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バーチャートとガントチャートの違いは?工程表の効果的な使い方も解説

建設業における工事の期日や工程管理において工程表は非常に重要なツールの1つです。

建設業で使われる工程表にはさまざまな種類がありますが、その中でもよく用いられるのが「バーチャート」と「ガントチャート」です。

工程管理に便利なバーチャートとガントチャートですが、どのように使い分けるべきなのか両者の違いがわからない方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はバーチャートとガントチャートの違いについて効果的な使い方も含めて紹介していきます。

工程表をうまく使い、工程管理を効率化させたいと考えている方はぜひ参考にして下さい。

バーチャートとは?

バーチャートとは?

バーチャートとは、縦軸に作業項目、横軸に時間を記載し、作業の開始から終了までを棒状のグラフで表したものです。

棒工程表とも呼ばれており、進捗状況がわかりやすく把握できるため、建設現場でよく使われる工程表の1つです。

ただし、各作業の関連性が把握しにくいなどのデメリットもあるため、短期的な工事や簡易的な工事で使われる場合が多くなっています。

ガントチャートとは?

ガントチャートとは?

ガントチャートとは、バーチャートと構成が似ており、縦軸に作業項目、横軸に時間ではなく進捗率を記載し、棒状のグラフで表したものです。

ガントチャートもバーチャートと同様に表の作成が簡単なのが特徴で、エクセルのマクロや関数などを用いて作成することもできます。

作業の進捗率が把握しやすいことがメリットですが、作業間の関連性を把握しにくく、工数も把握しづらいのがデメリットです。

バーチャートとガントチャートの違いとは?

基本的にバーチャートとガントチャートの違いは、横軸の数値の違いだけであり、横軸以外の機能面や特徴はほぼ同等と考えて良いでしょう。

実際に建設現場においても、バーチャートとガントチャートを明確に使い分けて工程管理を行なっている例は少なく、どちらも工程管理における作業の進捗状況を把握する目的で使われています。

実際に工程表を作成するシステム会社においても、会社によってバーチャートとガントチャートの定義が違うケースもあり(例えば、バーチャートでありながら横軸に進捗率を記載してあるなど)、明確な区別は実質されていないのが現状です。

バーチャートやガントチャートを作成するときのポイント

バーチャートやガントチャートを作成するときのポイント

ここでは、バーチャートやガントチャートを作成するときのポイントについて解説します。

具体的には以下の4点に注意して作成しましょう。

バーチャートやガントチャートを作成するときのポイント
  • 工事内容に合わせた工程表を作成
  • 工事担当者を決定する
  • 期間の設定は余裕を持っておこなう
  • 視認性に優れた工程表を心がける

工事内容に合わせた工程表を作成

まず始めに、工事内容に合わせた工程表を作成していきます。

そのためには、どれくらいの工事規模で、どのような工事内容なのかを整理し、必要な業務内容や工程を洗い出しましょう。

そして、作業内容別や工事場所別に分けて工程表を作成します。

それぞれ分けて工程表を作成することにより、誰がどのような作業を行っていて、どのような進捗状況なのか把握しやすくなります。

逆に作業内容や工事場所が混ざった状態で工程表が作成されてしまうと、分かりにくくなってしまうため、情報整理して工程表を作成することが重要です。

工事担当者を決定する

工程表の作成を終えたら、続いて各作業や工程の担当者を決定しましょう。

作業や工程の担当者をあらかじめ決めておくことで、誰が実施しているかを明確にし責任の所在を明らかにできます。

担当者を選定する上では、なるべく管理能力に優れたその分野で実力のある人を選んだ方が良いでしょう。

担当者の管理能力や実力次第で、指定の工期に作業を終えられない可能性があるためです。

期間の設定は余裕を持っておこなう

工期などの設定は時間に余裕を持っておこなうことが大切です。

基本的には定められた納期から逆算して、それぞれの作業に期日を設けていきます。

しかし、ギリギリの日程で期間を設定してしまった場合、天候の変化など工事に遅れをきたす不意な事態が発生した時に対応できません。

ギリギリな日程ではなく、作業や行程に必要となる日数をしっかりと確保しましょう。

視認性に優れた工程表を心がける

工程表は視認性に優れた、見やすい工程表を心がけるようにしましょう。

工程表は工事関係者全員が見て状況を把握できることが大事となるため、誰が見てもわかるように作成することが大切となります。

そのためには、視認性に優れた見やすい工程表にすることはもちろん、専門的な用語ばかりでなくわかりやすい言葉も使った行程表にすることが重要となります。

工程表を見るのが現場の作業員だけであれば専門用語だけでも問題ありませんが、個別の工事に詳しくない施主様が見るケースもあります。

そのため工事に詳しくない方でも充分に理解できるようなわかりやすい言葉を使うことで、工程表を関係者全員が把握しやすくなります。

工程表を用いる際の注意点

工程表を用いる際の注意点

工程管理に便利な工程表ですが、工程表を用いる際にいくつか注意したほうがよいことがあります。

工程表を用いる際の注意点
  • 修正作業に時間を使いすぎない
  • 工程表は修正しやすい作りにしておく

修正作業に時間を使いすぎない

工程表を運用する際には、修正作業に時間を使いすぎないようにしましょう。

工程表は、最初から完璧なものを作成することは非常に難しいため、都度修正が必要です。

さらに、工事に遅れた場合にも修正が必要となり、その都度修正を行なっていると作業量が膨大となり、そのことで工事全体の作業に支障をきたす可能性もあります。

バーチャートやガンチャートを用いるにしても、工程表の作業自体に時間をかけすぎることはあまりに非効率となるため、最初に設定した工程と現在の進捗状況のズレは記録する程度にとどめ、ずれがあると認識できる程度にしておいた方が良いでしょう。

工程表は修正しやすい作りにしておく

修正に時間をかけないためにも、後から修正を加えやすい形に工程表を作成しておきましょう。

修正に時間をかけすぎないといっても、大幅に目標と現在の進捗にズレがある場合は、工事に大きな支障をきたす可能性があるため、修正が必要となります。

この修正作業はエクセルで独自に工程表を作成した場合、すべて手作業で修正する必要があるため、作業量が増加しやすくなります。

工程表で修正をおこなう場合、工程表を作成できるシステムで修正作業を行えば、目標と実施状況の比較などができるため、修正作業の負荷を抑えられるでしょう。

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まとめ

バーチャートやガントチャートは作業の進捗状況を確認するためには、非常に適した工程表です。

ただし、バーチャートやガントチャートだけでは作業間の関連性を把握しにくいため、必要に応じてネットワーク工程表などの作業間の関連性を把握しやすい工程表を用いましょう。

また、工程表の運用や修正は手作業だけでは手間も非常にかかるため、工程表作成ツールのようなシステムを利用することをおすすめします。

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【引用】AnyONE

この記事の監修者

中島崚真 (一級建築士 日本建築学会 会員)

1976年生福岡県出身。空間は人の感情に共鳴する。揺れ動く心と高鳴る胸の鼓動、揺り動かされる感情のデザインを意識して設計活動をしている。
design creation office FIVE COLOR[S] INK 一級建築士事務所