているのか、いつまでに終わるのか、スケジュールを聞かれます。
図面との差異
門や屋外灯の設置個所・数・形状は契約通りか確認されます。
外壁・見切縁の傷やへこみ
外壁は建物の顔なので施主も慎重に確認します。
大きな傷や目立つ汚れ、ひび割れなどは修繕するように指摘を受けることがあります。
雨どいの状態
破損やぐらつき、水の詰まりがないか確認を受けます。
基礎コンクリートの傷やヒビ
施工途中におこなわれる施主検査の場合、基礎コンクリートにもチェックが入ります。
ベランダ
手すりのぐらつきや排水に問題はないか確認が必要です。
屋内
屋内の項目では非常に細かいところまでチェックされることが多いです。
下記項目を1つひとつ丁寧に確認しましょう。
図面との差異
ドアが逆向きについてないか、コンセントの数やテレビ端子、LAN端子は図面通りに設置されているかなど確認されます。
サッシや窓の数や形状、開閉のスムーズさ
サッシや窓の数や形状は契約通りか、隙間はないかなどチェックされます。
また、実際に窓を開けて開閉時のスムーズさや鍵付きの場合は施錠・開錠時の動作も確認されます。
壁や床、見切り縁の傷、へこみ
大きな傷や目立つ汚れなどは修繕するように指摘を受けることがあります。
また、歩いたときに床がきしまないかなど耳でもチェックされます。
床下や屋根裏の様子
慎重な施主の場合、床下や屋根裏のカビや配線などのチェックをされる場合があります。ゴミなども残さないように注意しましょう。
洗面台などの水の流れや排水管の漏れ、換気扇の動作
水回りは生活に直結するので特に入念にチェックされます。
実際に水が流れるか、接続部や排水溝からの水漏れはないか確認しましょう。作
断熱材のすき間
施工途中におこなわれる施主検査の場合、断熱材に隙間がないか確認されます。
断熱材関係のチェックは工事が完了してしまうと確認が取れないので、特に注意して見られます。
設備の使い方
建物に設置された設備(オートロック、インターホン、浴室乾燥機、食洗器、車庫など)の使い方の説明を求められます。
簡単な機能だけでもひととおり扱えるように準備しておきましょう。
細かい機能までは覚える必要はありません。
そこまで求められた場合は説明書をご覧くださいと誘導しても構わないでしょう。
屋内の項目では非常に細かいところまでチェックされることが多いです。
下記項目を一つひとつ丁寧に確認しましょう。
図面との差異
ドアが逆向きについてないか、コンセントの数やテレビ端子、LAN端子は図面通りに設置されているかなど確認されます。
サッシや窓の数や形状、開閉のスムーズさ
サッシや窓の数や形状は契約通りか、隙間はないかなどチェックされます。
また、実際に窓を開けて開閉時のスムーズさや鍵付きの場合は施錠・開錠時の動作も確認されます。
壁や床、見切り縁の傷、へこみ
大きな傷や目立つ汚れなどは修繕するように指摘を受けることがあります。
また、歩いたときに床がきしまないかなど耳でもチェックされます。
床下や屋根裏の様子
慎重な施主の場合、床下や屋根裏のカビや配線などのチェックをされる場合があります。ゴミなども残さないように注意しましょう。
洗面台などの水の流れや排水管の漏れ、換気扇の動作
水回りは生活に直結するので特に入念にチェックされます。
実際に水が流れるか、接続部や排水溝からの水漏れはないか確認しましょう。作
断熱材のすき間
施工途中におこなわれる施主検査の場合、断熱材に隙間がないか確認されます。
断熱材関係のチェックは工事が完了してしまうと確認が取れないので、特に注意して見られます。
設備の使い方
建物に設置された設備(オートロック、インターホン、浴室乾燥機、食洗器、車庫など)の使い方の説明を求められるので、簡単な機能だけでもひととおり扱えるように準備しておきましょう。
細かい機能までは覚える必要はありません。
そこまで求められた場合は説明書をご覧くださいと誘導しても構いません。
施主検査に必要な道具
当日、工務店側が最低限用意しなければならない道具は5つです。
- カメラ
- 間取り図
- マスキングテープ
- メジャー
- 脚立
- 仮設証明
カメラもあると後々指摘箇所を確認する際に便利です。
施主から高いところや床下などの薄暗い箇所の様子を見たいと要望が出ることがあるため、脚立、仮設照明があると検査がはかどります。
また施主検査には、上記の6つの道具に加え下記の道具があると非常に便利です。
スリッパ
スリッパは施主が持参する事もありますが、工務店側でも用意があると親切です。
事前に検査に立ち会う人数を把握しておき、人数分の用意を忘れないようにしましょう。
メモ帳
施主からの何かしら要望があった際に忘れないようにメモしましょう。
軍手
床下や排水管などに触れて確かめる際に施主の分も含めて用意があるほうが良いです。
施主検査の疑問
次に施主検査をおこなう上でで思い浮かぶ疑問について解説します。
- 施主検査の時間はいつがいい?
- 施主検査は引き渡しの何日前におこなうのがいい?
- 指摘箇所の手直しはいつまでにおこなえばいい?
- 立会者は誰が必要?
施主検査の時間はいつがいい?
施主検査をおこなう時間帯は、午前中から午後の明るい時間が適しています。
照明等が設置されていない部屋もあるため、日が出ている時間におこなうことが適切です。
ちなみに建物の大きさにもよりますが、検査にはおおむね2時間程の時間を要します。
加えて、施主検査後、関係者で手直しの日程などを協議する場合もあるため、前後の時間には余裕をもってスケジュールを組みましょう。
そのため、遅くとも午後1時までに検査の開始時間を設定することが望ましいです。
施主検査は引き渡しの何日前におこなうのがいい?
引き渡し日の2週間前には検査日を設定しましょう。
検査で施工に不備が見つかった場合、修繕するための十分な時間が確保できることが必要です。
施主と打ち合わせの上、遅くとも1週間前には日程を組みましょう。
指摘箇所の手直しはいつまでにおこなえばいい?
引き渡し日までに手直ししましょう。
施主は引き渡し日を非常に楽しみにしています。
その日までに修繕されていないと大きなクレームにつながる可能性があります。
立会者は誰が必要?
最低限として、不動産会社もしくは施工会社の担当者1名が立ち合います。
施主に建物の説明をして理解を得、施主の質問や指摘に真摯に答えられることが求められるため、その建物について豊富な知識を持った方が立ち合いに必要です。
担当者は検査で見つかった不備を現場の職人さんに伝える大事な役目も担います。
そのため正確な情報伝達をおこない、修繕漏れのないようにしましょう。
また、施主によっては建築のプロが施主検査に同行する立ち合いサービスを利用したり、建築士の立ち合いを求められることがあります。
まとめ
施主検査について解説してきました。
施主検査は施工会社と施主の両者にとって、有用な場となります。
準備不足でクレームを受け、無駄な費用や時間を取られないようにしっかりと準備して当日に臨むことが大切です。