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建設キャリアアップシステムのキャリアカードの使い方とは|メリットも

ここ最近は、建設キャリアアップシステムのキャリアカードを使用して、現場の入退場を管理する建設会社や工務店が増えました。

キャリアアップカードを利用するためには、申請の手間や登録料がかかるため「できれば使用したくない」と考える方も多いでしょう

本記事では、キャリアアップカードの概要や使い方、使用するメリットについて解説します。

本記事は下記のような方におすすめです
  • キャリアアップカードの概要について知りたい
  • キャリアアップカードを利用するメリットについて知りたい

キャリアップカードとは

キャリアップカードとは

キャリアップカードとは、建設業界で働く技能者の経歴や資格を証明するためのカードです。

キャリアアップカードには、以下のような情報が記録されています。

  • 氏名・住所
  • 加入している社会保険
  • 保有している資格

現場に入場するたびカードリーダーへタッチすると、就業情報が蓄積され、自身の経歴や経験を簡単に説明できるようになります。

登録基幹技術者はゴールドカード

登録基幹技術者はゴールドカード

キャリアアップカードは4種類の色に分かれており、最上級である登録基幹技術者はコールドカードです。

キャリアアップカードの色分け
  • 白色:レベル1→初級技能者(見習い)
  • 青色:レベル2→中間技能者(一人前)
  • 銀色:レベル3→班長として現場に従事できるもの
  • 金色:レベル4→高度のマネジメント能力を有するもの(登録基幹技術者)

一流技能者である登録基幹技術者について以下の2つを解説します。

登録基幹技術者はゴールドカード
  • 登録基幹技術者の役割
  • 登録基幹技術者の要件

登録基幹技術者の役割

登録基幹技術者の役割は以下の4つです。

登録基幹技術者の役割
  • 現場の状況や予算に応じた施工方法などの提案
  • 効率的に作業をおこなうための職人さんの適切な配置や作業手順の構成
  • 職人さんへの施工に対する指示や指導
  • 前工程と後工程に配慮した他職長との連絡と調整
    【参考】新しい技能者像”登録基幹機能者”-一般社団法人

登録基幹技術者は、技能だけでなく他の職人さんに指導できる高度なマネジメント力も求められます。

登録基幹技術者の要件

登録基幹技術者になるための要件は以下の3つです。

登録基幹技術者の要件

また上記の要件を満たしていても、何も申請をしなければカードは白色のままです。

カードの色を変えるためには、能力評価実施団体へ申請手続きをしなければなりません。

申請方法やレベルの判定基準などは実施団体ごとに異なります。

詳しくは国土交通省のホームページをご確認ください。

キャリアアップカードの使い方

キャリアアップカードの使い方

キャリアアップカードの使い方について、以下の2つを解説します。

キャリアアップカードの使い方
  • 事前準備
  • 使用開始

事前準備

はじめに技能者情報と事業者情報を、インターネット・郵送・窓口のいずれかで登録しなければなりません。

インターネット申請をおこなう場合は、書類を全てJPEGデータで添付します。

また申請には技能者と事業者でそれぞれ所定の料金を支払わなければなりません。

技能者の料金は「簡易型」と「詳細型」で分けられます。

簡易型では登録者の本人情報のみを登録し、詳細型では本人情報に加え保有資格や健康診断などの情報も併せて登録します。

  • 簡易型の登録料:2,500円
  • 詳細型の登録料:4,900円
    一度簡易型で登録し詳細型に変更する場合は、2,400円の登録料が必要です。

事業者の登録料は資本金や営業形態によって異なります.

資本金登録料(税込)
一人親方0円
500万円未満(個人事業主含む)6,000円
500万円以上1,000万円未満12,000円
1,000万円以上2,000万円未満24,000円
2,000万円以上5,000万円未満満48,000円
5,000万円以上1億円未満60,000円
1億円以上3億円未満120,000円
3億円以上10億円未満240,000円
10億円以上50億円未満480,000円
50億円以上100億円未満600,000円
100億円以上500億円未満1,200,000円
500億円以上2,400,000円
【参考】ご利用方法・料金-建設キャリアアップシステム

事業者登録の有効期限は5年のため、有効期限後は更新が必要です。

申請は、元請け事業者・上位下請け事業者・所属事業者による代行申請も認められているため、職人さん一人一人が申請手続きをおこなう必要はありません。

使用開始

元請け事業者は事業者ID取得後に、開設する現場の現場・契約情報を登録します。

またご当地事業者は現場にカードリーダーの設置が必要です。

上位下請け事業者は、元請け事業者が登録した現場契約情報に対して、施行体制を登録します。

加えて自社に所属する技能者・職人さんの以下のような情報の登録も必要です。

  • 氏名
  • 職種
  • 職長などの立場

技能者職人さんは、自動車登録が完了するとカードが届きます。届いたカードで現場に設置されたカードリーダーにタッチすると就業記録が蓄積されます。

「いつ・どの現場で・どの立場で」働いたかといった情報は、いつでもパソコンから確認が可能です。

キャリアアップカードを使用するメリット

キャリアアップカードを使用するメリット

登録の手間や料金を支払ってまで、キャリアアップカードを使用するメリットはあるのかと疑問を持つ方もいるでしょう。

最後にキャリアアップカードを使用するメリットを以下3つ解説します。

キャリアアップカードを使用するメリット
  • 経験とスキルの証明になる
  • 現場が変わっても使用できる
  • 技能者の収入アップにつながる

経験とスキルの証明になる

キャリアアップカードの利用により、これまでの経験や経歴が簡単に証明できるようになります。

また次の現場に移っても一度交付されたカードはそのまま使えるため、多くの現場を経験するほどキャリアアップが可視化される仕組みです。

加えて一度建設業界から離れて戻ってきた際も、経歴の証明が簡単にできます。

そのため過去の経験が一切無駄になることはありません。

職場が変わっても使用できる

キャリアアップカードは当然ながら職場が変わっても使用できます。

キャリアアップカードがあればこれまでの経験を活かせるため、転職したとしても1からまたキャリアを積み上げる必要がありません。

技能者の収入アップにつながる

キャリアアップカードは簡単に技能者の経歴や資格を証明できるため、機能者の収入アップにつながる可能性があります。

経歴やスキルが目に見えないため、評価することが簡単ではありません。

そのためすごい経歴やスキルを持っていたとしても、簡単には収入アップにつながらないというのが現状です。

しかしキャリアアップカードでは、簡単に経歴やスキルを可視化できるため、技能者ごとの評価が容易になります。

現在国や大手建設会社を中心に、機能したことの経験やスキルにふさわしい処遇にしていこうという気運が高まっています。

そのためキャリアアップカードは機能者の収入を上げるために用いられる可能性が高いです。

まとめ

本記事では、キャリアアップカードの概要や使い方、使用するメリットについて解説しました。

キャリアアップカードを使用するメリットは以下の3つです。

キャリアアップカードを使用するメリット
  • 経験とスキルの証明になる
  • 現場が変わっても使用できる
  • 技能者の収入アップにつながる

キャリアアップカードは技能者・職人さんの処遇を改善するために、これからもより使用する事業者が増えるでしょう。

キャリアアップカード利用の流れに乗り遅れないため、本記事を参考にキャリアアップカードについての理解を深めてください。